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『世界の合田』によるレース展望当然のことながら、欧州芝12ハロン路線における勢力分布はシーズンが進むにつれて刻々と変化してきたが、結局のところ、本番を目前にして前売り1番人気の地位にいるのは、今シーズンが幕を開けた時点で既にその座にあった馬だ。昨年に続く連覇を狙うダリズが、その馬である。
今期序盤の彼は10ハロン路線を歩み、ガネー賞(G1・フランス)、アガカーンⅣ世賞(G1・フランス)を連勝。いずれも、昨年は見せていなかった鋭い瞬発力を発揮しての勝利だった。プリンスオブウェールズS(G1・イギリス)では、勝負どころでその瞬発力が鈍り3着に敗退したが、レース後の血液検査で感染症に罹患していたことが発覚。きっちりと立て直されて出走したフォワ賞(G2・フランス)は、この馬らしい競馬で快勝している。
水準が高いとされる3歳世代の中でも、特に評判が高いのがモルティーズクロスだ。英ダービー(G1・イギリス)2着馬で、続いて出走したパリロンシャンのパリ大賞(G1・フランス)では、直線の入り口で前が壁になる窮地に陥りながら、そこから馬群を縫うように追い込み優勝。英ダービー勝ち馬クリスマスデーら、好メンバーが集まった前走のグレートヴォルティジュールS(G2・イギリス)も完勝している。
この路線におけるシーズン前半戦の総決算となるキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS(G1・イギリス)を快勝したカルパナ。ラビットが大逃げする展開になったヨークシャーオークス(G1・イギリス)も貫禄で勝ち切り、牝馬最強の座を不動にしている。秋の大目標は、自身の3連覇がかかる英チャンピオンズフィリーズ&メアズS(G1・イギリス)とされているが、ここに出てくれば争覇圏にいる一頭だ。
牝馬では、今や日の出の勢いにあるジョセフ・オブライエン厩舎が送り出すサンダリングオンも魅力的。英オークス(G1・イギリス)を3馬身3/4差で快勝した同馬。プリティポリーS(G1・アイルランド)は、距離不足と硬い馬場に持ち味を消され4着に敗れたが、前走のブランドフォードS(G2・アイルランド)は快勝している。
宝塚記念(GⅠ)連覇のメイショウタバル。道悪でも動ける馬で、鞍上が凱旋門賞12度目の騎乗となるレジェンド武豊というのも心強い材料だ。父系から継承しているはずの意外性を、ここでこそ発揮してほしいものだ。
今年3月の阪神大賞典(GⅡ)で重賞2勝目を挙げたアドマイヤテラ。鞍上に指名されたクリスチャン・デムーロが、スタミナ豊富というこの馬の特性を引き出してくれることを期待したい。

1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
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