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伏兵の台頭が顕著な牝馬限定のハンデ重賞
ターコイズSは2015年に重賞に格上げされ、その第1回は3連単の払戻金が300万円に迫る大波乱となった。牝馬限定のハンデ戦ということも難解さに拍車を掛けているのだろう。今回は重賞として行われた過去9年の結果から好走馬の特徴を探った。
2桁人気馬も侮れない
2015年は3着以内馬全てが2桁人気馬だったことで高配当となった。その後の優勝馬は5番人気以内の馬に限られているが、2018年にも2桁人気馬が2着と3着に入るなど伏兵の活躍が目立っている。〔表1〕
| 単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 3-0-1-5 | 33.3% | 33.3% | 44.4% |
| 2番人気 | 1-1-0-7 | 11.1% | 22.2% | 22.2% |
| 3番人気 | 1-3-1-4 | 11.1% | 44.4% | 55.6% |
| 4番人気 | 1-1-0-7 | 11.1% | 22.2% | 22.2% |
| 5番人気 | 2-0-0-7 | 22.2% | 22.2% | 22.2% |
| 6〜9番人気 | 0-2-3-31 | 0% | 5.6% | 13.9% |
| 10番人気以下 | 1-2-4-56 | 1.6% | 4.8% | 11.1% |
前走も芝1600メートルだった馬に注目
過去9年の前走の距離別成績では、芝1600メートルだった馬が3着内率・3着以内馬の頭数ともに上位となっている。これには2015年の2・3着馬や2018年の2・3着馬など、2桁人気で3着以内に入った7頭のうち5頭が含まれている。前走が芝1600メートルだった馬は人気薄でも軽視禁物だろう。〔表2〕
| 前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 芝1400m以下 | 1-1-1-25 | 3.6% | 7.1% | 10.7% |
| 芝1600m | 3-5-4-35 | 6.4% | 17.0% | 25.5% |
| 芝1800m以上 | 5-2-4-51 | 8.1% | 11.3% | 17.7% |
| ダート戦 | 0-1-0-6 | 0% | 14.3% | 14.3% |
重賞ウイナーが好成績
過去9年の3着以内馬延べ27頭のうち、14頭はJRA重賞の優勝経験があった。3連単が約69万円の高配当となった2018年をはじめ、重賞ウイナーが3着以内を占めた年が2回あり、その他の年も少なくとも1頭は馬券に絡んでいる。〔表3〕
| 経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| あり | 6-3-5-37 | 11.8% | 17.6% | 27.5% |
| なし | 3-6-4-80 | 3.2% | 9.7% | 14.0% |
なお、重賞勝ちの実績があるとハンデが気になるところだが、過去9年の負担重量別成績を見てみると、好走率は55.5キログラム以上だった馬が最も高い。ハンデが重いからといって評価を下げる必要はなさそうだ。〔表4〕
| 負担重量 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 52kg以下 | 0-0-1-16 | 0% | 0% | 5.9% |
| 53kg | 3-4-1-34 | 7.1% | 16.7% | 19.0% |
| 54kg | 3-2-2-30 | 8.1% | 13.5% | 18.9% |
| 55kg | 1-1-3-20 | 4.0% | 8.0% | 20.0% |
| 55.5kg以上 | 2-2-2-17 | 8.7% | 17.4% | 26.1% |

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暮れの中山でグランプリホースの血が躍動
過去9年の優勝馬延べ9頭のうち7頭には中山競馬場での優勝経験があった。この経験を持っていた馬は現在6連勝中だ。また、2015年の優勝馬シングウィズジョイは父(マンハッタンカフェ)と母の父(シンボリクリスエス)がともに有馬記念の勝ち馬だった。その後の優勝馬延べ8頭も父、もしくは母の父が有馬記念の優勝馬だった。自身に中山実績があり、父か母の父に有馬記念の優勝馬を持つ馬に注目してみるのもいいだろう。〔表5〕
(高那実 マヤ)
注記:表は横にスクロールすることができます。
| 年度 | 優勝馬 | 中山での成績 | 有馬記念を勝っていた父または母の父 |
|---|---|---|---|
| 2015年 | シングウィズジョイ | 未出走 | 父マンハッタンカフェ、母の父シンボリクリスエス |
| 2016年 | マジックタイム | 2戦1勝 | 父ハーツクライ |
| 2017年 | ミスパンテール | 未出走 | 母の父シンボリクリスエス |
| 2018年 | ミスパンテール | 1戦1勝 | 母の父シンボリクリスエス |
| 2019年 | コントラチェック | 3戦2勝 | 父ディープインパクト |
| 2020年 | スマイルカナ | 3戦2勝 | 父ディープインパクト |
| 2021年 | ミスニューヨーク | 3戦2勝 | 母の父マンハッタンカフェ |
| 2022年 | ミスニューヨーク | 6戦3勝 | 母の父マンハッタンカフェ |
| 2023年 | フィアスプライド | 4戦1勝 | 父ディープインパクト |
