今週の注目レース

読売マイラーズカップ(GⅡ)

京都競馬場 1600メートル(芝・外)別定 4歳以上オープン

出走馬情報

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牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:リアリサトリス
  • 母の父:Numerous
ここに注目!

530キログラム前後の馬格を誇る馬だが、しっかりと乗り込んでレースに臨んでいるためか、休み明けでの出走が減点材料にならない。今回も、放牧からの帰厩はレースの1か月以上も前。1週前の段階で、体はほぼ仕上がっている印象だ。

マイル路線への転向で素質が開花。3走前の2勝クラス・鷹巣山特別(東京・芝1600メートル)での差し切り勝ちを皮切りに、3勝クラス・秋色S(東京・芝1600メートル)、洛陽S(リステッド・阪神・芝1600メートル)と3連勝を果たした。いずれも上がり3ハロンは33秒台(推定)。芝の中・長距離路線で活躍し、先行押し切りを得意にしていた父のキタサンブラックのイメージとは違うパフォーマンスだが、大きなフットワークと馬体の迫力は父譲り。搭載しているエンジンの大きさも、父に引けを取らないものがありそうだ。重賞初制覇を決め、GⅠの舞台へと進んでいきたいところだろう。

牡5歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:Kingman
  • 母:Serienholde
  • 母の父:Soldier Hollow
ここに注目!

前走時の504キログラムはキャリア最高体重。少し太めが残っていたように見えた。そのような状況にもかかわらず、直線で狭くなるシーンがなければ勝ち負けに持ち込めたのではないかという内容。1度使った今回は上積み必至のはずだ。

2021年のNHKマイルCの覇者であり、同年秋のマイルチャンピオンシップ、翌年の安田記念ではともに2着。GⅠでの実績は、今回のメンバーでも最上位と言えるだろう。空輸による遠征を苦手にしているのか、2度の海外遠征では大敗を喫したが、国内のレースは崩れることなく走っている。初のスプリント戦に戸惑った昨年のスプリンターズSも、着順こそ9着だったが、勝ち馬ジャンダルムとのタイム差は0秒5と、大きくは離されなかった。2度目のGⅠ制覇へ弾みをつけるためにも、ここで2021年毎日王冠以来約1年半ぶりの勝利を手にしたいところだ。

牡5歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:エターナルブーケ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

1勝クラスからの4連勝で重賞制覇を果たしてから1年。連覇をかけて挑む本レースになるが、阪神開催で馬場もタフ(稍重)だった昨年と違い、今年は2年以上の改装期間を経た開幕週の京都が舞台。速い時計での決着に対応できるかどうかがポイントになるだろう。

マイル路線で活躍するルーラーシップ産駒で、昨年の本レースは、直線外めから豪快に差し切って重賞初制覇を飾った。初のGⅠ挑戦だった安田記念では、直線で前が壁になるシーンもあり13着と結果を出すことができなかったが、前々走の富士Sでは勝ったセリフォスにクビ差の2着。前走のマイルチャンピオンシップも、富士Sからの連勝を決めたセリフォスから0秒3差の4着と、GⅠ級が相手でも互角の勝負を見せた。今回のメンバーでは実績上位と言える存在。シーズン初戦となる本レースで好結果を出し、再びGⅠの舞台へと向かいたい。

牡4歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:ナターレ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

父キタサンブラックよりも、母の父のクロフネの影響を感じさせる芦毛の馬体。クロフネ産駒の良績が2000メートル以下に集まっていることは周知の事実であり、初めてのマイル戦がプラスに働けば、このメンバーが相手でも好勝負になっていいはずだ。

2着に7馬身差をつけて圧勝した昨夏の1勝クラス・国東特別(小倉・芝2000メートル)で、1分56秒8のコースレコードをマーク。潜在的なスピード能力は誰もが認めるところだろう。セントライト記念では実績馬のアスクビクターモア(2着)を退け、重賞初制覇を決めたことで、次走は菊花賞へ進むも8着。距離の壁があるタイプかもしれないが、調教で見せる動きは素晴らしく、GⅠレベルの馬であるとの認識は変わらないだろう。前走のアメリカジョッキークラブC(5着)から条件が一変する今回は、将来を占う意味でも大事な一戦になる。

牡6歳

調教師:笹田和秀(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:エアワンピース
  • 母の父:ロックオブジブラルタル
ここに注目!

京都・芝の外回りコースを経験している馬が少ない今回のメンバーにおいて、同コースでの勝利実績があるのは貴重だ。陣営は晩成タイプと評価していて、ようやく芯が入ってきた印象もある。ここでも侮れない。

クラシック路線で活躍したエアデジャヴーを祖に持つ母系は、エアメサイア、エアスピネル、ベラジオオペラなどの活躍馬を輩出している一族。本馬もデビューから期待が高く、昨年の六甲S(リステッド・阪神・芝1600メートル)で、オープンクラス2勝目をマークした。重賞では少し物足りない成績が続いていたが、前々走の京都金杯で勝ち馬から1/2馬身差の2着に好走し、能力が通用することを証明した。前走の東京新聞杯は5着だったが、勝ったウインカーネリアンとのタイム差は0秒2。今回も展開ひとつでチャンスは十分にあるだろう。

牡4歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ステラリード
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

重賞初制覇は約2か月半の休養明け。骨折明けだったアーリントンCでも3着に好走した実績があるなど、休み明けをまるで苦にしない。むしろ、デビュー勝ちの実績を含め、フレッシュな時のほうが走る印象があるタイプだ。

一昨年の京王杯2歳Sで重賞タイトルを獲得するなど、早くから能力の高さを示していた馬。昨夏にはヨーロッパへ遠征したように、陣営の期待も非常に高いと言えるだろう。帰国後の初戦となった3走前のキャピタルS(リステッド・東京・芝1600メートル)は勝ち馬と0秒2差の6着。2走前のニューイヤーS(リステッド・中山・芝1600メートル)は、道中の折り合いを欠いて12着に敗れた。前走のオープン特別・睦月S(中京・芝1600メートル)では、2番手からの抜け出し、約1年3か月ぶりの勝利をマーク。前走のようなスムーズな競馬ができれば、連勝があっていい。

牡4歳

調教師:昆貢(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:パルテノン
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

前走のように、ゲートの出がひと息の場合がある。2年以上も開催が空き、良好な馬場コンディションが見込まれる京都開催の開幕週。序盤で置かれるような展開になると厳しいかもしれない。

昨年のシンザン記念の勝ち馬で、続くニュージーランドTとNHKマイルCは、どちらも勝ち馬とタイム差なしの2着に好走した。ハイレベルと評判の現4歳世代でも、トップマイラーの一頭に挙げられるだろう。昨秋以降の成績はひと息だが、13着に大敗した3走前の京都金杯はゲート内で頭をぶつけるアクシデントがあった。前々走の東京新聞杯(6着)と前走のダービー卿チャレンジT(4着)は、ともに勝ち馬と0秒4差。今回のメンバーに入っても差はないはずで、スタートを互角に切ることができれば、巻き返しがあっても不思議はない。

牡5歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:アイルハヴアナザー
  • 母:ダイワバーガンディ
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

前走の勝利は重馬場でのもの。ダートで走っていたことを含め、馬場状態への適性が高かったとの判断もできる。速い時計での決着に対応できるかどうかは重要なポイントだろう。前走時の馬体は若干余裕が感じられただけに、もう少し絞れてもいいだろう。

父がアメリカのG1を3勝したアイルハヴアナザー、母の父がダートでの活躍馬も多いブライアンズタイムという血統背景に加え、530キログラム前後の馬格を誇るパワータイプ。3歳時にはユニコーンSで2着に好走するなど、ダートで実績を重ねた。しかし、昨年はダートで結果が出ず、陣営は新たな一面を探るべく芝への挑戦を決断。前々走の洛陽Sは、7着ながら直線では前との差をしっかりと詰める好内容。前走の六甲S(ともにリステッド・阪神・芝1600メートル)では、2度目の芝レースで勝利を飾った。力は持っているはずで、ここでも侮れない存在となりそうだ。

(松浪 大樹)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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