海外競馬発売

ドバイワールドカップ(G1)

メイダン競馬場 2000メートル(ダート)北半球産馬4歳以上、南半球産馬3歳以上

発売開始時刻
日本時間3月30日(土曜)
ネット投票:午前7時00分
UMACA投票:午前9時20分または午前9時30分
発走予定時刻
日本時間3月31日(日曜)午前1時40分

2019年ドバイワールドカップレース結果・回顧

史上初のドバイワールドカップ連覇達成、サンダースノー

まず、レース前日の夜に取り消したケイティブレイブ(牡6歳。栗東・杉山 晴紀厩舎)の容態について。伝えられたのはセン痛との話だったが、実際には結腸の一部が奥に入り込んでしまうという、偶発的かつ突発的な症状で、内視鏡で確認の後に、緊急開腹手術で、結腸を本来の位置に引き戻す処置が行われたとのこと。少しでも処置が遅れていたら命にも関わる状態で、ドバイレーシングクラブ獣医チームの迅速な対応には、日本の競馬ファンとして感謝しかない。

12頭立てとなった今年のドバイワールドカップ。この日、ここまで3つのレースを勝利していたとあって、ゴドルフィン所有のサンダースノーへの期待は当然のように高まっていた。ニュートレイルズに続いて、サンダースノーがパドックに姿を現すと、周囲から自然と拍手も沸きあがるほどだったことからも、それは伝わってきた。勝てば史上初のドバイワールドカップ連覇となる。
他にもトピックはあった。ゲート裏で待つヨシダが大型ビジョン大写しになると、「シーマクラシックの勝ち馬ハーツクライの子、勝てばこれも歴史的な勝利となる」とアナウンスされていた。

やがて、サンダースノーが最後にゲートに誘導される。レース後に「あれが大きかった」とC.スミヨン騎手は振り返る。
「前走はゲートで待たされた分、出遅れてしまったので。おかげで今回、速いスタートを切ることができました」
内枠からロケットスタートを切ったノースアメリカが先手を取り、サンダースノーがすっと外から2番手の位置を取る。内にはキャッペッザーノがやや頭を上げながら続き、直後の外をグロンコウスキーが追いかけた。2コーナーで早くも動いたのがグロンコウスキーで、がっちりと抑えられながらもサンダースノーをかわしてノースアメリカへと並びかける。3コーナーに入ると、キャッペッザーノと直後にいたニュートレイルズが後退。勝負はノースアメリカ、グロンコウスキー、そしてサンダースノーの3頭に絞られる。

直線に向いて、前に出たのがグロンコウスキー。そしてこれを追うようにサンダースノーが鞍上のアクションに応えるようにじわじわと伸びてくる。残り250メートル付近からは完全に2頭によるマッチレース状態となり、場内は轟音のような大歓声に包まれる。

粘る内のグロンコウスキー。
追い詰める外のサンダースノー。
ゴールの瞬間、グッと内のO.マーフィー騎手は腕を伸ばし、外のスミヨン騎手は「まるでチェルトナムの障害ジョッキーのような追い方になってしまいました。必死でした」と、体ごとサンダースノーの首に預けた。

ひとときの静寂が訪れて、ビジョンにゴールの瞬間が映ると、場内からゴールの瞬間を越える大歓声が沸き上がった。外のサンダースノーがハナ差だけ前に出ていたのだ。

  • ハナ差で勝利をつかんだサンダースノー

  • UAEダービー・昨年のドバイワールドカップに続き、3年連続での勝利

「本当にあと少し……。でも素晴らしい走りだった。来年はもっと楽しみ」
グロンコウスキーを管理するS.ビン・ガデイヤー厩舎のサンデップ・ジャダフ補佐は悔しさの中に明るい表情を見せる。

史上初となるドバイワールドカップ連覇。サンダースノーにとっては2年前のUAEダービーも含めると、3年連続でこの日に勝利を収めていることになる。
「今日はスタートがうまくいったことで、その後もずっと集中していました。グロンコウスキーに外からかわされたときもつられないで彼のリズムを守ってくれました。それでもとても大変でした。今まで様々なレースを勝っていますが、今日はちょっと特別です」
確かに特別な勝利であることは、スミヨン騎手が表彰の壇上に夫人を伴ったことからも伝わってきた。

「とても勇敢な馬です」
そう切り出して、サンダースノーを管理するS.ビン・スルール調教師は続けた。
「そしてこの勝利は私にとってたぶん191度目のG1勝利ですが、2000年にこのレースをドバイミレニアムで勝ったときに匹敵する勝利です」

まだ5歳。今後のプランはどうだろうか。
「ブリーダーズカップクラシックを最終目標にアメリカに渡ります。来年のことはそのあとでしょう。アメリカでも歴史を作りたいです」

こうして、今年のドバイワールドカップは幕を閉じた。

文:土屋 真光

  • 夫人を伴い表彰を受けるスミヨン騎手

  • 祝福を受けるスミヨン騎手(一番左)

  • ブリーダーズカップクラシックが次の大目標

2019年3月30日(土) メイダン競馬場(アラブ首長国連邦)

9R

第24回 ドバイワールドカップ(G1)

北半球産馬4歳以上,南半球産馬3歳以上 定量 2000m ダート・左
賞金総額12,000,000米ドル 発走  20:40 (現地時間)
1着賞金7,200,000米ドル 天候:晴 ダート:良
着順 馬番
(ゲート)
馬 名 (生産国)



騎手 タイム ・
着差



(kg)
調教師 (調教国)


1 12 (12) サンダースノー(IRE) 牡5 57.0 C.スミヨン 2:03.87 S.ビン・スルール(UAE) 1
2 7 (07) グロンコウスキー(USA) 牡4 57.0 O.マーフィー ハナ S.ビン・ガデイヤー(UAE) 8
3 1 (01) ガンナヴェラ(USA) 牡5 57.0 E.ハラミーヨ 2.75 A.サノ(USA) 7
4 6 (06) パヴェル(USA) 牡5 57.0 J.ロザリオ 0.5 D.オニール(USA) 9
5 4 (04) オーディブル(USA) 牡4 57.0 F.プラ 短アタマ T.プレッチャー(USA) 6
6 10 (10) ヨシダ(JPN) 牡5 57.0 J.オルティス 1.75 W.モット(USA) 5
7 3 (03) ノースアメリカ(GB) せん7 57.0 R.マレン 2.5 S.シーマー(UAE) 3
8 5 (05) シーキングザソウル(USA) 牡6 57.0 M.スミス アタマ D.スチュアート(USA) 4
9 8 (08) アクセルロッド(USA) 牡4 57.0 R.フレンチ クビ S.ビン・ガデイヤー(UAE) 12
10 9 (09) ニュートレイルズ(USA) せん5 57.0 C.ビーズリー 1.25 A.ビン・ハルマシュ(UAE) 10
11 13 (13) ドルコン(USA) 牡5 57.0 O.ドゥルーズ 6 S.フォスター(KOR) 11
12 2 (02) キャッペッザーノ(USA) せん5 57.0 M.バルザローナ 17 S.ビン・ガデイヤー(UAE) 2
取消 11 (11) ケイティブレイブ(JPN) 牡6 57.0 J.モレイラ 杉山 晴紀(JPN)
 着差は先着馬からの着差を表しております(馬身表示)。
払戻金
単勝 12 280円 1番人気 馬連 7-12 10,850円 22番人気 馬単 12-7 13,510円 43番人気
複勝 12
7
1
140円
950円
320円
1番人気
9番人気
6番人気
ワイド 7-12
1-12
1-7
2,490円
660円
7,010円
22番人気
8番人気
41番人気
3連複 1-7-12 20,960円 54番人気
3連単 12-7-1 129,430円 308番人気

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