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牝5歳
調教師:和田正一郎(美浦)
昨年夏を境に本格化を遂げ、2走前の福島記念で2着に入り、前走の小倉牝馬Sで初の重賞タイトルを獲得。今回は約3か月の休み明けだが、本レースに照準を合わせて調整過程はすこぶる順調で、仕上がりに抜かりはない。
2走前の福島記念は、スッと控えて後方待機策。速めの流れで展開が向いた面はあったが、直線でインの狭いスペースをさばきながらしぶとく脚を伸ばし、牡馬相手に0秒2差の2着に好走した。前走の小倉牝馬Sはハイペースのなか脚をためて中団を進み、3コーナー過ぎから外を回って進出を開始。インをさばいたシンティレーションに一度は前に出られたが、最後まで長くいい脚を使って1着同着に持ち込んだ。精神面の成長が近況の好成績につながり、帰厩後の追い切りでは好調時と遜色のない動きを披露。前走勝利の勢いに乗って重賞連勝を狙う。
牝4歳
調教師:田島俊明(美浦)
3歳時はオークス(10着)、秋華賞(10着)に駒を進めた素質馬。今年は2走前の3勝クラス・迎春S(中山・芝2200メートル)を勝ち上がり、前走の中山牝馬Sでは僅差の2着に好走した。目下の充実ぶりは顕著だ。
約3か月の休養で馬体がひと回り大きくなった2走前の3勝クラス・迎春Sは直線で鮮やかに抜け出し、オープンクラス入りを決めた。前走の中山牝馬Sは中団の6番手付近を追走。向正面からペースが一気に上がるなか、4コーナー手前から早めにスパート。直線でシランケドの瞬発力に屈したが、最後までしぶとく食い下がってアタマ差の2着に好走した。気温の上昇とともに馬体の張りや毛ヅヤが良くなり、状態面はさらに上向き。5歳時にG1初制覇を果たした父ルーラーシップから優れた成長力を受け継いでおり、今後も目が離せない存在だ。
牝5歳
調教師:竹内正洋(美浦)
昨年の福島牝馬Sは競走中止となったが、そこから復活を遂げて新潟記念で重賞制覇を飾ると、エリザベス女王杯では4着に健闘した。今年の2戦はともに着外に敗れているが、牝馬限定戦に戻って改めて注目したい。
4走前の新潟記念は、アリスヴェリテ(10着)が大逃げを打ち、本馬は離れた2番手をキープ。残り300メートル付近で先頭に躍り出ると、最後はセレシオンの追い上げをハナ差振り切って念願の重賞タイトルを獲得した。続くエリザベス女王杯は、スッと前に取りついて好位のインを追走。勝ったスタニングローズには離されたが、直線でしぶとく脚を伸ばして2着ラヴェルと0秒1差の4着に健闘した。5歳初戦となった2走前の中山金杯は流れに乗り切れず12着。前走の白富士S(リステッド・東京・芝2000メートル)も6着に敗れたが、中間は美浦Wコースで自己ベストタイムを出しており、復調ムードは明らかだ。
牝4歳
調教師:宮田敬介(美浦)
デビュー戦を除けばオール連対で、前走の3勝クラス・スピカS(中山・芝1800メートル)を勝ち上がってオープンクラス入り。今年3戦目で状態面はさらに上向いており、重賞でも遜色のない競馬ができそうだ。
1番人気に支持された前走の3勝クラス・スピカSは、スッと出脚がついて2番手をキープ。4ハロン目から11秒台のラップが続く淀みのない流れだったが、抜群の手応えで直線を向くと、逃げたコスモフリーゲンをきっちりと競り落とし、1分46秒7の好タイムで快勝した。これまでは広い東京コースに良績があったが、中山コースでも結果を出せたように、心身ともに成長してきた今なら福島への舞台替わりも問題ないだろう。初めての重賞挑戦になるが、ポテンシャルは高く、展開に左右されない自在性も兼ね備えている。牝馬同士なら主役候補の一頭に挙げられる。
牝5歳
調教師:中竹和也(栗東)
昨年のマーメイドSで重賞タイトルを獲得。昨秋のBCディスタフ(G1・アメリカ・ダート1800メートル)では、海外遠征で初ダートと条件が厳しいなかで4着に入った。前走の小倉牝馬Sは16着と大敗を喫したが、今回は本領発揮を期待したい。
4走前のマーメイドSは出脚が速く、同型馬を制してハナに立つとハイペースの思い切った逃げを打った。50キログラムの軽ハンデも生かし、直線もセーフティーリードを保ったまま、後続の追い上げを寄せつけず2馬身差で快勝した。続く新潟記念は10着に敗れたが、初の海外遠征となったBCディスタフ(G1・アメリカ)で4着に入り、改めて能力の高さをアピール。前走の小倉牝馬Sは16着に敗れたが、ハイペースで同型馬と競り合ったものだけに、度外視できる結果だろう。重賞勝ちの実力もさることながら、展開の鍵を握る本馬の動向に注目が集まる。
牝4歳
調教師:四位洋文(栗東)
3歳時はチューリップ賞で2着に入り、秋のローズSでは大逃げを打ち、しぶとい粘り腰を発揮して3着に好走した。前走の中山牝馬Sは12着に敗れたが、本来のパフォーマンスを発揮できれば巻き返しがありそうだ。
秋華賞(13着)以来約3か月半の休み明けとなった2走前の3勝クラス・壇之浦S(小倉・芝1800メートル)は、好スタートを決めて一度はハナに立つも、マイネルティグレ(2着)に譲って2番手で折り合いに専念。直線の追い比べで同馬を競り落とすと、最後は突き放して1馬身3/4差で快勝した。前走の中山牝馬Sは12着に敗退。騎乗した藤岡佑介騎手が「4コーナーでペースが速くなったところで手応えが悪くなり、被されてしまいました。結果的にはもっと自分から動いてもよかったのかもしれません」と敗因を挙げていた。牝馬同士なら能力は互角以上で、大敗後でも侮れない存在だ。
牝6歳
調教師:相沢郁(美浦)
2022年1月のフェアリーSで重賞初制覇を果たし、同年秋のエリザベス女王杯で2着に好走した。3年3か月ほど勝ち星から遠ざかっているが、2走前のアメリカジョッキークラブCで5着に善戦しているように、年齢的な衰えは感じられない。
エリザベス女王杯(6着)以来約2か月半ぶりとなった2走前のアメリカジョッキークラブCは、好スタートからスッと控えて中団のインを追走。向正面でコスモキュランダ(3着)が動いて1つポジションを下げたが、4コーナーから徐々に外へ持ち出すと、直線はしぶとく脚を伸ばし、牡馬相手に勝ち馬から0秒6差の5着に健闘した。前走の金鯱賞は離された8着に敗れたが、デシエルト(4着)の大逃げにほんろうされて直線の伸びを欠いたもので、悲観するレース内容ではなかった。中間の調整もすこぶる順調で、状態面は高いレベルで安定している。牝馬同士なら軽視はできない。
牝6歳
調教師:小島茂之(美浦)
昨年の福島牝馬Sは、先行策から直線で一度は抜け出すもクビ差の2着に敗れた。前走の中山牝馬Sで勝ち馬から0秒3差の5着に健闘した後も、引き続き好調をキープ。立ち回りのうまさを生かして、念願の重賞タイトル獲得を目指す。
6歳初戦となった2走前の京都金杯は、好位追走から直線で粘りを欠いて14着。速い流れで前に行った組に厳しい展開だっただけに、参考外とみていいだろう。前走の中山牝馬Sは、スッと前に取りついて好位集団を形成。向正面でペースが上がり、差し馬が台頭する展開だったが、直線でスムーズに進路を確保すると、ジワジワと脚を伸ばして見せ場十分の5着に入った。オープンクラスに昇級後は勝ち星から遠ざかっているものの、重賞で2着2回と実績は見劣りしない。福島コース向きの器用さが最大の長所と言え、昨年に続く好走を見せても不思議はない。
(京増 真臣)
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