今週の注目レース

安田記念(GⅠ)

東京競馬場 1600メートル(芝)定量 3歳以上オープン

データ分析

現役屈指の実力馬が激突する上半期のマイル王決定戦

2024年の安田記念は、香港とオーストラリアのG1を計7勝していた香港調教馬のロマンチックウォリアーが制した。同馬は今年に入っても、ドバイでジェベルハッタを勝ってさらなるG1タイトルの上積みを果たしている。国内のトップマイラーだけでなく、海外の強豪が参戦してくることもある注目の一戦だ。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

1番人気馬の3着内率が8割

過去10年の単勝人気別成績を見ると、1番人気馬が3着内率80.0%と優秀な成績を収めている。また、3着以内馬延べ30頭中21頭を4番人気以内の馬が占めている。上位人気馬がそれなりに信頼できるレースといえるだろう。〔表1〕

〔表1〕単勝人気別成績(過去10年)
単勝人気 成績 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2-3-3-2 20.0% 50.0% 80.0%
2番人気 0-1-2-7 0% 10.0% 30.0%
3番人気 1-3-1-5 10.0% 40.0% 50.0%
4番人気 3-1-1-5 30.0% 40.0% 50.0%
5番人気 0-1-0-9 0% 10.0% 10.0%
6〜10番人気 4-1-2-43 8.0% 10.0% 14.0%
11番人気以下 0-0-1-60 0% 0% 1.6%

4歳から6歳の馬が中心

過去10年の年齢別成績を見ると、勝率ならびに連対率が最も高いのは4歳となっている。3着以内数では4歳と5歳(各10回)がトップで並び、6歳(7回)がそれに続く。3歳や7歳の好走例もあるが、4歳から6歳の馬が中心といえそうだ。〔表2〕

〔表2〕年齢別成績(過去10年)
年齢 成績 勝率 連対率 3着内率
3歳 0-0-1-3 0% 0% 25.0%
4歳 5-3-2-30 12.5% 20.0% 25.0%
5歳 2-5-3-39 4.1% 14.3% 20.4%
6歳 3-1-3-35 7.1% 9.5% 16.7%
7歳 0-1-1-16 0% 5.6% 11.1%
8歳 0-0-0-8 0% 0% 0%

近年は特に牝馬の活躍が目立つ

過去10年の性別成績を見ると、牝馬が3着内率42.9%と優秀な成績を収めている。なお、2019年以降の過去6年に限ると、牡・せん馬は〔3・2・5・72〕(3着内率12.2%)にとどまり、牝馬は〔3・4・1・8〕(3着内率50.0%)に上昇する。牝馬は好走する可能性が高いとみるべきだろう。〔表3〕

〔表3〕性別成績(過去10年)
成績 勝率 連対率 3着内率
牡・せん 7-5-9-119 5.0% 8.6% 15.0%
3-5-1-12 14.3% 38.1% 42.9%

GⅠからの直行組を重視

過去10年の前走別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭中17頭を前走がGⅠ・JpnⅠ(海外G1を含む)だった馬が占めている。さらに、2019年以降の過去6年に限ると、前走がGⅠ・JpnⅠだった馬は〔5・6・3・36〕(3着内率28.0%)、前走がその他のレースだった馬は〔1・0・3・44〕(3着内率8.3%)とその差が顕著になっている。臨戦過程を比較する際は、前走もGⅠ・JpnⅠだった馬を高く評価したい。〔表4〕

〔表4〕前走別成績(過去10年)
前走 成績 勝率 連対率 3着内率
GⅠ・JpnⅠ 5-8-4-53 7.1% 18.6% 24.3%
その他 5-2-6-78 5.5% 7.7% 14.3%
  • 注記:GⅠには海外G1を含む
ウインファイブ対象レース
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関東馬や外国調教馬に注目

過去5年の優勝馬延べ5頭は、いずれも所属が美浦か海外だった。近年は栗東所属の馬が勝ち切れていない。また、この5頭は前走がGⅠ(G1)だった点も共通している。これまでに挙げた傾向も考慮した方がよさそうだ。〔表5〕

(伊吹 雅也)

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表5〕優勝馬の所属、前走(過去5年)
優勝馬 所属 前走
2020年 グランアレグリア 美浦 高松宮記念(GⅠ)
2021年 ダノンキングリー 美浦 天皇賞(秋)(GⅠ)
2022年 ソングライン 美浦 ヴィクトリアマイル(GⅠ)
2023年 ソングライン 美浦 ヴィクトリアマイル(GⅠ)
2024年 ロマンチックウォリアー 香港 クイーンエリザベスⅡ世C(G1)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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