2025年 重賞レース一覧天皇賞(秋)
宝塚記念を逃げ切ったメイショウタバルが、ここでもハナを主張して天皇賞(秋)(GⅠ)は開幕した。昨年3着のホウオウビスケッツが続き、クイーンエリザベス2世Cを勝利したタスティエーラ、一昨年の天皇賞(春)勝ち馬ジャスティンパレスらが好位の一角。ヴィクトリアマイル2着馬クイーンズウォーク、3歳代表のマスカレードボールとミュージアムマイルらは中団を追走し、昨年の菊花賞馬アーバンシック、エリザベス女王杯の勝ち鞍を持つブレイディヴェーグ、新潟記念で強烈なラストスパートを披露したシランケドは後方に構えている。
ゆったりと3コーナー、4コーナーを通過する隊列。1000メートル通過は62秒0。スローな流れは、必然的に究極の上がり勝負を14頭に求めることとなる。
逃げ脚を伸ばすメイショウタバル、これを交わすタスティエーラ。この追い比べの背後から素晴らしい末脚を繰り出したのがマスカレードボールだ。鞍上クリストフ・ルメール騎手が「坂を上ってから加速して、ゴールまでいい脚を使ってくれた」と振り返った通り、鮮やか、かつ力強い瞬発力を発揮。一気に抜け出すと、追いすがる皐月賞馬ミュージアムマイル、馬群を捌いてきたジャスティンパレスとアーバンシック、外から急襲のシランケド、内で盛り返すメイショウタバルらの2着争いを4分の3馬身後方に従えて、マスカレードボールは先頭ゴールを果たすのである。
皐月賞は3着、日本ダービーは2着と春のクラシックでは悔し涙を流したマスカレードボールが、自慢の切れ味に磨きをかけて掴んだ初のGⅠタイトル。ルメール騎手の「秋から大人になり、強くなった」という言葉にも納得の差し切り勝ちだ。また、これで東京コースは4戦3勝2着1回。得意の舞台で持てる能力を最大限に発揮した、そんなレースだっともいえそうである。
(谷川 善久)
| 着順 | 枠 | 馬 番 |
馬名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手名 | タイム | 着差 | コーナー 通過順位 |
推定上り | 馬体重 (増減) |
調教師名 | 単勝 人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ![]() |
7 | マスカレードボール | 牡3 | 56.0 | C.ルメール | 1:58.6 |
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32.3 | 470(+4) | 手塚 貴久 | 1 | |
| 2 | ![]() |
9 | ミュージアムマイル | 牡3 | 56.0 | C.デムーロ | 1:58.7 | 3/4 |
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32.3 | 500(0) | 高柳 大輔 | 3 |
| 3 | ![]() |
3 |
ジャスティンパレス
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牡6 | 58.0 | 団野 大成 | 1:58.8 | クビ |
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32.6 | 470(0) | 杉山 晴紀 | 8 |
| 4 | ![]() |
11 | シランケド | 牝5 | 56.0 | 横山 武史 | 1:58.8 | クビ |
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31.7 | 516(+2) | 牧浦 充徳 | 6 |
| 5 | ![]() |
2 | アーバンシック | 牡4 | 58.0 | A.プーシャン | 1:58.8 | クビ |
|
32.2 | 514(+2) | 武井 亮 | 11 |
| 6 | ![]() |
13 | メイショウタバル | 牡4 | 58.0 | 武 豊 | 1:58.8 | ハナ |
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33.1 | 508(+4) | 石橋 守 | 5 |
| 7 | ![]() |
12 |
セイウンハーデス
|
牡6 | 58.0 | 菅原 明良 | 1:59.0 | 3/4 |
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32.4 | 472(-10) | 橋口 慎介 | 10 |
| 8 | ![]() |
5 | タスティエーラ | 牡5 | 58.0 | D.レーン | 1:59.0 | アタマ |
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33.0 | 508(+10) | 堀 宣行 | 2 |
| 9 | ![]() |
14 | クイーンズウォーク | 牝4 | 56.0 | 川田 将雅 | 1:59.0 | ハナ |
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32.8 | 542(+6) | 中内田 充正 | 9 |
| 10 | ![]() |
6 | ブレイディヴェーグ | 牝5 | 56.0 | 戸崎 圭太 | 1:59.1 | 3/4 |
|
32.3 | 474(-2) | 宮田 敬介 | 4 |
| 11 | ![]() |
10 | エコロヴァルツ | 牡4 | 58.0 | 三浦 皇成 | 1:59.2 | クビ |
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33.3 | 494(+8) | 牧浦 充徳 | 13 |
| 12 | ![]() |
1 | コスモキュランダ | 牡4 | 58.0 | 津村 明秀 | 1:59.2 | アタマ |
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33.3 | 520(+18) | 加藤 士津八 | 14 |
| 13 | ![]() |
8 | ホウオウビスケッツ | 牡5 | 58.0 | 岩田 康誠 | 1:59.2 | アタマ |
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33.5 | 504(-4) | 奥村 武 | 7 |
| 14 | ![]() |
4 | ソールオリエンス | 牡5 | 58.0 | 丹内 祐次 | 1:59.3 | 3/4 |
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32.9 | 478(+10) | 手塚 貴久 | 12 |
| ハロンタイム | 12.6 - 12.3 - 12.2 - 12.5 - 12.4 - 12.2 - 11.5 - 10.9 - 10.9 - 11.1 |
|---|---|
| 上り | 4F 44.4 - 3F 32.9 |
| 2コーナー | 13(1,8)(3,5,10)(4,14)(7,12,9)2,6,11 |
|---|---|
| 3コーナー | 13,8(1,10)5(3,7,14)(4,9)2,12,6,11 |
| 4コーナー | (*13,8)(1,10)5(3,14)7(4,9)(2,12)6,11 |
| 勝馬 | マスカレードボール [牡3・黒鹿毛] 父:ドゥラメンテ 母:マスクオフ |
|---|---|
| 馬主 | 有限会社 社台レースホース |
| 生産地 | 北海道千歳市 |
| 生産牧場 | 社台ファーム |
| 戦績 | 7戦4勝 |
| 獲得賞金 | 550,610,000円 |
| 主な勝鞍 | 重賞2勝目 2025年 共同通信杯(GⅢ) |
| 騎手 | C.ルメール:9勝目 2018年(秋) レイデオロ 2019年(春) フィエールマン 2019年(秋) アーモンドアイ 2020年(春) フィエールマン 2020年(秋) アーモンドアイ 2022年(秋) イクイノックス 2023年(春) ジャスティンパレス 2023年(秋) イクイノックス |
| 調教師 | 手塚 貴久:3勝目 2019年(春) フィエールマン 2020年(春) フィエールマン |