
過去10年の優勝馬の中からワグネリアン、コントレイル、クロワデュノールの3頭が日本ダービー制覇を成し遂げるなど、当レースで上位争いを演じた馬が翌年のクラシックでも活躍している。ここでは過去10年の結果から、好走馬に共通するポイントを探っていく。
過去10年で単勝1番人気と2番人気の3着内率が70.0%と高くなっている。また、3着以内馬30頭中25頭が5番人気以内の馬となっており、基本的に上位人気馬が優勢だ。ただし、過去10回中4回は11頭以上で行われ、うち3回は6番人気以下の馬が3着以内に入っていたので、出走頭数次第では6番人気以下の馬も軽視は禁物だろう。〔表1〕
| 単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 5-0-2-3 | 50.0% | 50.0% | 70.0% |
| 2番人気 | 1-4-2-3 | 10.0% | 50.0% | 70.0% |
| 3番人気 | 0-1-3-6 | 0% | 10.0% | 40.0% |
| 4番人気 | 2-2-1-5 | 20.0% | 40.0% | 50.0% |
| 5番人気 | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
| 6番人気以下 | 1-2-2-49 | 1.9% | 5.6% | 9.3% |
過去10年の出走馬のデビュー戦の月別に成績を調べると、9月にデビューした馬が3着以内に11頭入っており、その3着内率は55.0%という優秀な数値となっている。また6月以前にデビューした馬は優勝数が最多の4回となっているので、早期にデビューしていた馬にも注目したい。その一方で、7月と8月にデビューした馬は3着内率が20%を下回っており、他と比べて劣勢になっている。〔表2〕
| デビュー戦の月 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 6月以前 | 4-4-1-21 | 13.3% | 26.7% | 30.0% |
| 7月 | 2-0-1-16 | 10.5% | 10.5% | 15.8% |
| 8月 | 1-1-1-14 | 5.9% | 11.8% | 17.6% |
| 9月 | 2-4-5-9 | 10.0% | 30.0% | 55.0% |
| 10月以降 | 1-1-2-14 | 5.6% | 11.1% | 22.2% |
過去10年の連対馬20頭中14頭はレース当日の馬体重が480キログラム以上だった。また、480キログラム以上だった馬の3着内率は40%を超えている。2020年以降の過去5回では、いずれも480キログラム以上の馬が優勝、そのうち4回は500キログラム以上の馬によるものだったことも頭に入れておきたい。〔表3〕
| 馬体重 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 459kg以下 | 3-1-2-20 | 11.5% | 15.4% | 23.1% |
| 460〜479kg | 0-2-2-26 | 0% | 6.7% | 13.3% |
| 480〜499kg | 3-6-4-18 | 9.7% | 29.0% | 41.9% |
| 500kg以上 | 4-1-2-10 | 23.5% | 29.4% | 41.2% |
2019年以降の優勝馬6頭は、いずれもデビュー戦で2着馬に0秒3以上のタイム差をつけて勝利していた。また、そのレースでの単勝人気が4番人気以内だった点も共通している。優勝候補を絞り込む際には、デビュー戦での着順と2着馬とのタイム差、単勝人気を参考にするのもよさそうだ。〔表4〕
(河野 道夫)
注記:表は横にスクロールすることができます。
| 年度 | 優勝馬 | デビュー戦での成績と単勝人気 |
|---|---|---|
| 2019年 | コントレイル | 1着(0秒4差)、1番人気 |
| 2020年 | ダノンザキッド | 1着(0秒5差)、2番人気 |
| 2021年 | イクイノックス | 1着(1秒0差)、2番人気 |
| 2022年 | ガストリック | 1着(0秒3差)、4番人気 |
| 2023年 | シュトラウス | 1着(1秒5差)、1番人気 |
| 2024年 | クロワデュノール | 1着(0秒4差)、3番人気 |
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