過去10年のファルコンSでは単勝1番人気が〔1・2・0・7〕と苦戦傾向にあり、2桁人気馬が高配当をもたらしたケースも少なくない。NHKマイルCの前哨戦としても注目される一戦の傾向を探るべく、過去10年の結果を分析していく。
過去10年の前走の距離別成績を調べると、3着以内馬は半数の15頭が前走芝1600メートル組で、芝1400メートル組が9頭で続いている。芝1200メートル組は38頭が出走しながら、3着が1回あるのみと厳しい成績。一方、芝1800メートル以上から距離を短縮してきた馬は4頭中2頭が2着に入り、昨年はタイセイディバインが単勝13番人気の低評価を覆して好走している。また、ダート戦から臨んだ馬も3頭が3着以内に入っており、そのうち2018年1着のミスターメロディ、2019年2着のグルーヴィットは共に当レースが芝レース初出走だった。芝の経験がないからといって割り引く必要はないようだ。〔表1〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
芝1200m | 0-0-1-37 | 0% | 0% | 2.6% |
芝1400m | 4-3-2-46 | 7.3% | 12.7% | 16.4% |
芝1600m | 5-4-6-44 | 8.5% | 15.3% | 25.4% |
芝1800m以上 | 0-2-0-2 | 0% | 50.0% | 50.0% |
ダート戦 | 1-1-1-11 | 7.1% | 14.3% | 21.4% |
距離実績について調べてみると、JRAで優勝したレースの最長距離が1300メートル以下だった馬は、優勝がなく3着内率も10.2%と苦戦している。一方、1400メートルだった馬は7勝を挙げ、好走率もトップの数値をマーク。ただ、2020年以降は〔0・1・1・14〕(3着内率12.5%)と精彩を欠いているのは気になるところ。ここ3年は1500メートル以上のレースを勝っていた馬が〔3・2・2・14〕(3着内率33.3%)と好調で、前出のタイセイディバインをはじめ、3着以内に入った7頭中4頭が単勝6番人気以下と妙味もある。1500メートル以上で優勝経験がある馬を中心視したい。〔表2〕
距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1300m以下 | 0-3-3-53 | 0% | 5.1% | 10.2% |
1400m | 7-3-4-47 | 11.5% | 16.4% | 23.0% |
1500m以上 | 3-4-3-35 | 6.7% | 15.6% | 22.2% |
JRA未勝利 | 0-0-0-5 | 0% | 0% | 0% |
JRAでの勝利数別に成績をまとめると、過去10年の3着以内馬30頭中25頭はJRAで2勝以上を挙げていた。その中でも、JRA重賞の勝ち馬は〔0・4・2・7〕と優勝例こそないものの、半数近くが馬券に絡む活躍を見せている。一方、重賞勝ち馬を除くオープン特別・リステッドの勝ち馬は〔2・1・1・27〕で、優勝例があるとはいえ3着内率は12.9%といまひとつ。2017年から2019年、そして昨年はこれに該当する馬が単勝1番人気に支持され、いずれも馬券圏外に敗退と、人気に応えられていない。2勝以上馬の中でも重賞の勝利経験のない馬は過信禁物といえそうだ。〔表3〕
(高那実 マヤ)
JRAでの勝利数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2勝以上 | 9-7-9-96 | 7.4% | 13.2% | 20.7% |
1勝以下 | 1-3-1-44 | 2.0% | 8.2% | 10.2% |
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