今週の注目レース

関屋記念(GⅢ)

新潟競馬場 1600メートル(芝・外)ハンデ 3歳以上オープン

出走馬情報

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ボンドガール

牝4歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:コーステッド
  • 母の父:Tizway
ここに注目!

2番人気に支持された前走のヴィクトリアマイルではよもやの大敗(16着)を喫したが、昨年の秋華賞では4コーナー13番手から2着に追い上げて能力の高さは実証済み。約2か月半の休養で立て直しを図られた今回は、改めて注目したい。

4歳初戦となった東京新聞杯は、中団で折り合いに専念。直線では馬場の中ほどから一完歩ごとに差を詰め、ゴール寸前で逃げ粘るメイショウチタン(3着)を捕らえて一度先頭のシーン。最後はウォーターリヒトの瞬発力に屈したものの、クビ差の2着に好走した。1番人気に推された2走前の阪神牝馬Sは、スローペースで展開が向かなかった面はあったが、4コーナー11番手から0秒2差の5着に追い上げており、レース内容は悪くない。前走のヴィクトリアマイル(16着)は、騎乗した武豊騎手が「道中力んで走っていて、こうなると伸びません」と振り返ったように、敗因は明白。GⅠ2着の実績馬で、主役の座は譲れない。

イミグラントソング

牡3歳

調教師:辻哲英(美浦)

  • 父:マクフィ
  • 母:エルノルテ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

2走前のニュージーランドTで重賞タイトルを獲得。前走のNHKマイルCは11着に敗れたが、3歳世代トップクラスのマイラーだ。他世代とは初対戦になるが、斤量差を生かせれば、あっさり勝っても不思議はない。

2走前のニュージーランドTは、脚をためて後方待機策。逃げたベイビーキッス(14着)が速い流れで飛ばしたが、やや離れた2番手以下は平均ペース。直線は瞬発力勝負になったなか、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒1(推定)の末脚で一気に差を詰め、ゴール寸前でGⅠ馬アドマイヤズームを捕らえて重賞初制覇を飾った。前走のNHKマイルCは好位を追走。直線で伸びを欠いて11着に敗れたが、ハイペースで差し・追い込みによる決着になったことを踏まえれば、悲観するレース内容ではないだろう。強敵にもまれた前走の経験を糧に、さらなる飛躍を期待したい。

フォーチュンタイム

牡4歳

調教師:吉岡辰弥(栗東)

  • 父:グレーターロンドン
  • 母:オールタイムベスト
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

3歳4月の遅いデビューだったが、わずか5戦のキャリアでオープンクラス入り。前走の阪急杯(5着)では1番人気に支持された素質馬だ。約5か月の休み明けになるが、調教では入念に乗り込まれており、ここでも目が離せない。

2走前の3勝クラス・東山S(京都・芝1400メートル)は、軽く促して好位をキープ。4コーナーから徐々に外へ持ち出すと、直線で鮮やかに突き抜けて2馬身1/2差で快勝した。同開催の阪神C(1着ナムラクレア)の勝ち時計に0秒5差と迫る1分20秒6の走破時計も優秀だった。前走の阪急杯は、好位のインで折り合いに専念。直線は内ラチ沿いを狙い、一度は2番手に上がって見せ場は十分。最後は伸び切れなかったが、重賞初挑戦で勝ち馬から0秒3差の5着に入った。200メートルの距離延長となる今回、折り合い面は鍵になるが、まだまだ出世が見込める素材だ。

カナテープ

牝6歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ティッカーテープ
  • 母の父:Royal Applause
ここに注目!

重賞初挑戦となった前走の府中牝馬Sで0秒2差の2着に好走。全4勝を挙げている1800メートルがベストかもしれないが、マイル戦での持ち時計1分31秒6はメンバー中最速で、200メートル短縮も問題ないだろう。ここでも遜色のない競馬ができそうだ。

2走前の3勝クラス・初音S(東京・芝1800メートル)は、スタートで出負けしたが、すぐにリカバーして中団やや後方を追走。直線の瞬発力勝負になったなか、メンバー中最速タイとなる上がり3ハロン33秒7(推定)の末脚で一気に先頭を捕らえ、アドマイヤマツリ(のちに福島牝馬S優勝)をクビ差退けて快勝した。前走の府中牝馬Sは、好スタートからスッと控えて中団で折り合いに専念。平均ペースで、好位から粘った優勝馬セキトバイーストとは位置取りの差も出たが、直線でしぶとく脚を伸ばして2着に好走した。飼い食いの細さが解消して充実期を迎えており、重賞制覇に向けて機は熟した。

アルセナール

牝4歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:エピファネイア
  • 母:サンブルエミューズ
  • 母の父:ダイワメジャー
ここに注目!

3歳時のクイーンCで2着に好走した素質馬。前走の3勝クラスを勝ち上がってオープンクラス復帰を果たした。マイルチャンピオンシップを勝ったナミュール(父ハービンジャー)の半妹で血統は筋が通っており、久々の重賞でも能力は引けを取らない。

2走前の3勝クラス・幕張S(中山・芝1600メートル)は、牝馬で55キログラムのハンデを背負いながら、好位追走からしぶとく脚を伸ばして、勝ち馬からアタマ+クビ差の3着に入った。前走の3勝クラス・分倍河原S(東京・芝1600メートル)は、外枠(7枠13番)からジワッと先行して4番手付近をキープ。スローペースで直線の瞬発力勝負になったが、ゴール寸前で逃げ粘るパワーホールをきっちり捕らえ、クビ差で勝利を収めた。今回は約2か月半の休養明け。帰厩後の調教本数こそ少ないが、本レースに照準を合わせて順調に調整されている。3歳時はNHKマイルC(9着)に駒を進めた実績馬で、侮れない存在だ。

ダイシンヤマト

牡5歳

調教師:戸田博文(美浦)

  • 父:ヤマカツエース
  • 母:ダイシンパーティー
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

以前は勝ち味の遅さがあったが、今春に2勝クラス、3勝クラスを連勝。前走のしらさぎSでは4着に入り、5歳を迎えて本格化ムードにある。今夏2戦目で状態面の上積みが見込め、前走以上のパフォーマンスが発揮できそうだ。

2走前の3勝クラス・あけぼのS(中山・芝1600メートル)は、最内枠からスッと控えて中団のインをキープ。4コーナーから徐々に外へ出し、直線は弾けるように突き抜けて1馬身1/4差で快勝した。前走のしらさぎSは、好スタートを決めると、他馬の出方をうかがいながら好位のインに収まって折り合いに専念。直線では内ラチ沿いを狙い、ラスト200メートル付近で一度先頭のシーンを作って、見せ場は十分。最後は上位2頭の瞬発力に屈したが、しぶとく流れ込んで0秒4差の4着に健闘した。近走の充実ぶりは目を見張るものがあり、ここでも首位争いが可能だ。

レガーロデルシエロ

牡4歳

調教師:栗田徹(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:デアレガーロ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

前走の新潟大賞典では1番人気に支持されたが、稍重の馬場状態も合わなかったのか10着に敗れた。JRA賞最優秀短距離馬の父ロードカナロアに、母は1400メートルの重賞ウイナー。血統面からも、1600メートルに距離を短縮する今回は本領発揮を期待したい。

4歳初戦となった2走前の3勝クラス・美浦S(中山・芝2000メートル)は、好位直後で折り合いに専念。4コーナー手前から外を回って追い上げ体勢を整えると、直線で鮮やかに抜け出して4勝目を挙げた。前走の新潟大賞典は、後方追走から末脚不発で10着に敗れたが、瞬発力をそがれる稍重のタフな馬場に加えてスローペースと敗因は明白で、度外視できる結果だろう。2か月ほど間隔は空いたが、本レースを目標に熱心な乗り込みを消化。キャリアの浅い4歳馬で成長の余地を残しており、距離短縮での変わり身があるか、注目したい。

オフトレイル

牡4歳

調教師:吉村圭司(栗東)

  • 父:Farhh
  • 母:Rose Trail
  • 母の父:Kingmambo
ここに注目!

昨年のラジオNIKKEI賞で重賞制覇を達成すると、秋のスワンSでは2着に好走。GⅠ馬5頭が顔をそろえた阪神Cでは3着に入っており、能力の高さは折り紙付きだ。末脚が生きる展開になれば、ここでも上位争いが可能だろう。

4歳初戦となった東京新聞杯は、スッと控えて最後方を追走。馬群が縦長になったこともあって8着に敗れたが、メンバー中最速タイとなる上がり3ハロン33秒2(推定)の脚を使って勝ち馬から0秒6差まで追い上げており、レース内容は悪くなかった。近2走は1200メートルに挑戦し、オーシャンSが9着、高松宮記念が14着と結果を残せなかったが、本来のパフォーマンスではなかった印象で、度外視していいだろう。今回は約4か月の休み明けになるが、帰厩後の調教では好調時と遜色のない動きを見せている。3歳時の実績を踏まえれば、軽視できない存在だ。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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