
すでにGⅠを勝っている馬の参戦は少なく、これからビッグタイトルの獲得を目指す馬が集うGⅢ。2018年は京都競馬場でJBC競走が開催されたため休止となったが、阪神競馬場で開催された2020年から2022年を含む、2014年以降の過去10回のデータから傾向を探っていく。
過去10回の単勝人気別成績を見ると上位人気の好走率がそこまで高くなく、過去10回の全てで6番人気以下の馬が3着以内に入っているように、波乱模様のレースとなっている。上位人気馬から馬券を買うときは手広く流すのがよさそうで、あえて6番人気以下から軸馬を探すのも面白そうである。〔表1〕
| 単勝人気 | 着順 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 2-1-1-6 | 20.0% | 30.0% | 40.0% |
| 2番人気 | 2-1-1-6 | 20.0% | 30.0% | 40.0% |
| 3番人気 | 1-0-1-8 | 10.0% | 10.0% | 20.0% |
| 4番人気 | 1-1-2-6 | 10.0% | 20.0% | 40.0% |
| 5番人気 | 1-0-0-9 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
| 6番人気以下 | 3-7-5-82 | 3.1% | 10.3% | 15.5% |
過去10回の出走馬の負担重量について調べると、前走よりも負担重量が減っていた馬が、増えていた馬や前走と同じだった馬よりも好走率が高くなっている。混戦になることが多いので、負担重量が軽い分の差が出るのかもしれない。ちなみに、2019年から6年連続で前走から負担重量が減っていた馬が3着以内に入っている。ぜひ、前走と今回の負担重量を比較してみてほしい。〔表2〕
| 負担重量 | 着順 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 前走から増加 | 2-3-2-42 | 4.1% | 10.2% | 14.3% |
| 増減無し | 2-4-4-41 | 3.9% | 11.8% | 19.6% |
| 前走から減少 | 6-3-4-34 | 12.8% | 19.1% | 27.7% |
過去10回の前走別成績では、前走がオープン特別だった馬の好走率が、その他のレースだった馬のそれを上回っている。特に、前走のオープン特別で5着以内に入っていた馬の成績が〔5・4・3・15〕(3着内率44.4%)となかなか優秀。これに該当する馬がいたら注目しておきたい。〔表3〕
| 前走 | 着順 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 重賞 | 2-3-5-46 | 3.6% | 8.9% | 17.9% |
| オープン特別 | 6-5-3-33 | 12.8% | 23.4% | 29.8% |
| 条件クラス | 1-1-0-14 | 6.3% | 12.5% | 12.5% |
| 地方競馬のレース | 1-1-2-24 | 3.6% | 7.1% | 14.3% |
過去10回の優勝馬10頭中6頭は前走で1番人気に支持されていた。また、前走で2番人気以下だった4頭中3頭は3着以内に好走していた。どんな馬にもチャンスのある重賞だが、前走で上位人気に支持されていた馬や3着以内に入っていた馬の優勝が多いようだ。〔表4〕
(姫園 淀仁)
| 年 | 優勝馬 | 前走の単勝人気 | 前走の着順 |
|---|---|---|---|
| 2014年 | インカンテーション | 1番人気 | 1着 |
| 2015年 | ロワジャルダン | 1番人気 | 4着 |
| 2016年 | アポロケンタッキー | 1番人気 | 8着 |
| 2017年 | テイエムジンソク | 1番人気 | 2着 |
| 2019年 | ヴェンジェンス | 3番人気 | 2着 |
| 2020年 | クリンチャー | 1番人気 | 4着 |
| 2021年 | メイショウハリオ | 8番人気 | 2着 |
| 2022年 | サンライズホープ | 5番人気 | 12着 |
| 2023年 | セラフィックコール | 1番人気 | 1着 |
| 2024年 | サンライズジパング | 4番人気 | 3着 |
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