今週の注目レース

ダービーデー馬連 日本ダービー(GⅠ)

東京競馬場 2400メートル(芝)定量 牡・牝 3歳オープン

データ分析

国内外のホースマンが熱い視線を注ぐ3歳世代の頂上決戦

2021年の日本ダービーを制したシャフリヤールは、2022年のドバイシーマクラシックで海外G1初制覇を果たした。また、昨年の日本ダービーで2着となったイクイノックスも、今年3月のドバイシーマクラシックを完勝し、1月1日から4月9日を対象としたロンジンワールドベストレースホースランキングで世界単独トップの評価を受けている。今年の世代チャンピオン決定戦も、日本国内だけでなく世界各国から注目を集めそうだ。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

関東圏の中距離重賞や京都新聞杯で好走した馬は堅実

過去10年の3着以内馬30頭中24頭は、“東京・中山競馬場で行われた、1600メートル超2400メートル未満の重賞”において3着以内に入った経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率6.6%と苦戦している。関東圏で行われた中距離の重賞で馬券に絡んだことのある馬が中心と言えるだろう。〔表1〕

〔表1〕“東京・中山競馬場で行われた、1600メートル超2400メートル未満の重賞”において3着以内に入った経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 8-9-7-63 9.2% 19.5% 27.6%
なし 2-1-3-85 2.2% 3.3% 6.6%

なお、“東京・中山競馬場で行われた、1600メートル超2400メートル未満の重賞”において3着以内の経験がなかったにもかかわらず3着以内に入った6頭のうち3頭は、京都新聞杯において“着順が1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差なし”となった経験のある馬だった。この経験がなかった馬の3着内率は3.7%にとどまっている。京都新聞杯を勝った馬や、京都新聞杯で勝ち馬にタイム差なしまで迫った馬も、高く評価してよさそうだ。〔表2〕

〔表2〕“東京・中山競馬場で行われた、1600メートル超2400メートル未満の重賞”において3着以内に入った経験がなかった馬の、京都新聞杯において“着順が1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差なし”となった経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 2-1-0-6 22.2% 33.3% 33.3%
なし 0-0-3-79 0% 0% 3.7%

大敗直後の馬は不振

過去10年の3着以内馬30頭中27頭は、前走の着順が1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差が0.5秒以内だった。一方、前走の着順が2着以下、かつ1着馬とのタイム差が0.6秒以上だった馬は3着内率4.3%と苦戦している。大敗直後の馬は評価を下げたい。〔表3〕

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表3〕前走の着順ならびに1着馬とのタイム差別成績(過去10年)
前走の着順ならびに1着馬とのタイム差 着度数 勝率 連対率 3着内率
着順が1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差が0.5秒以内 9-10-8-80 8.4% 17.8% 25.2%
着順が2着以下、かつ1着馬とのタイム差が0.6秒以上 1-0-2-67 1.4% 1.4% 4.3%
競走中止 0-0-0-1 0% 0% 0%

前走での単勝人気もポイント

過去10年の3着以内馬30頭中21頭は、前走の単勝人気が3番人気以内だった。一方、4番人気から9番人気だった馬は3着内率が12.5%にとどまっているうえ、10番人気以下だった馬は全て4着以下に敗れている。前走を比較する際は、当時の単勝人気もチェックしておくべきだろう。〔表4〕

〔表4〕前走の単勝人気別成績(過去10年)
前走の単勝人気 着度数 勝率 連対率 3着内率
3番人気以内 8-9-4-48 11.6% 24.6% 30.4%
4〜9番人気 2-1-6-63 2.8% 4.2% 12.5%
10番人気以下 0-0-0-37 0% 0% 0%

キャリア「6戦以内」の馬が中心

過去10年の3着以内馬30頭中27頭は、通算出走数が6戦以内だった。一方、7戦以上だった馬は3着内率5.7%と苦戦しているうえ、2016年以降の過去7年に限ると〔0・0・0・25〕(3着内率0%)である。キャリア7戦以上の馬は割り引きが必要だろう。〔表5〕

〔表5〕通算出走数別成績(過去10年)
通算出走数 着度数 勝率 連対率 3着内率
6戦以内 9-9-9-98 7.2% 14.4% 21.6%
7戦以上 1-1-1-50 1.9% 3.8% 5.7%

近年は前走で先行していた馬がやや優勢

過去4年の3着以内馬12頭中8頭は、前走の4コーナー通過順が5番手以内だった。一方、6番手以下だった馬は3着内率10.3%とやや苦戦している。近年の傾向を重視するならば、前走で先行していた馬を高く評価したい。〔表6〕

〔表6〕前走の4コーナー通過順別成績(過去4年)
前走の4コーナー通過順 着度数 勝率 連対率 3着内率
5番手以内 2-4-2-23 6.5% 19.4% 25.8%
6番手以下 2-0-2-35 5.1% 5.1% 10.3%
競走中止 0-0-0-1 0% 0% 0%

なお、前走の4コーナー通過順が6番手以下だったにもかかわらず3着以内に入った4頭のうち3頭は、前走が皐月賞、かつ上がり3ハロンタイム(推定)順位が2位以内だった。皐月賞において出走メンバー中2位以内の上がり3ハロンタイム(推定)をマークした馬でない限り、前走の4コーナーを6番手以下で通過していた馬は評価を下げたい。〔表7〕

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表7〕前走の4コーナー通過順が6番手以下だった馬の、前走ならびに前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位別成績(過去4年)
前走ならびに前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位 着度数 勝率 連対率 3着内率
皐月賞、かつ上がり3ハロンタイム(推定)順位が2位以内 2-0-1-3 33.3% 33.3% 50.0%
皐月賞以外、もしくは上がり3ハロンタイム(推定)順位が3位以下 0-0-1-32 0% 0% 3.0%
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前走の距離や末脚が参考になりそう

過去10年の優勝馬10頭は、いずれも前走の距離が1800メートルから2200メートル、かつ前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位が5位以内だった。1600メートル以下や2400メートル以上のレースから臨んだ馬、前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位が6位以下だった馬は、勝ち切る可能性が低いとみておきたいところだ。また、この10頭は前走の単勝人気が5番人気以内だった点も共通している。〔表4〕などで挙げた傾向も重視したい。〔表8〕

(伊吹 雅也)

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表8〕優勝馬の、前走の距離、前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位、前走の単勝人気(過去10年)
年次 優勝馬 前走の距離 前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位 前走の単勝人気
2013年 キズナ 2200m 1位 1番人気
2014年 ワンアンドオンリー 2000m 1位 4番人気
2015年 ドゥラメンテ 2000m 1位 3番人気
2016年 マカヒキ 2000m 1位 3番人気
2017年 レイデオロ 2000m 2位 5番人気
2018年 ワグネリアン 2000m 5位 1番人気
2019年 ロジャーバローズ 2200m 3位 2番人気
2020年 コントレイル 2000m 1位 1番人気
2021年 シャフリヤール 1800m 2位 2番人気
2022年 ドウデュース 2000m 1位 1番人気

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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