ステイヤーズSは、国内の平地競走では最長距離となる芝3600メートルで争われる。デスペラードが2012年から3年連続で3着以内、アルバートは2015年から3連覇を果たし、2019年にも2着に入るなど、過去にこのレースで好走経験があった馬が再び好走する、いわゆるリピーターが多いことも特徴だ。ここでは過去10年のデータを分析する。
過去10年では、1番人気が最多の5勝を挙げ、3着内率も80.0%と安定した成績を残している。2番人気から4番人気は優勝回数こそ少ないが、2着と3着が計12回あり、1番人気から4番人気が総じて安定感のある成績となっている。その他で注目したいのは6番人気から9番人気の馬が4勝を挙げている点で、2019年のモンドインテロ(6番人気)、2020年のオセアグレイト(7番人気)、2021年のディバインフォース(6番人気)と、ここ3年連続で優勝している。なお、10番人気以下の馬は3着が1回あるだけ。穴馬を狙うなら6番人気から9番人気の範囲から狙ってみたい。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 5-1-2-2 | 50.0% | 60.0% | 80.0% |
2番人気 | 0-2-2-6 | 0% | 20.0% | 40.0% |
3番人気 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
4番人気 | 0-4-2-4 | 0% | 40.0% | 60.0% |
5番人気 | 0-0-1-9 | 0% | 0% | 10.0% |
6〜9番人気 | 4-2-1-33 | 10.0% | 15.0% | 17.5% |
10番人気以下 | 0-0-1-45 | 0% | 0% | 2.2% |
過去10年の前走別成績を調べると、まず目を引かれるのはアルゼンチン共和国杯組が6勝を挙げている点だろう。また、オープン特別組と3勝クラス組が2勝ずつ挙げており、3着以内馬全体で見ても、30頭中延べ23頭をこれらの3グループが占めている。ちなみに、前走オープン特別組で優勝した2頭は、共に前走が丹頂Sだった。つまり、前走がアルゼンチン共和国杯と丹頂S以外のオープンクラスのレースだった馬は、過去10年で1勝もできていないことになる。前走を比較する際には覚えておきたい傾向だ。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
アルゼンチン共和国杯 | 6-1-4-33 | 13.6% | 15.9% | 25.0% |
京都大賞典 | 0-3-1-8 | 0% | 25.0% | 33.3% |
ダイヤモンドS | 0-1-0-1 | 0% | 50.0% | 50.0% |
札幌記念 | 0-0-1-1 | 0% | 0% | 50.0% |
その他の重賞 | 0-0-0-15 | 0% | 0% | 0% |
オープン特別 | 2-2-1-19 | 8.3% | 16.7% | 20.8% |
3勝クラス | 2-3-2-22 | 6.9% | 17.2% | 24.1% |
2勝クラス | 0-0-1-7 | 0% | 0% | 12.5% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中23頭は、過去3走以内に芝2400メートル以上のレースで5着以内に入っていた。平地競走での最長距離となる一戦だけに、近走の長距離戦で上位に入っている馬を重視したい。〔表3〕
(河野 道夫)
最高着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 2-5-5-20 | 6.3% | 21.9% | 37.5% |
2着 | 1-0-1-13 | 6.7% | 6.7% | 13.3% |
3着 | 1-2-0-8 | 9.1% | 27.3% | 27.3% |
4着 | 2-1-1-5 | 22.2% | 33.3% | 44.4% |
5着 | 0-0-2-8 | 0% | 0% | 20.0% |
6〜9着 | 4-0-0-27 | 12.9% | 12.9% | 12.9% |
10着以下 | 0-0-0-12 | 0% | 0% | 0% |
該当レース出走なし | 0-2-1-13 | 0% | 12.5% | 18.8% |
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