今週の注目レース

ラジオNIKKEI賞(GⅢ)

福島競馬場 1800メートル(芝)ハンデ 3歳オープン

出走馬情報

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センツブラッド

牡3歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:サマーセント
  • 母の父:ハービンジャー
ここに注目!

母が2020年マーメイドSを制したサマーセントという良血馬。前走の白百合S(リステッド・京都・芝1800メートル)で2着に好走するなど、キャリア6戦5連対のポテンシャルは本物だ。福島向きの先行力も備えている。

前走・白百合S(リステッド、2着)は、先行集団から距離を取った4、5番手を追走。3コーナー手前から徐々に差を詰め、直線は早めに先頭に立つ勢い。最後は外から伸びた勝ち馬ライトトラックにアタマ差かわされたが、次につながる好内容だった。キャリア6戦で連対を外したのは、重賞の3走前・京成杯(8着)だけ。その一戦も雨が降るなか、好位からセンスの良い運びを見せた。管理する斉藤崇史厩舎の同世代には、皐月賞で2着、日本ダービーを優勝したクロワデュノール。本馬もここで重賞初制覇を達成し、調教パートナーも務めた同期の一番星に続きたい。

フクノブルーレイク

牡3歳

調教師:竹内正洋(美浦)

  • 父:ウインブライト
  • 母:ブルーエクセル
  • 母の父:ロードカナロア
ここに注目!

これまで崩れたのは、メイクデビュー中山(7着、芝1600メートル)と前走の皐月賞(16着)の2戦。今回と同じ芝1800メートルで行われたスプリングSでは7番人気ながら2着に好走している。この距離なら見直せるはずだ。

前走・皐月賞は、序盤からスムーズさを欠くシーンもあり16着に敗れたが、あれが力の全てではないだろう。2走前・スプリングSは後方追走から、4コーナーで3番手付近まで進出。直線もしぶとく伸び続け、勝ち馬ピコチャンブラックをクビ差まで追い詰めた。騎乗した松岡正海騎手は「前残りの馬場でしたが、折り合い重視で運びました。力はある馬です」と、そのポテンシャルを評価した。2019年のクイーンエリザベス2世カップと香港カップ(ともにG1・香港)を優勝したウインブライトの産駒。父は2018年、2019年の中山記念連覇を含め、芝1800メートル戦で5勝をマークした。父が得意とした距離で、皐月賞からの成長ぶりも楽しみな一戦となる。

エーオーキング

牡3歳

調教師:久保田貴士(美浦)

  • 父:リアルスティール
  • 母:テイコフトウショウ
  • 母の父:タイキシャトル
ここに注目!

今回と同舞台の未勝利で初勝利。前走の1勝クラス・水仙賞(中山・芝2200メートル)を鮮やかに逃げ切って2勝目を挙げた。脚質の幅を広げたことで、開幕週の福島の芝でも自在に立ち回れそう。侮れない存在だ。

9番人気の低評価を覆した前走の1勝クラス・水仙賞。差す競馬を続けたデビュー3戦から一転、押し出される形ではあったがハナに立った。道中は外の馬にプレッシャーをかけられながらも、余力十分に直線へ。力を込めてもうひと伸びし、最後は後続を2馬身振り切った。騎乗した田辺裕信騎手は「調教で動くタイプではなかったのですが、実戦に行って変わってくれました。新たな面が分かってよかったです」と喜んだ。その水仙賞が単勝オッズ69.0倍、福島で初勝利を挙げた未勝利戦が同29.4倍と、人気薄での好走が目立つだけに、重賞初挑戦でも軽視は禁物だろう。約4か月ぶりの実戦となるが、じっくり乗り込まれており、始動戦への準備は万端だ。

レーヴブリリアント

牡3歳

調教師:田中博康(美浦)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:リリレフア
  • 母の父:ロードカナロア
ここに注目!

前走スプリングSは、キャリア初の重馬場でもしっかりと脚を使い、勝ち馬から0秒6差(7着)に頑張った。中山マイルで行われたメイクデビュー中山、1勝クラスで2勝。右回りコースへの適性を示しており、初の福島でも不安は少ない。

5番人気だった前走・スプリングS(7着)は、雨が降る重馬場のなか、最後方からメンバー中最速の上がり3ハロン37秒4(推定)を駆使したが、上位に食い込むことはできなかった。騎乗したC.ルメール騎手は「最後は少しだけ脚を使ってくれましたが、いいポジションを取ることができず、こういう馬場も合いませんでした」と、敗因を口にした。伯母に2019年有馬記念など国内外のGⅠ・G1計4勝をマークしたリスグラシューがいる良血馬。管理する田中博康調教師は、2023年のラジオNIKKEI賞を1番人気のレーベンスティールで3着に惜敗した。本馬に当時のリベンジを託す。

ショウナンマクベス

牡3歳

調教師:武市康男(美浦)

  • 父:リオンディーズ
  • 母:ウインフロレゾン
  • 母の父:フジキセキ
ここに注目!

これまでGⅠのホープフルS(10着)を含む重賞3戦に出走し、強敵相手に食らいついた。4着だった前走のプリンシパルS(リステッド・東京・芝2000メートル)も勝ち馬とは0秒2差。きっかけひとつで初の重賞タイトルを手にできるはずだ。

メイクデビュー東京(芝1600メートル)を鮮やかに逃げ切り勝ち。その後の札幌2歳S(8着)、ホープフルS(10着)、共同通信杯(6着)と、重賞3戦は全て控える競馬での敗退だったが、前走・プリンシパルSは久々に逃げの形で4着に善戦した。勝ち馬レディネスの切れには屈したが、その差は0秒2で、最後までしぶとく粘った。日本ダービーに駒を進めることはできなかったが、照準をここに切り替えた中間は、いい準備を進められている。過去10年のラジオNIKKEI賞において、2021年ヴァイスメテオールなど、前走・プリンシパルS組が最多タイの3勝をマーク。本馬も豊富なレース経験を武器に堂々と戦う。

エキサイトバイオ

牡3歳

調教師:今野貞一(栗東)

  • 父:レイデオロ
  • 母:アニメイトバイオ
  • 母の父:ゼンノロブロイ
ここに注目!

先行策に挑戦した近4戦で着実に良化。2走前の未勝利(中京・芝2000メートル)で初勝利を挙げ、前走の1勝クラス・あずさ賞(京都・芝2000メートル)でも2着を確保した。自分のものにしたスタイルがここでも生きる。

6番人気だった前走の1勝クラス・あずさ賞。2番手を追走し、3コーナー付近では外から駆け上がる馬がいたが、それに反応することなく自分のリズムを守った。直線は外から馬体を併せた馬が伸びるなか、ただ一頭、内からしぶとい伸びを見せた。勝ち馬マイユニバースとクビ差の2着は立派で、キャリア初の不良馬場で崩れなかった点も評価できるだろう。母アニメイトバイオは2009年阪神ジュベナイルフィリーズ、2010年秋華賞とGⅠ・JpnⅠで2着2回。ラジオNIKKEI賞と同じ1800メートルの2020年ローズSを優勝しているのも、本馬には心強い。4走前から挑戦した先行策はすっかり板についており、距離短縮なら粘りも増しそうだ。

トレサフィール

牡3歳

調教師:稲垣幸雄(美浦)

  • 父:サトノダイヤモンド
  • 母:トレサンセール
  • 母の父:Rip Van Winkle
ここに注目!

ハナを奪った3戦では2勝、2着1回と安定した競馬。芝1800メートルで2連勝中の勢いは本物で、前走の1勝クラス(東京)では後続を楽に3馬身引き離した。開幕週の芝をスピード全開で駆け抜ける。

メイクデビュー東京(芝1800メートル)こそ最後方からの競馬で7着に敗れたが、その後は全てハナを奪って2着、1着、1着。2走前の未勝利(東京・芝1800メートル、1着)は、2着、3着、4着、6着、8着馬がその後に勝ち上がっており、レベルの高い一戦での快勝だった。休養明けとなった前走も、逃げの手からメンバー中3位タイの上がり3ハロン34秒4(推定)を繰り出す完勝劇を披露した。1勝クラスを勝ったばかりではあるが、2023年の優勝馬エルトンバローズも1勝クラスV直後の勝利。今回も自分のスタイルを貫き、2020年のバビット以来の逃げ切りとなるか。サトノダイヤモンドの産駒なら、開幕週の馬場コンディションも合いそうだ。

ビーオンザカバー

牡3歳

調教師:伊藤圭三(美浦)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:セレブリティモデル
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

前走の1勝クラス・山藤賞(中山・芝2000メートル)は、好位から隙のない競馬で2馬身1/2差の快勝。デビュー時に456キログラムだった馬体重は472キログラムまで増えていた。心身の成長が著しく、初重賞でも楽しみが大きい。

3番人気で快勝した前走・山藤賞。序盤は先行馬群を見ながら好位追走。徐々にポジションを上げ、4コーナーで2番手へ。直線は離れた逃げ馬を自ら捕まえに行き、迫る追い込み勢も完封し、2馬身1/2の着差以上に強さを感じる走りだった。管理する伊藤圭三調教師は「力をつけています。長い距離では折り合いが難しいですが、2000メートル戦でレースが流れたのが良かったです」と、納得の口ぶりだった。過去10年のラジオNIKKEI賞は、前走2000メートル組が〔4・5・5・28〕と、距離別で唯一の連対率20パーセント超え。本馬もスタミナは証明済みで、気性面を踏まえれば距離短縮も歓迎だろう。好内容だった前走以上の走りを見せる。

(高木 翔平)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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