今週の注目レース

秋の2歳単勝馬連 アルテミスステークス(GⅢ)

東京競馬場 1600メートル(芝)馬齢 (牝) 2歳オープン

データ分析

出世レースとして知られる注目の2歳牝馬限定重賞

当レースは2012年に創設された2歳牝馬限定の重賞で、第1回の2着馬アユサンは翌春の桜花賞を勝ち、2022年の2着馬リバティアイランドは同年の阪神ジュベナイルフィリーズに加え翌春の桜花賞とオークスを制して、共にクラシックホースの称号を手にしている。過去11回の連対馬22頭中8頭が、2023年の上半期までにJRA・GⅠを制している出世レースだ。今回はグレード格付け前の2013年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

大敗直後の馬は不振

過去10年の3着以内馬30頭は、いずれも前走の着順が1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差が0.4秒以内だった。直近のレースで大きく敗れてしまった馬は、評価を下げるべきだろう。〔表1〕

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表1〕前走の着順ならびに1着馬とのタイム差別成績(過去10年)
前走の着順ならびに1着馬とのタイム差 着度数 勝率 連対率 3着内率
着順が1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差が0.4秒以内 10-10-10-86 8.6% 17.2% 25.9%
着順が2着以下、かつ1着馬とのタイム差が0.5秒以上 0-0-0-28 0% 0% 0%

馬格と誕生月に注目

過去10年の3着以内馬30頭中23頭は、前走の馬体重が450キログラム以上だった。一方、450キログラム未満だった馬は3着内率11.9%とやや苦戦している。小柄な馬は割り引きが必要だ。〔表2〕

〔表2〕前走の馬体重別成績(過去10年)
前走の馬体重 着度数 勝率 連対率 3着内率
450kg未満 3-1-3-52 5.1% 6.8% 11.9%
450kg以上 7-9-7-62 8.2% 18.8% 27.1%

なお、前走の馬体重が450キログラム未満だったにもかかわらず3着以内に入った7頭のうち5頭は、誕生月が2月以前だった。比較的小柄で、なおかつ1、2月生まれでもない馬は、上位に食い込む可能性が低いとみておきたい。〔表3〕

〔表3〕前走の馬体重が450キログラム未満だった馬の、誕生月別成績(過去10年)
誕生月 着度数 勝率 連対率 3着内率
1、2月 2-1-2-17 9.1% 13.6% 22.7%
3月以降 1-0-1-35 2.7% 2.7% 5.4%

距離実績や末脚がポイント

GⅢに格付けされて以降の過去9年の3着以内馬27頭は、いずれもJRAの1400メートル超のレースにおいて“着順が2着以内、かつ上がり3ハロンタイム(推定)順位が2位以内”となった経験のある馬だった。この経験のない馬は過信禁物とみるべきだろう。〔表4〕

〔表4〕JRAの1400メートル超のレースにおいて“着順が2着以内、かつ上がり3ハロンタイム(推定)順位が2位以内”となった経験の有無別成績(過去9年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 9-9-9-57 10.7% 21.4% 32.1%
なし 0-0-0-42 0% 0% 0%

近年はキャリア2戦以内の馬が中心

過去7年の3着以内馬21頭中19頭は、通算出走数が2戦以内だった。一方、3戦以上だった馬は3着内率10.0%とやや苦戦している。2021年と2022年は該当する馬の出走がなかったものの、今後もキャリア3戦以上の馬は疑ってかかった方がよさそうだ。〔表5〕

(伊吹 雅也)

〔表5〕通算出走数別成績(過去7年)
通算出走数 着度数 勝率 連対率 3着内率
2戦以内 7-6-6-55 9.5% 17.6% 25.7%
3戦以上 0-1-1-18 0% 5.0% 10.0%

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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