近年のダービー卿チャレンジTは、単勝1番人気馬が苦戦している。優勝を果たしたのは2015年のモーリスが最後、2着となったのも2017年のキャンベルジュニアが最後である。もっとも、過去10年のうち6回は3連単の配当が6万円未満で、そのうち3回は3万円未満だったように、1番人気馬が苦戦しているとはいえ高配当が多発してるわけではない。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の単勝人気別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち22頭を5番人気以内の馬が占めている。一方、6番人気から10番人気の馬は3着内率が10.0%に、11番人気以下の馬は同5.1%にとどまっている。1番人気馬の好走率が低いとはいえ、上位人気馬は相応に高く評価するべきだろう。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
2番人気 | 2-1-2-5 | 20.0% | 30.0% | 50.0% |
3番人気 | 2-1-0-7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
4番人気 | 2-3-0-5 | 20.0% | 50.0% | 50.0% |
5番人気 | 2-0-4-4 | 20.0% | 20.0% | 60.0% |
6〜10番人気 | 0-2-3-45 | 0% | 4.0% | 10.0% |
11番人気以下 | 1-2-0-56 | 1.7% | 5.1% | 5.1% |
過去10年の枠番別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち24頭を1枠から5枠の馬が占めている。一方、6枠から8枠の馬は好走率が低い水準にとどまっている。さらに、2020年以降の過去5回に限ると、1枠から5枠の馬は〔5・4・4・37〕(3着内率26.0%)、6枠から8枠の馬は〔0・1・1・27〕(3着内率6.9%)と、近年は外枠勢の苦戦が顕著になっている。〔表2〕
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 2-1-1-16 | 10.0% | 15.0% | 20.0% |
2枠 | 3-2-1-14 | 15.0% | 25.0% | 30.0% |
3枠 | 0-2-3-15 | 0% | 10.0% | 25.0% |
4枠 | 1-0-1-18 | 5.0% | 5.0% | 10.0% |
5枠 | 4-2-1-13 | 20.0% | 30.0% | 35.0% |
6枠 | 0-2-0-18 | 0% | 10.0% | 10.0% |
7枠 | 0-1-1-18 | 0% | 5.0% | 10.0% |
8枠 | 0-0-2-17 | 0% | 0% | 10.5% |
過去10年の前走の距離別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち22頭を前走が1600メートルだった馬が占めている。さらに、2020年以降の過去5年に限ると、前走が1600メートル未満だった馬は〔0・0・0・16〕(3着内率0%)、1600メートルだった馬は〔5・4・5・36〕(同28.0%)、1600メートル超だった馬は〔0・1・0・12〕(同7.7%)である。近年の傾向からも、前走が今回と同じ距離のレースだった馬を狙った方がよさそうだ。〔表3〕
(伊吹 雅也)
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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1600m未満 | 2-1-0-32 | 5.7% | 8.6% | 8.6% |
1600m | 7-7-8-68 | 7.8% | 15.6% | 24.4% |
1600m超 | 1-2-2-29 | 2.9% | 8.8% | 14.7% |
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