今週の注目レース

サウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ)

東京競馬場 1600メートル(芝)馬齢 2歳オープン

出走馬情報

ノッキングポイント

牡2歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:モーリス
  • 母:チェッキーノ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

2016年フローラS1着、オークス2着のチェッキーノを母に持つ良血馬。余裕たっぷりに差し切ったメイクデビュー東京(芝1600メートル)を見れば、本馬のポテンシャルもかなりのもの。再び東京の直線で輝く。

2歳戦開幕日のメイクデビュー東京が強烈な勝ちっぷり。5番手から楽な手応えのまま直線で抜け出し、最後は鞍上がムチを使用せず。それでもメンバー中最速の上がり3ハロン33秒2(推定)をマークして、後続を3馬身ちぎった。2着オールパルフェ、4着エゾダイモンが次戦を勝ち上がっており、レースレベルも高かった。騎乗したC.ルメール騎手は「1600メートルはちょうど良かった。いいスタートが切れて我慢もできて、だんだんペースアップしてゴールまで伸びてくれました」と称賛した。早めの夏休みで馬体はさらにパワーアップ。大物感漂う素質馬の2戦目に注目したい。馬名の由来は「アーチェリーで矢を弦につがえる場所」。

フロムナウオン

牡2歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:モーリス
  • 母:アドマイヤキュート
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

半兄は今年5月に3勝目をマークしたスペシャルドラマ(父エピファネイア)。本馬は、勝ったメイクデビュー福島(芝1800メートル)の馬体重が536キログラムという大型馬。2戦目での上積みにも期待したい。

若さが目立ったメイクデビュー福島。道中でなかなかハミを取らないなど、レースに戸惑うシーンもあったが、それでも勝ち切るあたりが高いポテンシャルの証明だろう。騎乗した津村明秀騎手は「なかなかハミを取らずに促しながらでしたが、エンジンがかかってからは奥があると思わせる走りでした。忙しいコーナー通過4回の競馬よりは、広いコースのほうが合うと思います」とコメントした。中間は同厩舎のGⅠ馬シュネルマイスターとの併せ馬を行うなど、高いレベルの調教を消化。伯父にGⅠ2勝を挙げたグランプリボスがいる優秀な母系の出身で、初戦からの上積みを含めて楽しみだ。馬名の由来は「これからずっと」。

ドルチェモア

牡2歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:アユサン
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

2013年桜花賞を鮮やかに差し切ったアユサンを母に持つ良血馬。稍重のタフな馬場状態だったメイクデビュー札幌(芝1500メートル)を力強く逃げ切っての参戦だ。ここもそのスピードに注目したい。

メイクデビュー札幌はじわっとハナへ。ゆったりとしたペースに持ち込み、余力を残して直線もスッとひと伸び。2着馬にはセーフティーリードの3馬身差をつけた。騎乗した横山和生騎手は「返し馬から雰囲気が良かったです。逃げて勝ったので今後の課題はありますが、今日はいいものを見せてくれました」と話した。桜花賞馬の母アユサンの血か、陣営は現状マイルがベストと判断している。デビュー前もこの中間も、調教パートナーを務めたのは同厩舎のGⅠ3勝馬ソダシ。スピードあふれる先輩馬に栗東坂路で併入し、能力の高さを見せている。ここでも自分のペースを刻めればチャンス十分だ。馬名の由来は「甘い(伊)+もっと」。

ブーケファロス

牡2歳

調教師:清水英克(美浦)

  • 父:ビッグアーサー
  • 母:クラウンデュナミス
  • 母の父:ダンディコマンド
ここに注目!

デビュー全3戦でメンバー中最速の上がり3ハロンタイム(推定)をマークした末脚自慢。東京コースは初経験となるが、広くて長い直線で武器がより輝きそうな予感だ。マイルへの距離延長に対応できれば好勝負になる。

前走のオープン特別・ダリア賞(新潟・芝1400メートル)で3着に好走した。道中は後方を追走して脚を温存。メンバー中最速タイの上がり3ハロン34秒7(推定)を計時したが、外からスムーズに伸びたミシシッピテソーロ(1着)に差されてしまった。それでも、1200メートルだったデビュー2戦からの距離延長に対応。じっくり脚をためるタイプだけに、今回の1600メートルもこなせそうな雰囲気だ。前走時が430キログラムと小柄な馬体だが、跳びが大きなフットワークが持ち味。のびのびと走れる広くて長い東京の直線で、持ち前の末脚をさく裂させる。馬名の由来は「アレクサンダー大王の愛馬の名。大王の馬」。

シルヴァーデューク

牡2歳

調教師:西村真幸(栗東)

  • 父:シルバーステート
  • 母:ヴァナディース
  • 母の父:ロックオブジブラルタル
ここに注目!

2戦目となった前走の未勝利(新潟・芝1800メートル)できっちり前進。センスの光る走りで単勝オッズ1.2倍の断然1番人気に応えた。長い直線で良さが出ただけに、東京コースでも期待は十分だ。

好内容で制した前走の未勝利。スッと好位3番手を確保し、折り合いも問題なく淡々と道中をクリア。直線では鋭い末脚を披露し、メンバー中最速の上がり3ハロン34秒2(推定)で駆け抜けた。中団から伸び切れず3着に敗れたメイクデビュー小倉(芝1800メートル)から、レースぶりに大きな進歩を見せた。サウジアラビアロイヤルCは、昨年の勝ち馬コマンドラインを始め、過去5年で4コーナー3番手以内の馬が4勝。開幕週の絶好の馬場コンディションで行われるだけに、前から粘り込める脚質はそれだけで武器になるはずだ。馬名の由来は「銀+公爵。父の産駒を代表する存在に」。

マイネルケレリウス

牡2歳

調教師:奥村武(美浦)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:マイネカンナ
  • 母の父:アグネスタキオン
ここに注目!

2008年中山牝馬S2着、福島牝馬S1着と牝馬限定重賞で活躍したマイネカンナを母に持つ良血馬。本馬は、今回と同舞台で行われたメイクデビュー東京(芝1600メートル)を勝利しているのが強みになる。

先を見据えた競馬をやり遂げたメイクデビュー東京。調教から馬の特徴をつかんだ石川裕紀人騎手があえて馬群に入れて競馬を学習させた。中団で道中をクリアすると、メンバー中最速の上がり3ハロン34秒0(推定)で差し切り勝ち。3着馬はここに出走してくるグラニットで、レースレベルも評価したい。石川裕紀人騎手はレース後に「すごくいい手応えで、直線は弾けるだけでした。馬のバランスが良く、パワーも感じます」と高く評価した。サウジアラビアロイヤルCは過去7年で前走東京組が4勝。出走数は5頭だから、その好走率はかなりのものだ。馬名の由来は「冠名+より素早く(ラテン語)」。

グラニット

牡2歳

調教師:大和田成(美浦)

  • 父:ダノンバラード
  • 母:インティワタナ
  • 母の父:フサイチコンコルド
ここに注目!

前走の新潟2歳Sは6着だったが、今回のメンバーでは数が少ない重賞既走馬となり、強敵相手の経験は強みになるはずだ。本レースと同舞台のメイクデビュー東京(芝1600メートル)で3着があるのも心強い。

前走の新潟2歳Sは好位4番手を追走。外から飛ばした逃げ馬を行かせて好ポジションをゲットした。推定上がり3ハロンタイムが1位から3位だった馬がそのまま1着から3着を占める展開。本馬は6着だったが、逃げ切った未勝利(福島・芝1800メートル)とは違った競馬でも戦えることを証明した。騎乗した嶋田純次騎手は「思った通りの位置で運べました。道中もいい手応えでしたが、追い出してから意外に伸び切れませんでした」と悔しそうに振り返った。サウジアラビアロイヤルCはここ2年連続で前走新潟2歳S組から3着馬が出ている点に注目。東京と同じ左回りの長い直線を経験しているのは強みになる。馬名の由来は「花崗岩。母名より連想」。

レッドソリッド

牡2歳

調教師:音無秀孝(栗東)

  • 父:ドレフォン
  • 母:ステレオグラム
  • 母の父:ローエングリン
ここに注目!

メイクデビュー小倉(芝1800メートル)はスローペースに持ち込んで逃げ切り勝利を飾った。前走の札幌2歳Sは9着と失速したが、マイペースなら一変がありそうなタイプ。展開次第では侮れない1頭になる。

9着に敗れた前走の札幌2歳Sは課題の残る内容に。序盤から鞍上が押して2番手を確保。好ポジションを得たように見えたが、馬がなかなか進まず中盤でも鞍上が促すシーンがあった。3、4コーナーでは押して1度先頭に立つも、直線では余力が残っていなかった。騎乗した横山和生騎手は「ファイトさせようと思いましたが、まだ競馬が分かっていないようで、ハミを取ってくれませんでした」と敗因を説明。前進気勢を促す競馬に徹した札幌2歳Sの経験が生きれば、一変がありそうだ。母ステレオグラムが2016年安田記念などを制したロゴタイプの全妹という確かな母系。東京のマイルでスムーズな競馬ができれば侮れない。馬名の由来は「冠名+立体。母名より連想」。

(高木 翔平)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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