今週の注目レース

報知杯弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)

中山競馬場 2000メートル(芝)馬齢 3歳オープン

出走馬情報

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ミュージアムマイル

牡3歳

調教師:高柳大輔(栗東)

  • 父:リオンディーズ
  • 母:ミュージアムヒル
  • 母の父:ハーツクライ
ここに注目!

前走の朝日杯フューチュリティSで2着に入り、世代トップクラスの力を証明。約3か月の休養を経て3歳初戦を迎えるが、帰厩後の追い切りでは栗東CWコースの自己ベストタイムをマークしており、仕上げに抜かりはない。

2走前の1勝クラス・黄菊賞(京都・芝2000メートル)は、8頭立ての6番手で折り合いに専念。4コーナー手前から外を回って一気に押し上げ、メンバー最速となる上がり3ハロン33秒7(推定)の末脚で鮮やかに抜け出して3馬身差で快勝した。前走の朝日杯フューチュリティSはスタートで出遅れたが、二の脚で挽回して好位のインをキープ。直線ではアドマイヤズームに突き放されたが、外めに出してしっかりと脚を伸ばして2着を確保。3着馬に2馬身1/2差なら能力の高さを示したと言えるだろう。操縦性の高さからコース替わりに不安はなく、初の関東遠征をクリアして、今春のGⅠへ駒を進めたい。

ナグルファル

牡3歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ランドオーバーシー
  • 母の父:Bellamy Road
ここに注目!

母はアメリカの重賞ウイナーで、G1でも2着2回と活躍。半兄サトノエピック(父キタサンブラック)は昨年の東京ダービー(JpnⅠ)2着と、血統背景は上質だ。本馬は2戦2勝と底を見せておらず、先々まで目が離せない。

10月12日のメイクデビュー京都(芝2000メートル)では、ロードガレリアとの激しい追い比べを制して初陣を勝利で飾った。前走の1勝クラス・エリカ賞(京都・芝2000メートル)は、ポンと好スタートを決めて2番手をキープ。直線の入り口で先頭に躍り出ると、後続を豪快に突き放して4馬身差で快勝した。騎乗した坂井瑠星騎手は「いい馬ですね。抜け出してまだ余裕があったぐらいですし、これからの成長が楽しみです」と称賛を送っている。約3か月の休養で成長を促し、帰厩後は本レースを目標に順調な乗り込みを消化。GⅠの前哨戦で素質馬がそろったが、ポテンシャルは互角以上だろう。

ジュタ

牡3歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:シャンパンエニワン
  • 母の父:Street Sense
ここに注目!

母はアメリカの重賞ウイナーで、現3歳が最終世代となるドゥラメンテを配合した良血。2022年セレクトセールにおいて3億5200万円(消費税込み)で取引された期待馬だ。ホープフルS4着で能力の高さを示しており、ここは主役候補に挙げられる。

キャリア2戦目でのGⅠ挑戦となった2走前のホープフルSは、好位からの競馬。向正面でファウストラーゼン(3着)が動いて一気にペースアップするなか、クロワデュノール(1着)のあとを追うように進出を開始すると、直線もしぶとく脚を伸ばして4着に健闘した。前走の若駒S(リステッド・中京・芝2000メートル)は、他馬の出方をうかがいながら4番手で折り合いに専念。直線では先行2頭の間からスパッと抜け出し、最後は追いすがるミッキーゴールドを振り切って2勝目をマークした。父ドゥラメンテ同様の成長曲線を描けば、クラシックに向けてさらにパフォーマンスを上げられそうだ。

ヴィンセンシオ

牡3歳

調教師:森一誠(美浦)

  • 父:リアルスティール
  • 母:シーリア
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

前走の1勝クラス・葉牡丹賞(中山・芝2000メートル)を1分58秒8の2歳コースレコードで制し、無傷の2連勝を飾った。祖母シーザリオにさかのぼる名牝系の出身で、素質の高さは相当。初の重賞で試金石の一戦になりそうだ。

8月31日のメイクデビュー新潟(芝2000メートル)は、直線で差し返す勝負根性を見せて優勝。約3か月の休養を経て、馬体がひと回り成長した前走の1勝クラス・葉牡丹賞では、脚をためて中団を進み、3コーナー過ぎから徐々に進出を開始。ラスト1ハロンは3頭の激しい追い比べになったが、ハナ差しのいで2連勝を達成した。3着に退けたリトルジャイアンツがその後の共同通信杯で3着なら、本馬も重賞で通用する計算が成り立つ。再び約3か月の休み明けとなるが、美浦Wコースで自己ベストタイムをマークしており、前走以上のパフォーマンスが期待できそうだ。

ファウストラーゼン

牡3歳

調教師:西村真幸(栗東)

  • 父:モズアスコット
  • 母:ペイシャフェリス
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

GⅠ初挑戦となった前走のホープフルSでは、17番人気の低評価を覆して勝ち馬から0秒5差の3着に好走。心身ともに幼さを残すが、実戦を積むごとに追い切りの動きも良くなっている。楽しみな今年初戦を迎える。

メイクデビュー中京(芝1600メートル)は流れに乗り切れず、直線の伸びを欠いて10着に敗れたが、距離を延ばした2走前の未勝利(京都・芝2000メートル)は、直線でしぶとく脚を伸ばして1馬身1/4差で快勝した。前走のホープフルSは、スタートダッシュがつかずレース序盤は後方2番手を追走。向正面半ばから一気に動いて先頭に並びかけ、3、4コーナーではジュンアサヒソラ(12着)とともに後続を引き離すシーン。直線で上位2頭の瞬発力に屈したものの、しぶとい粘り腰を発揮して3着に好走した。前走は人気薄でマークが緩い面もあっただけに、ここは真価が問われる一戦になるだろう。

アスクシュタイン

牡3歳

調教師:藤原英昭(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:ヴィクトリアズワイルドキャット
  • 母の父:Bellamy Road
ここに注目!

デビューから2連勝を飾った素質馬。アメリカの重賞を制した母にドゥラメンテを配した血統背景は一級品だ。前走のホープフルSは6着に敗れたが、強敵にもまれた経験を糧に、さらなる活躍が期待される。

メイクデビュー函館(芝1800メートル)、オープン特別・コスモス賞(札幌・芝1800メートル)を連勝。続く札幌2歳Sは同型馬を制してハナを主張したが、重馬場のタフな馬場コンディションを思えば前半1000メートル通過タイム1分01秒0は速い流れ。直線の粘りを欠いて7着に敗れたが、展開を踏まえればレース内容は悪くないだろう。前走のホープフルSは中団待機策。それまでは逃げの競馬のみだったが、4コーナー10番手から直線でしぶとく脚を伸ばして6着に入っており、脚質に幅が出たことは収穫だった。騎乗した横山武史騎手も「能力が高いですし、これからが楽しみな馬です」と高評価。改めて注目したい。

クラウディアイ

牡3歳

調教師:橋口慎介(栗東)

  • 父:サートゥルナーリア
  • 母:モンクール
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

父サートゥルナーリアは現3歳世代が初年度産駒。ここまでJRA36勝(3月2日終了時点)を挙げて上々の滑り出しを見せている。本馬は1勝馬ながら京都2歳Sで3着、ホープフルSで5着に入っており、このメンバーに入っても実績は互角と言える。

8月25日のメイクデビュー中京(芝2000メートル)を快勝し、約3か月ぶりとなった2走前の京都2歳Sは、脚をためて後方を追走。スローペースの瞬発力勝負になったなか、直線では優勝馬エリキングに次ぐ上がり3ハロン2位タイの34秒3(推定)で懸命に脚を伸ばして0秒3差の3着に好走した。前走のホープフルSは、軽く促して好位集団のインをキープ。向正面でファウストラーゼン(3着)の仕掛けから馬群が動いて少しポジションを下げたが、直線ではしぶとく脚を伸ばして5着に健闘した。2か月半ほど間隔は空いたが、中間は調教を強化。動きも申し分なく、今回のメンバーなら上位争いが濃厚だ。

アロヒアリイ

牡3歳

調教師:田中博康(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:エスポワール
  • 母の父:オルフェーヴル
ここに注目!

父ドゥラメンテは2023年度のリーディングサイヤー。母エスポワールは現役時代に4勝を挙げ、ターコイズS2着、中山牝馬S3着と重賞でも好走した。本馬はまだ1勝だが、非凡な素質を秘めており、重賞でも引けを取らない。

11月2日のメイクデビュー東京(芝2000メートル)は、メンバー中最速タイとなる上がり3ハロン34秒3(推定)の末脚で鮮やかに抜け出し、2馬身1/2差で完勝した。断然の1番人気に支持された前走の1勝クラス(中山・芝2000メートル)は、出負け気味のスタートで中団を追走。2頭が飛ばすハイペースの展開で、レースの上がり3ハロンが36秒8という消耗戦になり、最後は最後方待機のゴーソーファーの瞬発力に屈したが、直線でしっかりと脚を伸ばして0秒1差の2着を確保した。中間はこれまでより調教の負荷を強めて、動きもグンと良化。相手強化の一戦でも侮れない。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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