サマーマイルシリーズの対象レースであったオープン特別の米子Sが、今年GⅢに格付けされ、名称もしらさぎSに改められた。ここ4年でサマーマイルシリーズのチャンピオンとなったロータスランド(2021年)、ウインカーネリアン(2022年)、メイショウシンタケ(2023年)、トゥードジボン(2024年)は、いずれも米子Sを優勝していた。重賞になったことでさらに重要度が増してきそうな一戦を読み解くべく、今回は2015年から2024年の米子Sを集計対象として、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の単勝人気別成績を見ると、1番人気馬が連対率70.0%とまずまず優秀な成績を収めている。その一方で、3着以内馬延べ30頭のうち10頭は6番人気から10番人気の馬だった。11番人気以下の馬が苦戦しているとはいえ、伏兵の一発を警戒しておいた方がよさそうだ。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-3-0-3 | 40.0% | 70.0% | 70.0% |
2番人気 | 2-1-0-7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
3番人気 | 0-1-1-8 | 0% | 10.0% | 20.0% |
4番人気 | 2-1-2-5 | 20.0% | 30.0% | 50.0% |
5番人気 | 0-1-1-8 | 0% | 10.0% | 20.0% |
6〜10番人気 | 2-3-5-39 | 4.1% | 10.2% | 20.4% |
11番人気以下 | 0-0-1-30 | 0% | 0% | 3.2% |
過去10年の年齢別成績を見ると、5歳馬が3着以内馬延べ30頭のうち13頭を占めているうえ、3着内率も36.1%と優秀な水準に達している。4歳と6歳の馬もそれなりに好走しているが、今年もまずは5歳馬に注目するべきだろう。〔表2〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 1-0-0-1 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
4歳 | 3-2-2-20 | 11.1% | 18.5% | 25.9% |
5歳 | 5-4-4-23 | 13.9% | 25.0% | 36.1% |
6歳 | 1-4-2-30 | 2.7% | 13.5% | 18.9% |
7歳 | 0-0-2-18 | 0% | 0% | 10.0% |
8歳以上 | 0-0-0-8 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の前走の4コーナー通過順別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち20頭を前走の4コーナーを7番手以内で通過していた馬が占めている。なお、2018年から2024年の7回に限ると、7番手以内だった馬は〔6・7・5・40〕(3着内率31.0%)、8番手以下だった馬は〔1・0・2・40〕(同7.0%)と差が大きくなっている。前寄りのポジションでレースを進められそうな馬を高く評価したい。〔表3〕
前走の4コーナー通過順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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7番手以内 | 6-7-7-47 | 9.0% | 19.4% | 29.9% |
8番手以下 | 4-3-3-53 | 6.3% | 11.1% | 15.9% |
2021年以降の優勝馬4頭は、いずれも前走の距離が1600メートル以上だった。前走の距離が1400メートル以下だったにもかかわらず優勝を果たしたのは、2016年のケントオー(前走1400メートル)が最後である。また、この4頭は年齢が5歳以下だった点、前走との間隔が中5週以上だった点も共通している。これらの傾向も考慮するべきだろう。〔表4〕
(伊吹 雅也)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年 | 優勝馬 | 前走の距離 | 年齢 | 前走との間隔 |
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2021年 | ロータスランド | 1800m | 4歳 | 中8週 |
2022年 | ウインカーネリアン | 1600m | 5歳 | 中5週 |
2023年 | メイショウシンタケ | 1600m | 5歳 | 中11週 |
2024年 | トゥードジボン | 1600m | 5歳 | 中7週 |
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