第35回 フェブラリーステークス

復活の豪脚でノンコノユメが差し切りV

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ウインタースポーツ最大の祭典・冬季五輪に沸く中で、競馬の世界も大舞台の開幕を迎えた。出走16頭全馬が重賞ウィナー、うち9頭がGⅠ・JpnⅠ勝ち馬。ダートの頂点を争うにふさわしい豪華メンバーが集結したフェブラリーS(GⅠ)だ。

JBCスプリントの覇者ニシケンモノノフや川崎記念を逃げ切ったケイティブレイブが引っ張り、チャンピオンズC2着・東海S1着の2番人気テイエムジンソクも前につけて、1000メートル通過が58秒3という厳しいペースでレースは進んだ。直線に入ると、これら先行勢を中団待機組がたちまちのうちに飲み込む。とりわけ目立ったのは1番人気ゴールドドリームの力強さだ。残り300メートルで堂々と抜け出すと、連覇へ向けてゴールを目指す。

そこへ鋭く襲いかかってきたのがノンコノユメだった。

2015年の3歳シーズンにユニコーンS、ジャパンダートダービー、武蔵野Sと重賞3連勝を飾り、将来を嘱望される存在となったノンコノユメ。そこから2年以上も勝ち星から遠ざかるとは誰も想像していなかっただろう。去勢手術やリフレッシュ休養など、復活を期す陣営の取り組みが実を結んだのは、ようやく前走のこと。根岸Sで強烈な直線一気を決め、コースレコードを叩き出す復活勝利を遂げたのである。

この日も「厩舎が土台をしっかり作ってくれた」と、内田博幸騎手はノンコノユメの好調を感じ取っての騎乗。「後は自分がどう乗るかだけ。できるだけゴールドドリームには離されないようにしよう」と、いつも通り後方でパワーをためながらもターゲットを絞った策を敢行する。狙い通り、ラストスパートへ移ると現・砂の王者を1完歩ずつ追い詰めていくのだった。

最後は、懸命の粘りを見せるゴールドドリームを挟んで、外がノンコノユメ、内にはジリジリと迫る古豪インカンテーション、3頭の追い比べ。これをクビ差制してノンコノユメが先頭でゴールを駆け抜ける。「力を振り絞って走ってくれた」と内田騎手が称える渾身のラストスパートで、ノンコノユメが、JRA・GⅠという夢をつかみ取ったのである。

谷川 善久

2018年2月18日(日曜) 1回東京8日

11R 第35回 フェブラリーステークスGⅠ

サラ系4歳以上
コース 1600m ダート・左
(国際)(指定) オープン
定量
本賞金(万円):100004000250015001000
付加賞(万円):340.297.248.6
発走 15:40
天候:晴   ダート:良

着順 馬番 馬名 性齢 負担重量 騎手 タイム 着差 推定上り 馬体重 調教師 単勝人気
1 枠6緑 12 ノンコノユメ せん6 57.0 内田博幸 1:36.0 36.1 450 -6 加藤征弘 4
2 枠7橙 14 ゴールドドリーム 牡5 57.0 R.ムーア 1:36.0 クビ 36.4 524 -14 平田修 1
3 枠3赤 6 インカンテーション 牡8 57.0 三浦皇成 1:36.1 クビ 36.7 512 +5 羽月友彦 6
4 枠8桃 16 サンライズノヴァ 牡4 57.0 戸崎圭太 1:36.6 37.0 536 +4 音無秀孝 3
5 枠7橙 13 レッツゴードンキ 牝6 55.0 幸英明 1:36.7 1/2 37.0 492 +4 梅田智之 10
6 枠5黄 9 キングズガード 牡7 57.0 藤岡佑介 1:36.7 ハナ 36.8 470 -6 寺島良 12
7 枠4青 8 メイショウスミトモ 牡7 57.0 田辺裕信 1:37.1 2 1/2 37.4 486 +4 南井克巳 15
8 枠3赤 5 サウンドトゥルー せん8 57.0 F.ミナリク 1:37.5 2 1/2 37.6 478 -3 高木登 11
9 枠2黒 4 マルガイアウォーディー 牡8 57.0 武豊 1:37.6 クビ 37.7 516 +2 松永幹夫 7
10 枠8桃 15 マルガイベストウォーリア 牡8 57.0 C.ルメール 1:37.6 クビ 38.3 518 0 石坂正 8
11 枠1白 2 ケイティブレイブ 牡5 57.0 福永祐一 1:37.7 1/2 39.4 516 0 目野哲也 5
12 枠5黄 10 テイエムジンソク 牡6 57.0 古川吉洋 1:37.9 3/4 39.4 496 -2 木原一良 2
13 枠2黒 3 ノボバカラ 牡6 57.0 石橋脩 1:38.3 2 1/2 39.6 510 -8 天間昭一 16
14 枠6緑 11 ロンドンタウン 牡5 57.0 岩田康誠 1:38.5 1 1/2 39.0 522 +10 牧田和弥 9
15 枠4青 7 カクチララベル 牝6 55.0 真島大輔 1:38.8 1 3/4 39.7 548 -16 荒山勝徳 14
16 枠1白 1 マルチニシケンモノノフ 牡7 57.0 横山典弘 1:39.0 1 1/4 40.7 508 -6 庄野靖志 13
タイム
ハロンタイム 12.2 - 10.7 - 11.2 - 11.7 - 12.5 - 12.6 - 12.3 - 12.8
上り 4F 50.2 - 3F 37.7
コーナー通過順位
3コーナー (*1,2)10-3-7-15(11,6)16(4,8,13,14)12(5,9)
4コーナー (*1,2)10,3-7(15,6)(11,16,14)(8,13)(4,5,9,12)
払戻金
単勝 12 1,070円 4番人気
複勝 12 280円 4番人気
14 130円 1番人気
6 350円 6番人気
枠連 6-7 870円 3番人気
馬連 12-14 1,140円 3番人気
ワイド 12-14 520円 4番人気
6-12 2,620円 28番人気
6-14 720円 8番人気
馬単 12-14 3,530円 13番人気
3連複 6-12-14 6,540円 20番人気
3連単 12-14-6 41,560円 125番人気
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勝馬の情報
勝馬 ノンコノユメ
[せん6・栃栗毛]
父:トワイニング
母:ノンコ
馬主 山田 和正氏
生産地 北海道千歳市
生産牧場 社台ファーム
戦績 21戦8勝
(内中央) 16戦7勝
(内地方) 5戦1勝
獲得賞金 425,611,000円
(内中央) 337,611,000円
(内地方) 88,000,000円
主な勝鞍 重賞5勝目
2015年 ユニコーンステークス(GⅢ)
2015年 農林水産大臣賞典 ジャパンダートダービー(JpnⅠ)(大井)
2015年 東京中日スポーツ杯武蔵野ステークス(GⅢ)
2018年 根岸ステークス(GⅢ)
騎手 内田 博幸:2勝目
2009年 サクセスブロッケン
調教師 加藤 征弘:初勝利
注記:戦績・獲得賞金は2018年フェブラリーステークス(GⅠ)終了時点