
2018年の京阪杯で重賞初勝利を飾ったダノンスマッシュは後に香港スプリント、高松宮記念と国内外でGⅠを制した。同じく重賞初勝利だった2022年のトウシンマカオはその後も重賞タイトルを積み重ね、2024年のスプリンターズSで2着と活躍を続けている。短距離路線で飛躍を期す馬が集まる一戦の特徴を探るべく、阪神競馬場で開催された2020年から2022年を含む過去10年の結果を分析する。
過去10年の単勝人気別成績を見ていくと、1番人気が連対率60.0%をマークしているものの、2番人気などの成績がやや低調なこともあってか、6番人気以下の馬が14頭も馬券に絡んでいる。この14頭のうち9頭は3着だったので、人気薄の馬を軸にする場合はワイドや3連複といった3着まで対象となる券種も押さえておくと安心だろう。〔表1〕
| 単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 3-3-0-4 | 30.0% | 60.0% | 60.0% |
| 2番人気 | 2-0-0-8 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
| 3番人気 | 1-4-0-5 | 10.0% | 50.0% | 50.0% |
| 4番人気 | 2-0-1-7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
| 5番人気 | 0-0-1-9 | 0% | 0% | 10.0% |
| 6〜9番人気 | 1-1-4-34 | 2.5% | 5.0% | 15.0% |
| 10番人気以下 | 1-2-5-71 | 1.3% | 3.8% | 10.1% |
過去10年の3着以内馬延べ31頭の前走はGⅠから3勝クラスまで多岐にわたり、3着以内馬の頭数にも極端な差は見られない。ただ、単勝3番人気以内の馬に絞ってみると、GⅠ組は〔1・1・0・10〕と3着内率が16.7%に下がってしまうが、GⅠ以外であれば〔5・6・0・7〕と半数以上が連対している。前走がGⅠだった上位人気馬は過信禁物といえそうだ。〔表2〕
| 前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| GⅠ | 2-1-3-24 | 6.7% | 10.0% | 20.0% |
| GⅡ | 2-4-2-31 | 5.1% | 15.4% | 20.5% |
| GⅢ | 3-1-1-19 | 12.5% | 16.7% | 20.8% |
| オープン特別 | 2-2-3-51 | 3.4% | 6.9% | 12.1% |
| 3勝クラス | 0-2-2-9 | 0% | 15.4% | 30.8% |
| 障害のレース | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
| 地方競馬 | 1-0-0-3 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
過去10年の年齢別成績では、3歳から7歳以上のベテランまで満遍なく好走している。注目したいのは年齢と単勝人気の関係で、4歳以下で3着以内に入った延べ14頭中9頭は3番人気以内だったうえ、最も人気のなかった馬でも6番人気と、4歳以下で馬券に絡んだのは人気サイドの馬に限られる。対照的に、5歳以上で3着以内に入った延べ17頭中11頭は6番人気以下で、7歳以上の馬に限れば3着以内に入った5頭中4頭が10番人気以下だった。年齢と単勝人気にこういった特徴がある点は覚えておきたい。〔表3〕
(高那実 マヤ)
| 年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 3歳 | 2-2-0-15 | 10.5% | 21.1% | 21.1% |
| 4歳 | 4-4-2-26 | 11.1% | 22.2% | 27.8% |
| 5歳 | 2-1-5-48 | 3.6% | 5.4% | 14.3% |
| 6歳 | 2-0-2-27 | 6.5% | 6.5% | 12.9% |
| 7歳以上 | 0-3-2-22 | 0% | 11.1% | 18.5% |
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