第7回 ジャパンカップダート
 
内から力強く伸びたアロンダイト、5連勝で砂の頂点に立つ!
 創設以来初めて日本馬だけでおこなわれることになったジャパンカップダート(GI)。昨年の覇者カネヒキリや公営最強馬アジュディミツオーも不在となりましたが、悲願のGI獲りを目指すシーキングザダイヤ、交流GI連勝中のブルーコンコルド、復調を示すサンライズバッカス、ダート長距離に自信を持つハードクリスタルなど個性的な面々が集まり、白熱した戦いが繰り広げられました。

 レースを制したのは3歳馬アロンダイト。これが8戦目ともっともキャリアの浅い馬でしたが、勢いと闘争心はメンバー中随一といえたでしょう。6月の未勝利戦から、500万下、1000万下、準オープンとダート戦で4連勝中。前走・銀蹄Sでは、いったん脚色を鈍らせながら、隣の馬を負かそうとしてさらに伸びるたくましさも見せていました。そのセールスポイントが、大舞台でも発揮されることになります。

 4コーナーを回り切り、逃げるメイショウバトラーに襲い掛かる後続の馬たち。その中から抜け出してきたのがアロンダイトです。内ラチ沿いに好位から中団を追走し、直線でも最内を突いて先頭に立ちます。残り200mで外から伸びたシーキングザダイヤに並びかけられましたが、そこからの強さがアロンダイトの持ち味。546kgの巨体から闘争心を放出し、グっと再加速すると、1馬身4分の1突き放して先頭でゴールへと飛び込みました。

「夢に見ていたけれど、まさか実現できるなんて」と振り返ったのは、アロンダイトの鞍上・後藤浩輝騎手。第1回ジャパンカップダートではレース前に放馬、昨年は直前に骨折して休養を余儀なくされるなど、このレースを「憧れの舞台。でも、なかなか上手くいかなかった」と語りました。それだけに、勝利の喜びはひとしおだったのでしょう。ゴール後、何度も何度も天に向かって雄たけびをあげた姿が印象に残りました。

 その後藤騎手の手綱に導かれて、これで5連勝、しかも重賞初挑戦で最高峰のタイトルを手に入れたアロンダイト。ダート戦にニューヒーローが誕生した瞬間でした。
2006年 11月25日(土) 5回東京7日
 
11R 第7回 ジャパンカップダート(GI)
サラ系3歳以上 2100m ダート・左
(国際)(指定) オープン 定量
本賞金: 13000、 5200、 3300、 2000、 1300万円 発走 15:20
天候:晴   ダート:良
 
着順 馬番 馬名 性齢 負担
重量
騎手 タイム 着差 推定
上り
馬体重 調教師 単勝
人気
1 4 アロンダイト 牡3 55.0 後藤浩輝 2:08.5   36.0 546 +8 石坂正 7
2 7 マル外シーキングザダイヤ 牡5 57.0 武豊 2:08.7 1 1/4 36.3 486 +4 森秀行 1
3 15 マル市フィールドルージュ 牡4 57.0 吉田豊 2:08.9 1 1/4 36.0 498 +8 西園正都 8
4 1 ヴァーミリアン 牡4 57.0 C.ルメール 2:09.0 3/4 36.7 498 +8 石坂正 9
5 12 サンライズバッカス 牡4 57.0 安藤勝己 2:09.1 クビ 36.2 472 +6 音無秀孝 3
6 11 マル父ドンクール 牡4 57.0 北村宏司 2:09.3 1 1/4 36.7 504 +2 梅内忍 13
7 9 オースミヘネシー 牡4 57.0 田中勝春 2:09.4 1/2 36.2 496 -8 武邦彦 14
8 13 マル市ハードクリスタル 牡6 57.0 横山典弘 2:09.5 クビ 36.2 484 +6 作田誠二 5
9 6 マル父ブルーコンコルド 牡6 57.0 幸英明 2:09.5 ハナ 36.9 510 +4 服部利之 2
10 14 ピットファイター 牡7 57.0 L.デットーリ 2:09.6 3/4 37.4 496 +4 加藤征弘 10
11 5 マル外シカク地ジンクライシス 牡5 57.0 五十嵐冬樹 2:09.8 1 1/4 37.1 486 0 堂山芳則 11
12 2 マル父メイショウバトラー 牝6 55.0 佐藤哲三 2:10.0 1 1/4 38.0 508 0 高橋成忠 6
13 3 マル市フサイチリシャール 牡3 55.0 内田博幸 2:10.2 1 1/2 38.1 490 -2 松田国英 4
14 8 アルファフォーレス 牡6 57.0 藤田伸二 2:12.4 大差 40.1 508 -4 森秀行 15
15 10 マル父マイソールサウンド 牡7 57.0 角田晃一 2:14.4 大差 41.0 472 0 西浦勝一 12
タイム
ハロンタイム 7.1 - 11.3 - 11.8 - 12.2 - 12.3 - 12.7 - 12.2 - 12.4 - 11.9 - 12.3 - 12.3
上り 4F 48.9 - 3F 36.5
コーナー通過順位
1コーナー (*2,3)14(1,7)8(4,11)(6,9)(5,10)(12,13,15)
2コーナー 2-3(1,14)(7,8)(4,11)(6,9,10)-5,15(12,13)
3コーナー 2,3(1,14,8)7(4,11)(5,6,10)(15,13)(12,9)
4コーナー (*2,3)14(1,7,8)4(6,11)5(12,15)(9,13)10
払戻金
単勝 4 1,520円 7番人気 馬連 4-7 1,550円 7番人気 馬単 4-7 3,720円 14番人気
複勝 4
7
15
440円
120円
340円
8番人気
1番人気
6番人気
ワイド 4-7
4-15
7-15
630円
2,620円
590円
7番人気
30番人気
5番人気
3連複 4-7-15 5,590円 24番人気
3連単 4-7-15 30,630円 106番人気
枠連 3-4 820円 4番人気                


勝馬の情報
勝 馬 アロンダイト
[牡3・黒鹿毛]
父:エルコンドルパサー
母:キャサリーンパー
馬 主 (有)キャロットファーム
生産地 北海道勇払郡安平町(元 勇払郡早来町)
生産牧場 ノーザンファーム
戦 績 8戦5勝
獲得賞金 約180,699,000円
主な勝鞍 初勝利
騎 手 後藤浩輝:初勝利
調教師 石坂正:初勝利

※戦績・獲得賞金は2006年ジャパンカップダート(GI)終了時点
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