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みやこステークス(GⅢ)

京都競馬場 1800m(ダート)別定 3歳以上オープン

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ダート界の頂点を目指す実力馬が激突

昨年のみやこSで重賞初制覇を果たしたアポロケンタッキーは、同年末の東京大賞典を制してGⅠウイナーの座に上り詰めた。また、2010年の優勝馬トランセンドと、2012年の2着馬ニホンピロアワーズが、それぞれ同年のジャパンカップダート(現チャンピオンズC)を勝っている。有力馬が集う前哨戦を制し、主役候補の一角として年末のビッグレースに臨むのはどの馬だろうか。今回は過去7年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

今年5月以降の戦績に注目

過去7年の3着以内馬延べ21頭中19頭は、「同年5月以降のJRAのオープンクラスのレース」において4着以内に入った経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率4.2%と苦戦している。しばらく上位争いに食い込んでいない馬はもちろん、条件クラスのレースや地方のダートグレード競走などを主戦場としてきた馬も過信禁物と見るべきだろう。〔表1〕

〔表1〕同年5月以降のJRAのオープンクラスのレースにおいて4着以内に入った経験の有無別成績(過去7年)
経験の有無 成績 勝率 連対率 3着内率
あり 7-6-6-39 12.1% 22.4% 32.8%
なし 0-1-1-46 0% 2.1% 4.2%

若い馬が中心

過去7年の連対馬延べ14頭中11頭は、「4歳以下」の馬だった。該当馬は3着内率31.7%と好走率も高い。4歳以下の若い馬を重視したい一戦だ。〔表2〕

〔表2〕年齢別成績(過去7年)
年齢 成績 勝率 連対率 3着内率
3歳 0-3-1-8 0% 25.0% 33.3%
4歳 6-2-1-20 20.7% 27.6% 31.0%
5歳 0-2-4-36 0% 4.8% 14.3%
6歳 1-0-0-15 6.3% 6.3% 6.3%
7歳 0-0-1-4 0% 0% 20.0%
8歳 0-0-0-1 0% 0% 0%
9歳 0-0-0-1 0% 0% 0%
4歳以下 6-5-2-28 14.6% 26.8% 31.7%
5歳以上 1-2-5-57 1.5% 4.6% 12.3%

なお、年齢が「5歳以上」だった馬のうち、前年以前の「みやこS」や、当レースの前身である「トパーズS」で優勝経験がなかった馬は、3着内率6.8%と苦戦している。前年以前の当レースで好走したことがない「5歳以上」の馬は評価を下げたい。〔表3〕

〔表3〕年齢が「5歳以上」だった馬の、「みやこS」・「トパーズS」における優勝経験の有無別成績(過去7年)
優勝経験の有無 成績 勝率 連対率 3着内率
あり 1-0-3-2 16.7% 16.7% 66.7%
なし 0-2-2-55 0% 3.4% 6.8%
  • 備考:「トパーズS」は本競走の前身として2009年まで行われていたオープン特別

前走の着順や人気がポイント

過去7年の3着以内馬延べ21頭は、いずれも前走の着順が「8着以内」だった。大敗からの一変はあまり期待できないレースと言えるだろう。〔表4〕

〔表4〕前走の着順別成績(過去7年)
前走の着順 成績 勝率 連対率 3着内率
8着以内 7-7-7-59 8.8% 17.5% 26.3%
9着以下 0-0-0-26 0% 0% 0%

また、過去7年の3着以内馬延べ21頭中17頭は、前走の単勝人気が「2番人気以内」だった。該当馬は3着内率39.5%と好走率も高い。前走の内容を比較する際は、着順だけでなく当時の人気にも注目したいところだ。〔表5〕

〔表5〕前走の単勝人気別成績(過去7年)
前走の単勝人気 成績 勝率 連対率 3着内率
2番人気以内 7-6-4-26 16.3% 30.2% 39.5%
3番人気以下 0-1-3-59 0% 1.6% 6.3%

近年は前走で先行していた馬が不振

過去4年の3着以内馬延べ12頭中10頭は、前走の4コーナーの通過順が「3番手以下」だった。一方、「2番手以内」だった馬は3着内率11.8%とやや苦戦している。ちなみに、2010〜2012年のみやこSでは、前走の4コーナーを先頭で通過していた馬が〔2・2・1・5〕(3着内率50.0%)、2〜3番手で通過していた馬が〔1・1・1・8〕(3着内率27.3%)、4番手以下で通過していた馬が〔0・0・1・25〕(3着内率3.8%)という成績だった。以前は前走で先行していた馬が優勢だったものの、近年の傾向を重視するならば、前走で先行していた馬は評価を下げるべきかもしれない。〔表6〕

〔表6〕前走の4コーナーの通過順別成績(過去4年)
前走の4コーナーの通過順 成績 勝率 連対率 3着内率
2番手以内 1-0-1-15 5.9% 5.9% 11.8%
3番手以下 3-4-3-32 7.1% 16.7% 23.8%
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前走で単勝1番人気だった4歳馬が5連勝中

過去5年の優勝馬5頭は、いずれも4歳馬で、前走の単勝人気が1番人気だった。今年もこれに該当する馬がいたら注目しておこう。また、この5頭は「同年5月以降のJRAのオープンクラスのレース」で4着以内に入った経験があった点、前走の着順が8着以内だった点も共通している。〔表1〕〜〔表5〕で挙げた条件を多くクリアしている馬が有力候補と言えそうだ。〔表7〕

(伊吹雅也)

〔表7〕優勝馬の「年齢」「前走の単勝人気」「同年5月以降のJRAのオープンクラスのレースでの最高着順」「前走の着順」(過去5年)
年度 優勝馬 年齢 前走の単勝人気 同年5月以降のJRAの
オープンクラスのレースでの最高着順
前走の着順
2012年 ローマンレジェンド 4歳 1番人気 1着(2012年エルムSほか) 1着
2013年 ブライトライン 4歳 1番人気 1着(2013年マリーンS) 3着
2014年 インカンテーション 4歳 1番人気 1着(2014年ラジオ日本賞ほか) 1着
2015年 ロワジャルダン 4歳 1番人気 4着(2015年ブラジルC) 4着
2016年 アポロケンタッキー 4歳 1番人気 1着(2016年ブリリアントC) 8着

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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