今週の注目レース

毎日王冠(GⅡ)

東京競馬場 1800メートル(芝)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

写真をクリックすると、詳細がご覧いただけます。また、詳細の馬名をクリックすると、競走馬情報がご覧いただけます。

牝5歳

調教師:林徹(美浦)

  • 父:キズナ
  • 母:ルミナスパレード
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

今春、成し遂げた安田記念連覇とヴィクトリアMから安田記念の連勝は、ともに名牝ウオッカ以来の偉業だ。ここは後に控えるアメリカ遠征に向けた大事な始動戦。1800メートル以上の経験はないが、ここは地力が違う。

4番人気の前走・安田記念。大外枠から好スタートを決めると、道中は中団後方を追走した。ハイペースでも手応えは抜群。直線では一気に弾け、粘る先行勢を抜き去った。騎乗した戸崎圭太騎手は「スタートだけはしっかり決めたかったです。二の脚も良く、いい位置にはまりました。最後は必ずいい脚を使ってくれるので自信がありました」と笑顔で振り返った。17頭の重賞ホース、9頭のGⅠ馬をまとめて撃破し、名実ともに現役最強マイラーの座に。ヴィクトリアマイルからの中2週もたくましくクリアした。今秋の大目標であるBCマイル(G1・アメリカ)に向け、始動戦を飾りたい。馬名の由来は「オーストラリアに伝わる道の名。祖先の足跡」。

牡5歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:Kingman
  • 母:Serienholde
  • 母の父:Soldier Hollow
ここに注目!

今年前半はマイラーズC(1着)、安田記念(3着)で強力な末脚を披露して健在をアピール。同じく休み明けだった2021年毎日王冠ではダノンキングリー、ポタジェなどの強敵を破っており、条件への不安はない。

豪華メンバーの中で1番人気に支持された前走・安田記念。後方からじわじわと脚を伸ばし、上がり3ハロン32秒8(推定)はメンバー中最速。上位2頭には差し届かなかったが、さすがの脚力を見せつけた。騎乗したC.ルメール騎手は「スムーズなレースができました。最後もよく伸びてくれていますが、もっと速いペースなら、前でフィニッシュできたかもしれません」と残念がった。毎日王冠は2021年に優勝。当時は同年の安田記念で敗れたダノンキングリーとの再戦ムードだったが、秋始動戦でリベンジを果たした。今年はソングラインと人気を分け合いそうな雰囲気だが、この舞台なら期待は高まる。馬名の由来は「スピードの名人(独)」。

牡5歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:カジノブギ
  • 母の父:ワークフォース
ここに注目!

東京・芝1800メートルでは、2022年毎日王冠2着、前走・エプソムC1着など安定した競馬。主戦場はマイルだが、この距離なら道中の追走がいくらか楽になる印象だ。絶好と言える条件で重賞連勝を目指す。

1番人気に推された前走・エプソムC。後方で待機し、じっくりと脚をためた。スムーズな追走で迎えた直線では外から一気に加速し、先に抜け出していたルージュエヴァイユ(2着)を豪快に差し切った。稍重馬場にも関わらず、上がり3ハロンはメンバー中最速の34秒3(推定)。初めてコンビを組んだ横山和生騎手は「走りやすい位置取りとリズムで進もうと思っていました。結果的にああいう競馬にはなりましたが、力を出してくれました。結果を出せて良かったです」と納得の口ぶりだった。昨年の毎日王冠では、コースレコードVを飾ったサリオスから0秒1差の2着に好走。東京・芝1800メートルへの適性はかなり高そうだ。馬名の由来は「馬主愛称+カフェ」。 

牡4歳

調教師:宮本博(栗東)

  • 父:ブラックタイド
  • 母:ピクシーホロウ
  • 母の父:キングヘイロー
ここに注目!

半兄が2021年シンザン記念、スプリンターズSを制したピクシーナイト(父モーリス)という良血馬。前走の七夕賞(14着)は前に行けず大敗したが、古馬混合重賞で2着2回、3着2回の地力はここでも通用する。

3番人気ながら不完全燃焼に終わった前走・七夕賞。序盤から流れに乗れず、後方付近を追走した。直線でも伸びることはできず、まさかの14着。騎乗した松若風馬騎手は「今日はテンから進んでいきませんでした。馬に気持ちが乗っていなかった感じがします」と敗因を口にした。今年は中山金杯(3着)、金鯱賞(2着)、鳴尾記念(2着)と、骨っぽいメンバーがそろった重賞で続けて好走。それら全てでハナを奪っており、スピード、地力強化をアピールしていた。闘志が感じられなかった前走の走りは気がかりだが、ここでも上位に食い込む力は備えている。馬名の由来は「ドイツにある妖精の洞窟と呼ばれる鍾乳洞」。

牡6歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:コスモクリスタル
  • 母の父:マイネルラヴ
ここに注目!

豊富なスピードを武器に、強敵ぞろいの前走・安田記念でもハナを切った(8着)。マイルの関屋記念で重賞初勝利を飾ったが、1800メートルも6戦3勝の得意距離。自分のペースで運ぶことができれば面白い。

13番人気だった前走の安田記念。そうそうたるメンツを相手に猛然とハナを進み、前半1000メートル通過タイム57秒6をマーク。最後は苦しくなったが、タイトな流れを演出しつつ勝ち馬から0秒7差の8着なら、評価は必要だろう。騎乗した三浦皇成騎手も「自分の競馬はできました。早めに来られて厳しくなったけど、最後までよく頑張りました」と相棒をねぎらった。1800メートル戦は、2019年未勝利(福島)、2020年1勝クラス(中山)と2勝クラス・茨城新聞杯(中山)で3勝をマーク。前走よりゆったり運ぶことができれば、粘りも増すはずだ。馬名の由来は「冠名+宝石名」。

牡3歳

調教師:伊藤大士(美浦)

  • 父:シルバーステート
  • 母:シルクヴィーナス
  • 母の父:ティンバーカントリー
ここに注目!

半兄に2014年京成杯を制したプレイアンドリアル(父デュランダル)がいる血統。本馬はGⅠ初挑戦となった前走・NHKマイルCでは9着に敗れたが、この一戦だけで見限るのは早計だろう。一夏を越した3歳馬の進化に期待したい。

3連勝で挑み、2番人気に推された前走・NHKマイルC。道中は気が入りすぎて、3コーナーまで鞍上が手綱を引っ張り続けた。直線も前が壁になるシーンがあり、ロスの大きい競馬に。ラストはジリジリと差を詰めたが、9着が精いっぱいだった。騎乗した戸崎圭太騎手は「ペースが落ち着きがちな東京で不安はありましたが、やっぱり掛かる感じになってエネルギーを消耗してしまいました」と敗因を分析した。引き続きの東京参戦となるが、ここはGⅠ級の馬が集結。前走より締まったペースになれば、気持ちよく道中をクリアできるはずだ。心身ともに成長した姿で、他世代の強敵に挑む。馬名の由来は「ええやん。良い(関西の方言)」。

牡4歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:ヴァンセンヌ
  • 母:シーダーアラジ
  • 母の父:アラジ
ここに注目!

昨春から軌道に乗り、9戦連続で3着以内に好走。その中で4勝を重ねてオープンクラス入りを果たした。重賞初挑戦だった2走前・目黒記念が6着、前走・新潟記念では5着に善戦。重賞3戦目で上位争いに食い込みたい。

5番人気だった前走・新潟記念は、序盤からダッシュがつかず得意の先行策に持ち込めなかったが、ラストはじわじわと脚を伸ばして5着。勝ち馬ノッキングポイントから0秒4差、重賞で多くの好走歴がある2着ユーキャンスマイルには0秒2差と頑張った。騎乗した三浦皇成騎手は「ゲートの駐立が悪かったです。入ってすぐに立ち上がるような仕草がありました。前で運びたかったですね。結果的には上位の馬と同じような位置でしたが、硬さもあって動き切れませんでした」と振り返った。陣営は良好な馬場コンディションへの適性を見込み、開幕週の東京への参戦を決定。久々の1800メートルは鍵だが、本来の先行策なら上位も十分にあり得るだろう。馬名の由来は「ヒンドゥー教の神」。

牡3歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:ディープブリランテ
  • 母:ショウナンカラット
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

3連勝で前走・ラジオNIKKEI賞を優勝。先日のセントライト記念を制したレーベンスティール(3着)などの強敵をまとめて撃破した。キャリア7戦で連対を外したのは、2200メートル戦の1回だけ。ここでも安定した走りが期待できるだろう。

3番人気で挑んだ前走のラジオNIKKEI賞。好スタートを決め、好位3番手をリズム良く追走した。ロスのない立ち回りで直線を迎えると、早め先頭で堂々とゴールへ。無駄のない立ち回りで初タイトルを手にした。騎乗した西村淳也騎手は「小回りコースなので、まずはスタートのことだけを考えていました。いい位置を取れたし、手応えも抜群でした。もっと上を目指せます」と明るく話した。ラジオNIKKEI賞を含め、芝1800メートル戦では4戦オール連対と安定感抜群。ここはメンバーが一気に強化されるが、ひと夏を越えた成長分と、古馬より軽い55キログラムの斤量は魅力十分だ。馬名の由来は「人名より+冠名」。

(高木 翔平)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

ページトップへ戻る
表示モード: