紫苑Sは2000年に創設された秋華賞のトライアルレースで、2016年にGⅢに格上げされた。以降はこのレースから本番に臨んだ馬が活躍することが増えてきており、2016年の2着馬ヴィブロス、2017年の優勝馬ディアドラが秋華賞を制している。今回は過去6年のデータから傾向を探ってみた。
上位人気馬が強い重賞で、過去6回の優勝馬は全て5番人気以内で、そのうち5頭が2番人気以内だった。5番人気以内と6番人気以下の比較では、3着以内馬の頭数だけでなく連対率や3着内率にも大きな差が出ている。下位人気馬の好走がまったくないわけではないが、馬券圏内に食い込むのは、あって1頭まで。軸馬は5番人気以内の馬から探すのが無難である。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5番人気以内 | 6-3-4-17 | 20.0% | 30.0% | 43.3% |
6番人気以下 | 0-3-2-68 | 0% | 4.1% | 6.8% |
前走が2勝クラスや1勝クラスだった馬が好走することもあるが、好走率が高いのは前走で重賞を使われていた馬だ。中でも、オークスから休み明けで出走してきた馬の成績は〔3・3・3・17〕(3着内率34.6%)で、2018年以降は毎年連対している。前項と合わせて上位人気に支持された前走オークス組を中心視したい。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 3-3-3-19 | 10.7% | 21.4% | 32.1% |
GⅡ | 1-0-1-7 | 11.1% | 11.1% | 22.2% |
GⅢ | 0-1-0-3 | 0% | 25.0% | 25.0% |
オープン特別 | 0-0-0-6 | 0% | 0% | 0% |
3勝クラス | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
2勝クラス | 1-1-1-10 | 7.7% | 15.4% | 23.1% |
1勝クラス | 1-1-1-32 | 2.9% | 5.7% | 8.6% |
未勝利 | 0-0-0-5 | 0% | 0% | 0% |
地方のレース | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
過去6年の出走馬の中で勝率が高いのはJRAでの通算勝利数が3勝だった馬。2勝馬もそれに次ぐ成績を残しており、勝利数が多いほど好成績で、1勝馬やJRA未勝利の馬はかなり厳しい結果になっている。〔表3〕
JRAでの勝利数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3勝 | 2-0-1-8 | 18.2% | 18.2% | 27.3% |
2勝 | 4-6-4-49 | 6.3% | 15.9% | 22.2% |
1勝以下 | 0-0-1-28 | 0% | 0% | 3.4% |
過去6年の連対馬は、全てデビュー戦で2着以内に入っていた。逆に、デビュー戦で3着以下に敗れていた馬は、43頭いて3着が2回だけ。成績欄をさかのぼって、デビュー戦の着順はチェックするようにしたい。〔表4〕
(姫園 淀仁)
デビュー戦の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2着以内 | 6-6-4-43 | 10.2% | 20.3% | 27.1% |
3着以下 | 0-0-2-41 | 0% | 0% | 4.7% |
地方競馬デビュー | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
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