今週の注目レース

フジテレビ賞スプリングステークス(GⅡ)

中山競馬場 1800メートル(芝)馬齢 牡・牝 3歳オープン

出走馬情報

オールパルフェ

牡3歳

調教師:和田雄二(美浦)

  • 父:リアルスティール
  • 母:クイーングラス
  • 母の父:ルーラーシップ
ここに注目!

約3か月の休み明けで仕上がり具合が鍵になるが、中間は美浦南Wコースで自己ベストタイムをマークして、好調時と遜色のない動きを披露。昨秋のデイリー杯2歳Sを制したメンバー中唯一の重賞ウイナーで、主役の座は譲れない。

2走前のデイリー杯2歳Sは、他馬の出方をうかがいながらジワッと先手を主張。道中はマイペースに持ち込み、直線で先行勢を突き放すと、最後はダノンタッチダウンの追い上げを1/2馬身振り切って重賞タイトルを獲得した。前走の朝日杯フューチュリティSは、好スタートを決め、同型を制してハナを奪取。ハイペースの逃げだったが、ラスト200メートル付近まで先頭を死守し、ドルチェモア(1着)にかわされた後もしぶとく食い下がって0秒5差の6着なら、レース内容は高く評価できる。200メートルの距離延長は鍵になるが、父リアルスティール(G1・ドバイターフ優勝)の血統からも、距離の融通は利きそうだ。

ベラジオオペラ

牡3歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:エアルーティーン
  • 母の父:ハービンジャー
ここに注目!

曽祖母エアデジャヴー(オークス2着)にさかのぼる牝系は、秋華賞馬エアメサイアなど数多くの活躍馬を送り出しており、父にロードカナロアを配した本馬の血統背景は一級品だ。将来性は高く、先々まで目が離せない。

11月20日のメイクデビュー阪神(芝1800メートル)は、先行策から直線で人気馬3頭の追い比べになったが、最後はエアメテオラをアタマ差競り落として初陣勝ち。3着に退けたショウナンバシットはその後に2連勝しており、メンバーレベルも上質だった。前走の1勝クラス・セントポーリア賞(東京・芝1800メートル)は、好スタートを決め、途中でシャンドゥレール(6着)にハナを譲って2番手を追走。ラスト200メートル付近で先頭に躍り出ると、そこから後続を1馬身1/4突き放して快勝した。レースセンスや操縦性に優れており、中山へのコース替わりにも難なく対応できそうだ。

ホウオウビスケッツ

牡3歳

調教師:奥村武(美浦)

  • 父:マインドユアビスケッツ
  • 母:ホウオウサブリナ
  • 母の父:ルーラーシップ
ここに注目!

父マインドユアビスケッツは、ドバイゴールデンシャヒーン連覇などG1で3勝を挙げた活躍馬。初年度産駒からデルマソトガケ(JpnⅠ・全日本2歳優駿を優勝)などを出しているが、本馬が産駒初となるJRA重賞制覇を狙う。

12月10日のメイクデビュー中山(芝1600メートル)は、好スタートを決めてハナを奪うと平均ペースに持ち込み、道中の手応えも十分。最後までスピードが衰えず、後続の追い上げを振り切って快勝した。前走の1勝クラス・フリージア賞(東京・芝2000メートル)もスタート、二の脚ともに速く、すんなり先手を主張。途中でマキシ(3着)が動いたことでペースアップを余儀なくされたが、ラスト5ハロンのラップを全て11秒台でまとめ後続を1馬身1/2振り切り、1分59秒3の好タイムで無傷の2連勝を飾っている。今回は重賞でどこまで通用するのか、注目の一戦になりそうだ。

セブンマジシャン

牡3歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:ジャスタウェイ
  • 母:ハピネスダンサー
  • 母の父:メイショウサムソン
ここに注目!

母ハピネスダンサーは現役時代5勝の活躍馬で、叔母にクロノジェネシス、ノームコアがいる活力にあふれた母系の出身。前走の京成杯(3着)は直線の不利がこたえたもので、あらためて重賞タイトル獲得を目指す。

GⅠ初挑戦となった2走前のホープフルSは、中団で折り合いに専念。向正面で掛かり気味になり、スローペースで展開も不向きだったが、直線はジワジワと差を詰めて0秒4差の6着なら、レース内容は悪くない。1番人気に支持された前走の京成杯は、脚をためて後方を追走。4コーナーで外へ膨れたソールオリエンス(1着)に前をふさがれ、直線では内からオメガリッチマン(2着)に寄られるシーン。勝負どころで2度の不利がありながらも、ゴール前は目立つ伸び脚で3着に上がり、能力の高さを示している。皐月賞へ駒を進めるためにも、3着以内に入って優先出走権を確保したい。

パクスオトマニカ

牡3歳

調教師:久保田貴士(美浦)

  • 父:ヴィクトワールピサ
  • 母:ディープラヴ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

前走の1勝クラス・若竹賞(中山・芝1800メートル)を鮮やかに逃げ切って2勝目をマーク。馬体に緩さがあって成長の余地を残しているが、一戦ごとにパフォーマンスを上げており、重賞でも侮れない存在だ。

2走前の1勝クラス・葉牡丹賞(中山・芝2000メートル)はスタート、二の脚ともに速く、先手を主張。ラスト100メートル付近でミッキーカプチーノ(1着)に捕まり6着に後退したものの、1800メートルの通過タイムが1分47秒1なら、持ち前のスピードを存分に示したと言えるだろう。前走の1勝クラス・若竹賞は、ポンと好スタートを決めてハナを奪うと緩急自在の逃げに持ち込み、直線はショウナンアレクサ(2着)以下の追い上げを楽に振り切って快勝した。今回は重賞でメンバーは一気に強くなるが、本レースに照準を合わせて熱心な乗り込みを消化。前走よりもパワーアップした印象を受ける。

メタルスピード

牡3歳

調教師:斎藤誠(美浦)

  • 父:シルバーステート
  • 母:マイビビアーヌ
  • 母の父:Shamardal
ここに注目!

右ブリンカーを着用した3走前からレース内容がグンと良くなり、未勝利、1勝クラス(ともに中山・芝1600メートル)を連勝。右へモタれる面を見せたことがあり、コーナー通過4回の1800メートルへの対応は鍵だが、能力は引けを取らない。

2走前の未勝利は、好スタートを決めて好位のインを追走。速い流れだったが、手応え十分に直線を向くと、逃げ粘るサルヴァトーレをゴール寸前で捕らえ、デビュー5戦目で待望の初勝利を挙げている。前走の1勝クラスは好位の4番手を進み、前2頭がハイペースで飛ばして展開が向いた面はあったが、正攻法のレース運びから直線で鮮やかに抜け出して快勝。同開催の3勝クラス・幕張S(1分33秒2)の勝ちタイムに0秒7差に迫る1分33秒9の走破時計も優秀と言える。中1週での重賞挑戦で試金石の一戦になるが、目下の勢いに乗って上位進出を狙う。

アイスグリーン

牡3歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:グリューネワルト
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

昨夏の新潟2歳S(5着)で1番人気に支持された素質馬。約5か月半の休み明けとなった前走の1勝クラス・あすなろ賞(小倉・芝2000メートル)で2勝目をマークした。重賞2勝馬ディアンドル(父ルーラーシップ)の半弟で、潜在能力は高い。

2走前の新潟2歳Sは、好スタートを決めて先行集団を追走。スローペースの瞬発力勝負で後れを取ったものの、最後までジワジワとしぶとく脚を伸ばして5着に入った。約5か月半ぶりの実戦になった前走の1勝クラス・あすなろ賞(小倉・芝2000メートル)は、スッと控えてレース序盤は中団で折り合いに専念。3コーナー手前から押し上げて先頭集団に並びかけると、直線も長くいい脚を使い、最後は差し返すしぶとさを発揮してブレイヴロッカーとの追い比べを制している。休み明けを1度使って状態面の上積みは大きく、上がりのかかる消耗戦になれば一気に浮上してきそうだ。

シーウィザード

牡3歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:ビーチパトロール
  • 母:メリーウェザー
  • 母の父:メジロベイリー
ここに注目!

昨夏の新潟2歳Sで勝ち馬から0秒1差の3着に入り、続くオープン特別・芙蓉S(中山・芝2000メートル)を制して能力の高さは証明済み。その後はホープフルS(9着)、京成杯(7着)と結果を残せていないが、この2戦だけでは見限れない。

2走前のホープフルSは、スッと前に取りついて先行集団のインを追走。直線で伸びを欠いて9着に敗れたものの、勝ち馬から0秒6差なら悲観するレース内容ではないだろう。前走の京成杯は、好スタートを決めて3番手のインに収まったが、スローペースの瞬発力勝負で切れる脚が使えず7着に敗退。手綱を取った三浦皇成騎手は「いい背中をしていますが、まだ体が緩くて幼さがありますし、これからの馬だと思います」と、今後の成長に期待を寄せている。今回は逃げ、先行馬がそろっており、速い流れでしぶとさが生きる展開になれば、ここ2戦以上のパフォーマンスを発揮できそうだ。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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