今週の注目レース

みやこステークス(GⅢ)

阪神競馬場 1800メートル(ダート)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

オメガパフューム

牡7歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:スウェプトオーヴァーボード
  • 母:オメガフレグランス
  • 母の父:ゴールドアリュール
ここに注目!

東京大賞典(GⅠ・大井・ダート2000メートル)4連覇を含めダート重賞8勝を挙げる実績は、今回のメンバーでもトップクラスの存在。今年のレースぶりからも年齢を重ねての衰えは感じさせないだけに、秋初戦で貫禄を見せたい。

今回と同じ阪神・ダート1800メートルで行われた今年4月のアンタレスSでは、斤量59キログラムを背負いながら1/2馬身差の完勝を見せた。約1年11か月ぶりとなるJRAでの白星だったが、7歳となってもなお健在の実力を証明。前走の帝王賞(JpnⅠ・大井・ダート2000メートル)では3着に敗れたものの、勝ち馬とは0秒3差だった。それ以来のレースとなる今回に向け、管理する安田翔伍調教師は「前回でしっかりと負荷がかかっていたので、今回は仕上げるのが楽でした」と順調な調整ぶりをアピール。10月28日には栗東CWコースで6ハロン83秒8(ラスト1ハロン11秒7)をマークしており、万全の態勢でレースへ向かう。

クリンチャー

牡8歳

調教師:宮本博(栗東)

  • 父:ディープスカイ
  • 母:ザフェイツ
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

昨年の東京大賞典(GⅠ・大井・ダート2000メートル)では、今回も強敵となる勝ち馬オメガパフュームから1/2馬身差の2着に駆けている。逆転可能な差と思えただけに、秋初戦でリベンジを果たし、重賞6勝目を狙う。

一昨年のこのレースの勝ち馬。昨年も1番人気に支持されたが、差し脚質の馬が上位を占める厳しい流れのなか、4コーナーで押し上げて先頭に並びかける強気の競馬だっただけに、6着に敗れたのも情状酌量の余地があると言えるだろう。昨年の本レースを除けば、この舞台は1勝、2着2回、3着1回と得意にしている。前々走の名古屋大賞典(JpnⅢ・名古屋・ダート1900メートル)では貫禄の勝利を挙げており、8歳でも能力的な衰えは感じさせない。1900メートル以上のレースでも良績を残しており、豊富なスタミナが武器。今回の距離なら、タフな流れとなったほうがより持ち味が生きそうだ。

ハピ

牡3歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:クイーンパイレーツ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

母クイーンパイレーツは現役時代に未勝利だったが、祖母カリフォルニアネクターはアメリカのG2勝ち馬。ここまで好走を続けているのも納得の血統背景で、重賞タイトル獲得はすぐ目の前だ。

メイクデビュー中京(ダート1800メートル)を2馬身差で完勝すると、今回と同じ阪神・ダート1800メートルでのレースだった1勝クラスもV。続く鳳雛S(リステッド・中京・ダート1800メートル)で無傷の3連勝を飾り、大きな将来性を感じさせた。前走のシリウスSは初めて他世代との対戦。53キログラムのハンデだったとはいえ2着と好走を見せており、貴重な経験となっただろう。ここまでの最低着順がジャパンダートダービー(JpnⅠ・大井・ダート2000メートル)での4着と、安定感は特筆すべきものがある。末脚の不発がないタイプで、今回も直線でしっかりと伸びてくるだろう。

ウィリアムバローズ

牡4歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:ミッキーアイル
  • 母:ダイアナバローズ
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

昨年8月の未勝利(札幌・ダート1700メートル)を勝ってからとんとん拍子で出世し、今年に入ってオープンクラス入り。今回が初めての重賞挑戦だが、勢いは魅力だ。結果次第では、ダート中距離戦線の新星誕生の期待もかかる。

前走のオープン特別・ラジオ日本賞(中山・ダート1800メートル)では道中2番手を進み、逃げた馬を捕まえに行ったが、勝ち馬アシャカトブの徹底したマークで2着に敗れた。管理する上村洋行調教師は「逃げ馬を追いかけながら、(勝ち馬に)狙い撃ちをされたような形になりました。思った以上の不良馬場となったこともあったと思います」と振り返った。ダート転向後は7戦5勝、2着2回と崩れておらず、まだ底を見せていない。「(休み明けを)1回使ったことで、状態も上がってくると思います。理想的なローテーションです。良馬場でやりたいですね」と、指揮官は重賞初制覇へ力を込めていた。

タイセイドレフォン

牡3歳

調教師:西村真幸(栗東)

  • 父:ドレフォン
  • 母:デイトユアドリーム
  • 母の父:トワイニング
ここに注目!

父はアメリカでダートの短距離G1を3勝。母は現役時代にダートで4勝を挙げているように、血統背景から本馬もダートのレースで実績を積み重ねていく可能性は高そうだ。他世代相手の重賞でも実力を示したい。

ダート1800メートルのレースに限れば5戦2勝、2着3回と連対率100パーセントだ。前走のレパードSは先行集団で運び、3コーナー付近からポジションを上げていきながらスピードに乗って直線へ。勝ったカフジオクタゴンと併せ馬のように伸び、クビ差で敗れたとはいえ重賞でも戦えるだけの能力を示した。阪神コースも未勝利時代とはいえ2戦を経験し、1勝、2着1回と好走を見せている。特に初勝利を挙げた昨年10月31日の未勝利(ダート1800メートル)では7馬身差の圧勝劇を披露。今回の結果次第では、さらに大きな舞台も見えてくるはずだ。

ブリッツファング

牡3歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:ホッコータルマエ
  • 母:リリーオブザナイル
  • 母の父:バゴ
ここに注目!

JRAでは初の他世代との戦いとなるが、ジャパンダートダービー(JpnⅠ・大井・ダート2000メートル)で3着と、現3歳世代ではトップクラスの実力を誇る。阪神・ダート1800メートルで1戦1勝と舞台実績も残しており、実力を示す絶好の条件だ。

休み明けの秋初戦となった前走の白山大賞典(JpnⅢ・金沢・ダート2100メートル)は早めに鞍上の手が動き、直線で伸び切れなかったあたり、久々の影響もあったはず。5着とはいえ、今回につながる競馬となっただろう。デビュー以降、レースを使われながら力をつけていったタイプだけに、上積みは大きそうだ。10月27日には、栗東CWコースで池添騎手を背に、7ハロン96秒9(ラスト1ハロン11秒7)をマーク。上昇度を感じさせる追い切りだった。2戦2勝と走り慣れ、実績も残す1800メートルに距離を短縮するのもプラスで、前走とまた違った走りを見せられるはずだ。

タガノディアマンテ

牡6歳

調教師:鮫島一歩(栗東)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:タガノレヴェントン
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

半兄タガノトネール(父ケイムホーム)はダート重賞を2勝。半兄タガノエスプレッソ(父ブラックタイド)も初めてのダート戦で勝利を挙げたように、母系が伝えるダート適性は相当なものがある。本馬も条件替わりが起爆剤となりそうだ。

これまで重賞勝ちこそないものの、きさらぎ賞、ステイヤーズS、京都記念と2着が3度あるように、実力は折り紙つき。特に今年の京都記念では、のちにオールカマーを制すジェラルディーナ(4着)やオークス馬ユーバーレーベン(5着)に先着を果たしており、価値がある好走だった。中長距離のレースを使われることが多かったが、前走の京成杯オータムHは一転してマイルの競馬。10着という着順だったが、上がり3ハロンはメンバー中最速の33秒9(推定)をマークしており、短い距離を使ったことが刺激になれば今回につながるだろう。芝時代とはいえ、1800メートルでの勝ち鞍もある。

ハギノアレグリアス

牡5歳

調教師:四位洋文(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:タニノカリス
  • 母の父:ジェネラス
ここに注目!

叔父のタニノギムレットは重賞4勝を挙げ、日本ダービーを制覇。その他の近親にも活躍馬が多数いるように、優秀な母系の出身だ。あふれる底力を武器に、初めての重賞挑戦でも好勝負を演じる。

1年8か月の休養明けだった前々走のオープン特別・アハルテケS(東京・ダート1600メートル)では4着と見せ場を作り、あらためて地力の高さを証明。休養前は3連勝でオープンクラス入りを決めたように、素質の高さは間違いなく、今後が楽しみになる復帰戦だった。レースを1度使われたことで、前走のオープン特別・太秦S(阪神・ダート1800メートル)ではきっちり1馬身1/4差の快勝。約2年ぶりの白星となった。今回と同舞台で結果を出している点も心強い。1勝クラス時代にも2着が1度あるように、条件はベストに近い。ここが試金石となるだろう。

(山口 大輝)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

ページトップへ戻る
表示モード: