今週の注目レース

北海道新聞杯クイーンステークス(GⅢ)

札幌競馬場 1800メートル(芝)別定 (牝) 3歳以上オープン

出走馬情報

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フェアエールング

牝5歳

調教師:和田正一郎(美浦)

  • 父:ゴールドシップ
  • 母:マイネポリーヌ
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

オープンクラスに昇級後の3戦は全て重賞に出走し、1勝、2着2回と安定したレースを続けている。崩れずに走ることのできる安定感は、今回のメンバーに入っても大きな武器となりそうだ。

メイクデビュー福島(芝1800メートル)で白星を飾ると、その後しばらくは勝ち星に恵まれなかったが、一昨年に札幌で1勝クラス、2勝クラスを連勝。昨年の3勝クラス・STV賞(札幌・芝2000メートル)を勝ってオープンクラス入りを決めた。昇級初戦の福島記念は2着。レース経験を積みながら力をつけ、重賞でも好走するまでに成長した。前々走の小倉牝馬Sでは、1着同着で重賞初制覇を達成。これまで札幌の芝のレースでは5戦して3勝、2着1回で、着外も札幌2歳S(13着)でのもの。本格化した現在は抜群の安定感を見せており、重賞2勝目をゲットするチャンスだ。

アルジーヌ

牝5歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:キャトルフィーユ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

GⅠ初挑戦となった前走のヴィクトリアマイルは4着だったが、勝ち馬アスコリピチェーノとタイム差なしの接戦を演じており、充実ぶりがうかがえる内容だった。GⅢなら地力上位と言えるだろう。

一昨年のメイクデビュー中京(芝1600メートル)で新馬勝ちを収めると、安定したレースぶりで出世を重ね、昨年の3勝クラス・博多S(小倉・芝1800メートル)を1馬身3/4差で完勝してオープンクラス入りを決めた。昇級直後で重賞初挑戦だった昨年のクイーンSでも勝ち馬から0秒1差の3着に好走し重賞でも通用する能力を証明。これまで全てのレースで5着以内を確保しており、相手に関係なく上位争いに加わることのできる安定感がこの馬の魅力と言えるだろう。厩舎スタッフも「コースや距離への適性を示せているので、昨年同様の走りで好結果が得られることを期待します」と力を込める。

アリスヴェリテ

牝5歳

調教師:中竹和也(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:ルミエールヴェリテ
  • 母の父:Cozzene
ここに注目!

豊かなスピードを武器に逃げの手を打ち、粘り込みを図るのがスタイル。同型馬の存在は気になるところだが、ここも自らの競馬を貫き、昨年のマーメイドS以来となる重賞2勝目を狙う。

前走のヴィクトリアマイルは、距離短縮で久しぶりの1600メートルのレースだったが、果敢にハナを奪うと快調に飛ばして見せ馬十分の内容。5着とはいえ勝ち馬から0秒1差と、GⅠの強敵を相手に差のない競馬を見せた。昨年のマーメイドSでは、こちらも強気の逃げでペースを握り、2着馬に2馬身差をつける完勝で重賞初制覇。昨年はBCディスタフ(G1・アメリカ・ダート1800メートル、4着)にも挑戦したように、多様な経験を糧に成長を遂げている。今回は初めての洋芝のレースとなるが、厩舎スタッフは「血統的にも(洋芝は)合っていそうです。コース形態もいいですね」と期待を寄せる。

ビヨンドザヴァレー

牝5歳

調教師:橋口慎介(栗東)

  • 父:イスラボニータ
  • 母:リリーオブザヴァレー
  • 母の父:Galileo
ここに注目!

昨年12月のターコイズSで2着に好走。5歳となった今年も重賞で上位争いを見せるなど、充実期を迎えていると言っていいだろう。まだ重賞タイトルには手が届いていないが、能力はすでにそのレベルに達しているとみてよさそうだ。

2歳秋のメイクデビュー東京(芝1600メートル)で2着に1馬身3/4差をつけて初陣勝ち。レースを重ねながら着実に力をつけ、昨年の3勝クラス・清水S(京都・芝1600メートル)を勝ってオープンクラス入りを決めた。続くターコイズSでは重賞初挑戦ながら2着に好走。その後も中山牝馬S、阪神牝馬Sでともに4着と、安定して上位争いを続けている。24日には函館芝コースで6ハロン77秒0(ラスト1ハロン11秒4)を馬なりでマーク。すでに北海道入りし、順調な調整が進められている。初めての札幌競馬場が合っていれば、新味に期待することもできるだろう。

ココナッツブラウン

牝5歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:ルアーズストリート
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

全4勝中3勝を今回と同じ芝1800メートルのレースで挙げているように、この距離は好相性と言えるだろう。今回と同じ札幌・芝1800メートルでも勝ち星を挙げており、好条件で重賞に挑むことができそうだ。

伯母に2009年のローズSを制し、秋華賞でも2着に好走したブロードストリートがいる血統馬。前走の3勝クラス・錦S(京都・芝1600メートル)では、メンバー中最速の上がり3ハロン32秒8(推定)をマークし、2着馬に2馬身1/2差をつけて完勝。5歳にしてオープンクラス入りを決め、素質の高さを証明してみせた。これまで10戦して、7戦でメンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムを記録しているように、末脚の切れ味はこの馬の武器のひとつと言えるだろう。3歳時にはローズSで5着に健闘しており、今回はそれ以来の重賞挑戦となるが、能力的には通用するものがあるとみていいだろう。

フィールシンパシー

牝6歳

調教師:小島茂之(美浦)

  • 父:ベーカバド
  • 母:スマートシンパシー
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

ここまでGⅢのレースで2着2回、3着1回と好走実績を残している。重賞勝ちこそないが、スムーズに先行することができれば、重賞級のしぶとさがあることはすでに証明済み。ここも持ち前の先行力を生かしたい。

デビュー2戦目の未勝利(中山・芝1600メートル)で初勝利を挙げると、3戦目で果敢に重賞に挑戦したフェアリーSでは4着に健闘。早い段階から高い素質を見せていた。脚質に幅があり、先行する形、差す形の両方で結果を残してきたタイプ。今年の福島牝馬Sでは3着を確保しているように、6歳を迎えても能力は健在だ。7月24日には、函館Wコースで5ハロン66秒5(ラスト1ハロン12秒0)の好タイムをマーク。併せ馬で半馬身ほど先着を果たし、状態の良さをアピールしている。重賞初制覇に向け、態勢は万全とみていいだろう。

クリスマスパレード

牝4歳

調教師:加藤士津八(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:ミスエリカ
  • 母の父:Blame
ここに注目!

今回が初めての札幌競馬場でのレースとなるだけに、洋芝への対応は鍵となりそう。ただ、パワーとスタミナに秀でたキタサンブラックの産駒で、ダートのレースに挑戦したこともある馬。こなせるだけの下地はあると言えそうだ。

メイクデビュー中山(芝2000メートル)は1馬身1/4差をつけての完勝。続く1勝クラス・水仙賞(中山・芝2200メートル)でも2着馬に1馬身差をつけて、デビュー戦からの連勝を飾った。重賞初挑戦となったデビュー3戦目のフローラSは4着も、秋初戦の紫苑Sで重賞初制覇。1分56秒6の走破時計はコースレコードという優秀なもので、価値ある勝利だったと言える。それ以来白星から遠ざかっているが、秋華賞5着や中山金杯4着、中山牝馬S3着など重賞で上位争いを続けており、きっかけひとつで重賞2勝目をつかむことができそうだ。

レーゼドラマ

牝3歳

調教師:辻野泰之(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:シアードラマ
  • 母の父:Burning Roma
ここに注目!

ここまでキャリア5戦で、すでに重賞制覇を果たしているように、能力、素質は高いものがあると言えるだろう。初めての多世代が相手のレースとなるが、ここを弾みに秋のさらなる飛躍につなげたい。

母シアードラマはアメリカのG1を3勝した活躍馬。伯父にBCスプリント(G1・アメリカ)を制したBig Dramaもいる良血馬だ。本馬はメイクデビュー京都(芝2000メートル)こそ6着だったものの、続く未勝利(中京・芝2000メートル)で変わり身を見せて初勝利をつかんだ。1勝クラス・ゆりかもめ賞(東京・芝2400メートル)6着を挟み、初めての重賞となったフラワーCでは早め先頭の競馬で2馬身1/2差をつけて快勝。重賞ウイナーの仲間入りを果たした。前走のオークス(16着)後は休養に入り、ここで秋へ向けての始動戦を迎える。成長した姿を見せたいところだ。

(山口 大輝)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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