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牡2歳
調教師:武井亮(美浦)
新馬戦は逃げて9馬身差の圧勝。卓越したスピードはもちろん、最後まで余力十分だったあたり、持久力にも秀でている。母は5歳時にマイルチャンピオンシップを勝ったブルーメンブラット。成長力も備えていそうだ。
父はマイルと中距離で一時代を築いたモーリス、母は5歳秋にマイルチャンピオンシップを勝ったブルーメンブラットという良血馬。当然のようにデビュー前から注目を集めたが、美浦トレーニング・センターに入厩してからの調教の動きも評価されて、メイクデビュー東京(芝1600メートル)では単勝オッズ1.4倍の圧倒的な支持を集めた。レースでは序盤に多少行きたがる面を見せたものの、残り1000メートル付近でハナに立ってからは、ゴールまでほぼ追うところなしの楽勝。しかもラスト3ハロン11秒5、11秒4、11秒6と、不良馬場の新馬戦では極めて優秀なラップだった。現時点でも相当な器。連勝での重賞制覇が有望だろう。
牝2歳
調教師:手塚貴久(美浦)
デビュー戦は抜群の反応を見せて快勝。センスの良さを示したうえ、1分34秒6の勝ち時計も優秀だった。半兄がドバイターフ(G1)2着のダノンベルーガ(父ハーツクライ)。本馬もクラシックや、またその先を意識できる素質馬だ。
メイクデビュー東京(芝1600メートル)はラスト3ハロンのレースラップが11秒2、11秒0、11秒1で、普通なら逃げた馬が押し切りそうなところ、本馬が道中3番手から差して優勝。稍重馬場での走破時計1分34秒6も、上がり3ハロン33秒0(推定)も、ともに2歳馬離れした優秀な数字だった。加えて強調できるのが、その新馬戦の対戦レベルの高さ。2着馬チェルヴィニアは次走新潟の未勝利を6馬身差の圧勝、3着馬コラソンビートは未勝利とオープン特別・ダリア賞を連勝した。4着、5着、6着馬も勝ち上がっており、6着馬キャットファイトは1勝クラス・アスター賞を2歳コースレコード勝ち。本馬の素質上位は疑いようがない。
牡2歳
調教師:堀宣行(美浦)
東京の新馬戦を逃げ切り勝ち。ギアが上がるまで時間を要すなど幼さを残すが、それだけに良化の余地もかなりのものがありそうだ。その新馬戦の3着馬が既にオープン特別を勝利。重賞でも好勝負になりそうだ。
メイクデビュー東京(芝1600メートル)は余裕残しに映ったが、馬体の造りはメンバー中でも最上級と言えるもの。レースも、その馬体の良さに違わぬ素質の高さを見せてつけての完勝だった。騎乗したD.レーン騎手は「落ち着きがあり、リラックスしていました。いいスタートを切ってリズム良くコントロールが利いた走りができて、終いまでしっかりしていました」と、操縦性の良さを強調した。さらに「まだ競馬を覚えている段階ですが、このまま成長してくれればいい馬になりそうです」と期待を込めた。直前の追い切りでは、パワーアップを感じる走りを披露。初戦以上のパフォーマンスが見られそうだ。
牡2歳
調教師:松永幹夫(栗東)
芝1800メートルの新馬戦では伸びを欠いたが、芝1500メートルに距離を縮めた前走は最後まで失速せず走って初勝利。新馬、札幌2歳S、阪神ジュベナイルフィリーズと3連勝した母レッドリヴェール同様、連勝での重賞勝利を目指す。
メイクデビュー函館(芝1800メートル)は崩れたが、2戦目の未勝利(札幌・芝1500メートル)を逃げ切って初勝利。加えて2着馬とはクビ差と見た目には地味な印象を受けるが、重馬場のなか、かなり厳しいペースを押し切った点に大きな価値がある。9月21日の調教では、栗東坂路で1勝クラスの3歳馬が一杯に追われるところを、馬なりで追走して先着。あらためて能力のあるところを示した格好だ。決め手勝負になりやすい東京マイル戦に替わる点は課題のひとつだが、先行してのしぶとさは前走で見せた通り。持久力勝負に持ち込めれば、押し切り勝ちのシーンもありそうだ。
牡2歳
調教師:牧浦充徳(栗東)
初戦を着差以上の完勝で突破して迎えた前走は、スタート直後に他馬と激しく接触するシーンがあり、リズムを欠いての5着。新馬と同じ好位策なら結果も違っていたのではと思わせる内容だった。ここで巻き返しを期す。
福島・芝1800メートルの新馬戦でデビュー。終始引っ張り切れない手応えで追走し、直線は余裕たっぷりの抜け出しで初陣を飾った。その勝ちっぷりの良さが買われ、前走の1勝クラス・アスター賞(中山・芝1600メートル)では2番人気の支持を受けたが、5着に敗れた。スタート直後の接触で後方からの競馬。進みが悪かったうえ、4回中山初日で、2歳コースレコード決着の馬場コンディションでは、余計に厳しかったようだ。前走は参考外に近いレースと言っていいだろう。この中間も間断なく乗られ、順調さを感じる攻め過程には好感が持てる。一方で、使いつつテンションが高くなっている点は気になるところ。当日の気配をチェックしたい。
牡2歳
調教師:栗田徹(美浦)
3戦目での初勝利となった前走は、2番手から直線で逃げ馬をかわして押し切る危なげのない勝利。レースセンスの良さが光った。あの競馬なら初のマイル戦にも対応できそうだ。キャリアを生かして上位を狙う。
初戦は勝ち馬と0秒5差の3着、2戦目はクビ差の2着、そして3戦目で初勝利と、使いつつ着実に成長を遂げてきた。初戦の馬体重は410キログラムと小柄なタイプだが、使うたびにしっかりと上積みを示している点は、4戦目となる今回でも強調できるところだ。前走後は在厩で調整。9月27日の1週前追い切りは、美浦南Wコースで同厩舎のホウオウルーレット(現オープン)らとの3頭併せで先着。さらなる地力強化がうかがえ、暑い夏を戦った疲れもなさそうだ。今回は重賞挑戦に初めての距離と超えるべきハードルは低くないが、目下の充実ぶりなら上位争いも十分に可能だろう。
牡2歳
調教師:黒岩陽一(美浦)
初戦は6着だったが、2戦目は好位のインから内ラチ沿いを抜けてくる味な内容で初勝利を挙げた。先週のオープン特別・芙蓉Sは馬場入場の際に放馬して競走除外。幸い大事には至らなかったようで、仕切り直しの一戦となる。
驚かされたのは初勝利を挙げた2戦目の未勝利(新潟・芝1800メートル)。スムーズさを欠いたにせよ、勝ち馬から1秒7も離された初戦から一変したことはもちろん、道中をインで我慢してメンバー中最速となる上がり3ハロン35秒0(推定)の脚で鋭く抜けてきたレース内容にも、目を見張るものがあった。先週のオープン特別・芙蓉Sは放馬疲労による競走除外。この点がどう影響するかだが、初勝利の内容を思えば、決め手比べになる東京マイル戦は望む舞台と言えるのでは。母マイネカンナは福島牝馬Sの勝ち馬で、そのマイネカンナの半兄が2009年の天皇賞(春)を勝ったマイネルキッツ。しっかりした血統の裏付けに加えて、好馬体の持ち主でもあり、重賞でも見劣りは感じない。
牡2歳
調教師:南田美知雄(美浦)
中山・芝1200メートルでデビュー勝ち。速さを生かしてハナを奪うと、そのまま悠々と逃げ切った。400メートルの距離延長は気になるが、ここも無理なく逃げることができれば、粘り込みのシーンもありそうだ。
新馬戦は11番人気、単勝オッズ51.3倍での1着。騎乗した岩部純二騎手にとって久しぶりの勝利は波乱を起こす逃げ切りとなったが、デビュー前の調教内容は決して悪くなかった。美浦南Wコースの最終追い切りでは、一杯に追われた同厩舎で古馬1勝クラスの短距離馬に馬なりで先着し、スピードを十分に示していた。今回は初めての重賞と1600メートルで、一見すると厳しい印象を受けるが、昨年の本レースで人気薄のグラニットが大逃げを打って2着に粘ったように、開幕週の絶好の馬場コンディションを生かした積極策は侮れない面がある。本馬も同様の戦法で、再び波乱の主役になるかもしれない。
(山下 健)
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