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牡6歳
調教師:渡辺薫彦(栗東)
芝でマークした4勝は東京、もしくは阪神の外回りと、直線の長いコースばかり。速い上がりが必要な状況を得意にしている馬だ。今回の舞台は開幕週の京都外回り。経験はなくても、好イメージを持っていいだろう。
昨年の本レース勝ち馬であり、ジャパンカップの勝ち馬。今回のメンバーでは実績最上位と言っていいだろう。使い込むと硬さが出るようなところもあり、秋3走目でレース間隔の詰まった出走となった昨年の有馬記念(10着)は、コース相性だけでなく、状態面の維持に苦労した印象も受けた。今年に入っての2戦も、海外遠征とコース適性に課題があったドバイワールドC(G1・UAE・ダート2000メートル)の13着、遠征帰りだった前走の宝塚記念の8着と、ともに度外視できる結果。昨年のような決め手勝負なら、巻き返しは必至のはずだ。
牡6歳
調教師:大久保龍志(栗東)
出走馬中最速の上がり3ハロンタイム(推定)を出したことは過去に2度しかなく、33秒台は1度も記録したことがない。開幕週の馬場コンディションに対応できるかどうかが最大のポイントだろう。坂の下りからロングスパートをかけたいところだ。
2度の凱旋門賞(G1・フランス・芝2400メートル)を含め、GⅠへの挑戦は前走の宝塚記念までで12回を数える。掲示板(5着以内)を確保した8回のうち、銀メダルの2着は実に4回。“悲願のGⅠ制覇”というフレーズが、現役で最も似合う馬と言えるかもしれない。昨年3月の阪神大賞典から1年半近くも勝利から遠ざかっているが、前々走の天皇賞(春)でも2着に好走しており、年齢的な衰えは感じない。2020年京都新聞杯で重賞勝ちを決めた京都で久々の勝利を飾り、悲願達成に勢いをつけたいところだ。
牡6歳
調教師:友道康夫(栗東)
放牧から帰厩したときの状態に差が大きいタイプで、過去には格下馬に見劣りすることもあった。今回は心身ともに良好のようで、1週前追い切りでもかなり動いていた。重賞制覇を果たした春よりもさらに雰囲気が良さそうだ。
父がダービー馬のキングカメハメハ、母が桜花賞馬のマルセリーナという血統背景を持つ良血。早い段階から活躍が期待されたものの、気性的な難しさもあって、11回目の重賞チャレンジだった前走の目黒記念が初めてのタイトル奪取となった。少し力が要る程度ならこなせるが、本質的にタフな馬場コンディションは得意にしておらず、末脚勝負タイプで上がりの速い展開を好む。逃げたディアスティマ(2着)を捕らえて勝った前走は、本馬好みのレースとなった。開幕週の京都・外回りコースの本レースは、条件的にも絶好と言えるだろう。
牡4歳
調教師:中野栄治(美浦)
前走時の馬体重が422キログラム。牡馬にしては小柄なタイプだが、それを感じさせないパワーを持っている。水分を含んだ馬場状態は鬼の部類。それだけに、速い上がりが必要な展開になった時の対応がポイントとなるだろう。
初勝利はデビューから9戦目。未勝利突破に時間を要したが、それ以降の歩みは順調そのものだ。初の関西遠征となった3走前の3勝クラス・烏丸S(京都・芝2200メートル)は5馬身差で快勝し、自身のスタイルと違う後方待機策を余儀なくされた前々走の函館記念も3着。前走の札幌日経オープン(リステッド・札幌・芝2600メートル)では、ラスト2ハロン11秒台のラップをマークして、2着馬に6馬身の差をつけた。オープンクラスまで出世したオートクレールを母に持つエピファネイア産駒。母と同じ中野栄治厩舎所属という思い入れの強い血統で、重賞制覇を決めたいところだ。
牡7歳
調教師:池江泰寿(栗東)
近10走で掲示板(5着以内)を外した3回は、いずれもGⅠ。GⅡ5戦の成績は〔1・3・1・0〕と、全レースで3着以内に好走している。休み明けを苦にするタイプではなく、口向きの難しさもすでに解消。今回も堅実な走りが期待できそうだ。
GⅠ2勝の全兄ラブリーデイは、2015年に京都記念と京都大賞典を制覇したコース巧者。前々走の鳴尾記念で3つ目の重賞タイトルを獲得するなど、7歳を迎えた現在も活躍を続けている本馬も、京都・外回りコースは3戦2勝、2着1回と好成績を残している。過去のGⅠ挑戦では結果を出せていないが、7着だった前走の宝塚記念は、勝ったイクイノックスからのタイム差が0秒5。上がり3ハロン35秒1(推定)のタイムも、ジャスティンパレス(3着)と並び出走馬中3位の悪くない数字だった。秋初戦のここで勢いをつけ、GⅠの舞台へと進みたい。
牝5歳
調教師:中内田充正(栗東)
中距離をメインに出走してきた馬で、2400メートルの距離は今回が初めてになる。血統的なバックボーンは持ち合わせているが、まずは距離の克服がポイントになってくるはずだ。瞬発力勝負への対応も鍵になる。
全兄は2017年の菊花賞を優勝したキセキで、伯母にダイワエルシエーロ、叔父にグレーターロンドンなどの活躍馬がいる血統馬。3歳2月の遅いデビューというだけでなく、馬に無理をさせない厩舎の方針もあり、5歳秋を迎えた現在でもキャリアは10戦となっている。そのような状況で〔5・1・2・2〕の安定した成績を残し、前走のマーメイドSでは初の重賞制覇を達成。着実にステップアップしているだけに、今秋の活躍が非常に楽しみな一頭だ。牡馬相手の重賞とGⅡへの出走は初めてとなるが、これらをクリアできれば期待もさらに高まるはずだ。
牝6歳
調教師:西園正都(栗東)
重馬場のエリザベス女王杯で16着に大敗し、稍重発表でもかなりタフな状態だった前走の札幌記念でも13着。ゴールドシップ産駒で水分を含んだ馬場状態が苦手とは思えないが、結果は出ていない。この点は頭に入れておきたい。
2020年のオークスではデアリングタクト(1着)、ウインマリリン(2着)に続く3着に好走。その後は勝ち星がなく大敗することもあったが、昨年のマーメイドSを制して重賞勝ち馬の仲間入りを果たした。昨年の本レースではヴェラアズール(1着)、ボッケリーニ(2着)に続く3着と好走。当時は阪神・外回りの長い直線で上位2頭の決め手に屈した格好だっただけに、本来の京都・外回りにコースが替わったことで、パフォーマンスを上げられるかどうかがポイントになるだろう。13着だった前走・札幌記念からの巻き返しを期待したい。
牡4歳
調教師:池添学(栗東)
左回り巧者のイメージもあるが、最近は右回りでもパフォーマンスが安定している。初めて挑む京都外回りコースの攻略は課題だが、ディープインパクト産駒の得意コース。こなしてくれば面白い存在となりそうだ。
初勝利直後に挑戦した昨年の青葉賞を制して、重賞勝ち馬の仲間入りを果たしたが、それが現段階で最後の勝利。ポテンシャルの高さを評価されながら、結果につながらない状況が続いている。しかしながら、今年に入ってからは日経新春杯と続く京都記念をともに3着と好走。前々走の宝塚記念でも、勝ったイクイノックスから0秒4差の6着に健闘しており、勝ちまではいかないながらも悪くない競馬はできている。4着だった前走の新潟記念は外枠(8枠13番)もこたえた印象。流れひとつで勝ち切る力は持っているはずだ。
(松浪 大樹)
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