フローラSにはオークス出走を目指す馬が集まり、近年の優勝馬からは2016年のチェッキーノ、2017年のモズカッチャン、2020年のウインマリリンが本番で2着に入っているほか、2021年の3着馬ユーバーレーベンが本番で戴冠を果たすなど、オークスを占ううえで注目のトライアルレースとなっている。ここでは過去10年の結果を分析し、レースの特徴を探っていく。
過去10年の優勝馬10頭中9頭は単勝5番人気以内だったが、3着以内馬全てが5番人気以内の馬だったケースは2015年と2020年の2回だけ。残りの8回は9番人気以下の馬が馬券に絡み、2014年は3連単の配当が100万円を超えた。直近の2年も同20万円超の高配当となっているので、伏兵の台頭には備えておきたい。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 2-1-0-7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
2番人気 | 1-4-2-3 | 10.0% | 50.0% | 70.0% |
3番人気 | 2-0-1-7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
4番人気 | 2-1-0-7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
5番人気 | 2-0-2-6 | 20.0% | 20.0% | 40.0% |
6〜9番人気 | 0-1-3-36 | 0% | 2.5% | 10.0% |
10番人気以下 | 1-3-2-76 | 1.2% | 4.9% | 7.3% |
過去10年の前走別成績を見ていくと、3着以内馬の頭数はGⅢ組と1勝クラス組が12頭で並んでいる。GⅢ組は3着以内を占めた2021年を含め4年連続で連対中と、特に近年の活躍が顕著だ。また、1勝クラス組は、3着以内に入った12頭中5頭が6番人気以下と人気薄の好走がやや多くなっている。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 0-1-0-3 | 0% | 25.0% | 25.0% |
GⅡ | 0-0-0-5 | 0% | 0% | 0% |
GⅢ | 2-5-5-34 | 4.3% | 15.2% | 26.1% |
オープン特別 | 1-0-0-10 | 9.1% | 9.1% | 9.1% |
1勝クラス | 6-3-3-59 | 8.5% | 12.7% | 16.9% |
新馬 | 0-0-0-4 | 0% | 0% | 0% |
未勝利 | 1-1-2-27 | 3.2% | 6.5% | 12.9% |
通算出走回数別成績を調べると、優勝馬10頭中9頭はキャリア4戦以下だった。3着内率は5戦以上の方が高くなっているものの、勝利を収めたのは2015年のシングウィズジョイのみで、2着が7回とやや勝ち切れない傾向があるようだ。この特徴を踏まえると、1着欄には比較的キャリアが浅い馬を置き、経験豊富な馬を2・3着付けにするフォーメーションが有効と言えるのではないだろうか。〔表3〕
通算出走回数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4戦以下 | 9-3-5-87 | 8.7% | 11.5% | 16.3% |
5戦以上 | 1-7-5-55 | 1.5% | 11.8% | 19.1% |
〔表3〕のとおり、過去10年の優勝馬10頭中9頭は通算出走回数が4戦以下だったので、まずはキャリアで絞り込めそうだ。また、過去5年の優勝馬に限ると、13頭以上で行われた新馬戦を勝っていた点も共通している。近年の傾向を重視するのであれば、頭数がある程度そろった新馬戦で初陣を飾り、キャリア4戦以下で参戦してきた馬に注目したい。〔表4〕
(高那実 マヤ)
年度 | 優勝馬 | 通算出走回数 | 新馬戦の着順 | 新馬戦の頭数 |
---|---|---|---|---|
2018年 | サトノワルキューレ | 3戦 | 1着 | 13頭 |
2019年 | ウィクトーリア | 4戦 | 1着 | 13頭 |
2020年 | ウインマリリン | 3戦 | 1着 | 16頭 |
2021年 | クールキャット | 4戦 | 1着 | 16頭 |
2022年 | エリカヴィータ | 2戦 | 1着 | 18頭 |
ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。