今週の注目レース

新潟大賞典(GⅢ)

新潟競馬場 2000メートル(芝・外)ハンデ 4歳以上オープン

出走馬情報

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エピファニー

牡6歳

調教師:宮田敬介(美浦)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ルールブリタニア
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

昨年の小倉大賞典の勝ち馬。その後も中京記念で2着に入り、今年の小倉大賞典ではトップハンデを背負って差のない5着に入るなど、中距離重賞での実績が光る。久しぶりの新潟コースだが、主力級の走りを期待していいだろう。

未勝利から3勝クラスまで4連勝を挙げてノンストップでオープンクラス入りを決めたのち、初のオープンクラス勝ちとなったのが2023年のオープン特別・ケフェウスS(阪神・芝2000メートル)だ。10頭立てという手ごろな頭数だったとはいえ、直線で鋭く伸びて一つ殻を破ったかのような勝ち方。時計も1分57秒2という優秀なものだった。これを契機として本格化したようで、昨年の小倉大賞典はハイペースのなか、うまい立ち回りを見せて重賞制覇を果たした。課題だったコントロール面は解消されており、それに伴って末脚の確実性が増した印象。新潟の決め手比べでも好勝負になっていいはずだ。

サイルーン

せん6歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ハウオリ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

オープンクラス入りに時間を要したが、それだけ様々な条件を経験していることが強みと言え、新潟・外回りコースでの連対歴もある。前走の東風S(リステッド・中山・芝1600メートル)でオープンクラス初勝利。遅咲きの良血馬の充実ぶりに注目したい。

父ディープインパクト、祖母が1994年の安田記念とマイルチャンピオンシップを勝ったノースフライトという良血馬。当然のように活躍を期待されたが、晩成型だったようで、オープンクラス入りを果たしたのは5歳の3月。昇級初戦での重賞初挑戦となったエプソムCで4着と能力を示したものの、その後は休養へ入り、前々走の中山記念11着が今年初戦だった。久々を1度使って迎えた前走の東風S(リステッド)は重馬場も合っていたようだが、直線で進路が開くとサッと反応して抜け出す完勝劇。充実ぶりは明らかで、中間も意欲的に追われている。重賞タイトルに手が届くだけの材料はそろっている。

マテンロウオリオン

牡6歳

調教師:昆貢(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:パルテノン
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

3歳時はシンザン記念で重賞初制覇を遂げ、NHKマイルCでも2着と、世代トップクラスのマイラーとして活躍。その後はしばらく苦戦が続いていたが、近2戦は重賞で差のない競馬を見せている。ここで復活を遂げたい。

勝利は2022年1月のシンザン記念以来、連対は同年5月のNHKマイルC以来遠ざかっているが、復調が窺えたのが前々走の小倉大賞典だ。道中で一度は位置取りを下げる場面がありながら、直線で盛り返して勝ち馬から0秒3差の6着。前走のダービー卿チャレンジTでは、後方待機策からメンバー中最速となる上がり3ハロン33秒7(推定)の脚を使って勝ち馬から0秒2差の4着まで追い上げており、ひところの不振は脱したように思える。新潟は未経験、2000メートル以上の距離を使うのは2022年日本ダービー(17着)以来2度目となるが、前走の末脚を見ると、直線の長いコースも距離延長もプラスに出る可能性が十分にありそうだ。

レガーロデルシエロ

牡4歳

調教師:栗田徹(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:デアレガーロ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

ここまで9戦して、3着以内を外したのは3歳時のきさらぎ賞(8着)だけという素質馬。前走の3勝クラス・美浦S(中山・芝2000メートル)は休養明けを物ともせず、外から力強く伸びて力の違いを見せつける快勝だった。重賞でも優に通用していい。

重賞でも上位争いできる根拠と言えるレースが、前々走の3勝クラス・ノベンバーS(東京・芝1800メートル、2着)だ。惜しくもハナ差で勝利を逃したとはいえ、勝ったコントラポストはその後ダービー卿チャレンジTで2着、先日のエプソムCでも5着。そのコントラポストと同等に走れていた本馬にも、重賞好走レベルの力を期待するのは当然と言えるだろう。母デアレガーロは5歳時の2019年京都牝馬Sで重賞初制覇を果たした晩成型。血統面からも、本馬にもまだまだ成長が見込めるところだろう。本レースを飛躍の契機とできるか、注目したい。

サブマリーナ

牡4歳

調教師:庄野靖志(栗東)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:ヒシサブリナ
  • 母の父:Bernardini
ここに注目!

豪快な末脚を武器にここまで6戦4勝。3歳時の神戸新聞杯は出走取消となり、重賞を走るのは今回が初めてとなるが、終いの鋭さだけならここでも上位ランクだろう。長い直線を生かした追い込みが見られるのか、注目だ。

一躍注目を集めたのが、2勝目となった1勝クラス・あずさ賞(京都・芝2000メートル)。1分58秒0という全体時計の優秀さもさることながら、3ハロン33秒0(推定)という速い上がりを出したのにもかかわらず、最後は鞍上が抑えたほど。大物感を漂わせる一勝だった。オープンクラス入りを決めた前走の3勝クラス・難波S(阪神・芝1800メートル)は、それまでのような外からの差しではなく、内から狭いところを割って抜け出てくる収穫大の勝ち方。精神面の成長の一端と言え、3歳時に課題だったイレ込みも徐々に解消しているようだ。初めてとなる新潟への輸送はポイントになるが、力を出し切ることができれば、連勝も十分に見込める。

ディマイザキッド

牡4歳

調教師:清水英克(美浦)

  • 父:ディーマジェスティ
  • 母:ミスミーチャン
  • 母の父:ファスリエフ
ここに注目!

昨年秋以降は1着、2着、1着、1着。勢いはもちろん、いずれも末脚抜群という内容で、本格化を感じさせている。もともと昨年の共同通信杯で4着に入った素質馬。それ以来の重賞挑戦でも見劣りは一切感じない。

昨年の共同通信杯は、勝ち馬が次走の皐月賞も連勝するジャスティンミラノ、2着のジャンタルマンタルは前年の朝日杯フューチュリティSの勝ち馬で、その後に皐月賞3着からNHKマイルCを制覇と、輪をかけてハイレベルな年だった。さらに本馬と同タイムだった5着馬エコロヴァルツは今年の中山記念2着、大阪杯4着と、古馬になってさらに活躍中。4着だった本馬に重賞での活躍を期待するのも当然と言えるだろう。前走の3勝クラス・アメジストS(東京・芝2000メートル)は先行馬が競り合ったとはいえ、オープンクラスでも通用する立派な時計で勝利。3連勝での重賞タイトルゲットも決して夢ではない。

ショウナンアデイブ

牡6歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:シーヴ
  • 母の父:Mineshaft
ここに注目!

前々走の中山金杯は、3歳時以来の重賞挑戦ながら勝ち馬と0秒5差の7着に健闘。前走の小倉大賞典では勝ち馬にクビ差の2着と、大きくジャンプアップした。6歳にしてグンと成長。重賞初制覇のチャンスだろう。

2020年のセレクトセールにおいて同年の最高額となる5億6100万円(消費税込み)で取引され、デビュー前から話題を集めた。2勝クラスの突破に時間を要したが、3勝クラスは4戦目で勝ち上がり。しかも1分57秒8というかなりの好時計だった。これがきっかけになったのか、今年に入って中山金杯7着、小倉大賞典2着と、一気に重賞勝ちを狙えるところまで上がってきた。調教ではそれほど速い時計を出さないタイプだけに、地味な印象を持たれがちだが、力強さは十分。ひと息入った臨戦過程でも、出走態勢はきっちり整っている。

シリウスコルト

牡4歳

調教師:田中勝春(美浦)

  • 父:マクフィ
  • 母:オールドフレイム
  • 母の父:ゼンノロブロイ
ここに注目!

弥生賞ディープインパクト記念で3着、ラジオNIKKEI賞では2着と能力を示し、前走の福島民報杯(リステッド・福島・芝2000メートル)で2歳時以来となるオープンクラス勝利を飾った。改めて2000メートルの適性を示し、今回は重賞タイトル獲得を目指す。

オープンクラス初勝利となった2023年のオープン特別・芙蓉S(中山)、翌年の弥生賞ディープインパクト記念での3着、そして久しぶりの勝利となった前走の福島民報杯(リステッド)と、これらの走りを見ると芝2000メートルが最適なのかもしれない。末脚が身上のタイプではないだけに、決め手勝負となりやすい新潟外回りコースの克服は鍵になりそうだが、何しろ競馬がうまいタイプ。2000メートルではないが、昨年のラジオNIKKEI賞ではハイペースを見込んだ差す競馬でアタマ差2着に好走。状況に応じて立ち回れる点は大きな武器と言えそうだ。中1週で前走を勝ったあとだが、中間も好調キープを感じさせる調教内容。今回もいい状態で臨めそうだ。

(山下 健)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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