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競馬場・コース紹介

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レパーズタウン競馬場

レパーズタウン競馬場はアイルランドの首都ダブリンを州都とするダブリン州にある唯一の競馬場で、ダブリンの中心地から南に10キロメートルほどのところにある。

競馬場の創設は1888年。イギリス人のジョージ・クインの手によるもので、1875年に開場してたちまち人気を集めたイギリスのサンダウン競馬場を手本にしての建設だった。その後、20世紀の半ばを過ぎると競馬場周辺の地価が高騰し、競馬場に対しても不動産開発業者からの圧力が高まったが、競馬場の存続を願った当時の所有者たちは1967年にホースレーシングボードオブアイルランド〔現在のホースレーシングアイルランド(HRI)〕に競馬場を売却(HRIはアイルランドの競馬統括団体。現在の競馬場はその傘下にあるHRIレースコーシズ社が所有)。競馬場はその後、大がかりな改築工事が行われ、アイルランドを代表する競馬場としての地位を確固たるものとした。

レパーズタウン競馬場は平地競馬、障害競馬兼用の競馬場で、基本的には4月から10月までは平地競馬、12月から3月までは障害競馬を施行。平地・障害を合わせて年間で23日間競馬を行っている(2019年の日程)。

  • レパーズタウン競馬場 イメージ1
  • レパーズタウン競馬場 イメージ2

このうち平地競馬のメインとなっているのは9月のアイリッシュチャンピオンズウィークエンド開催。この開催は土曜日、日曜日の連続2日間(2019年は9月14日、15日)にわたって行われるもので、初日(土曜日)がレパーズタウン競馬場、2日目(日曜日)がカラ競馬場での開催。レパーズタウン競馬場ではアイルランドの古馬(3歳以上)最強馬を決めるアイリッシュチャンピオンS(G1・3歳上、芝2000メートル)とアイルランドの牝馬最強マイラーを決める愛メイトロンS(G1・3歳上牝、芝1600メートル)を含む計5つの重賞が1日で行われる(カラ競馬場では愛セントレジャー、愛ナショナルSなど4つのG1を含む5重賞を開催)。

一方、障害競馬のメインとなるのは12月のクリスマスフェスティバルと2月のダブリンレーシングフェスティバルで、前者ではクリスマスチェイス(5歳上、芝4800メートル)やクリスマスハードル(4歳上、芝4800メートル)を含む7つの障害G1、後者でも愛ゴールドC(5歳上、芝4800メートル)や愛チャンピオンハードル(4歳上、芝3200メートル)を含む8つの障害G1レースが行われる。

現在の競馬場は左回りの芝コースのみで、1周は約2800メートル。最後の直線(直線の入り口からゴールまで)は400メートルほどだが、向正面の直線は800メートルほどもあって、非常に長い。

コース全体の勾配については、たとえばカラ競馬場などと比べれば大きなものではなく、スピード能力がまず問われる印象。ただし、それでも向正面の半ばからゴールまでは上り坂が多く、パワーやスタミナも求められる。

文:秋山 響(TPC)
(2019年9月現在)

  • レパーズタウン競馬場芝2000メートル

    レパーズタウン競馬場 芝2000メートル コース図

    アイリッシュチャンピオンS(G1)が行われるレパーズタウン競馬場の芝2000メートルコースは、向正面の右奥にあるコーナー半ばからのスタート。アイリッシュチャンピオンSの過去10年の平均出走頭数は7.6頭(最多は2016年の12頭)とあまり多くないことからあまり気にする必要はないかもしれないが、逃げ・先行勢にとってはスタートをしっかりと決めて、最初のコーナーをスムーズにクリアすることが序盤のポイントになる。

    その後は、800メートルほどもある向正面の直線に入り、しばらくは平坦が続くが、残り1400メートル辺りから少し上って、3コーナーと4コーナーに突入。4コーナーは少し上りになっており、さらにそこを抜けた最後の直線(400メートルほど)はゴールまでだらだらと上り坂が続いている。コース全体の勾配はあまり大きなものではないが、後半に上り坂が多いだけに、スピードだけでなく、パワーやスタミナも求められるコース設定と言える。

    レパーズタウン競馬場で開催されたアイリッシュチャンピオンSにおけるレースレコードは2012年にスノーフェアリーが記録した2分00秒92。ただし、2018年アイリッシュチャンピオンSのロアリングライオンの勝ちタイムは良馬場で2分07秒21とかかっており、上記の通り、例年少頭数になるだけに、勝ち時計はペースの違いによるところが大きそうだ。

    文:秋山 響(TPC)
    (2019年9月現在)

レパーズタウン競馬場 紹介動画(2019年制作)

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