今週の注目レース

マーメイドステークス(GⅢ)

阪神競馬場 2000メートル(芝)ハンデ (牝) 3歳以上オープン

出走馬情報

ルビーカサブランカ

牝5歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ムードインディゴ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

重賞初挑戦だった今年1月の愛知杯を制覇。近2走も牝馬重賞を使ったが、ともにスタートで出遅れて流れに乗れなかった。それでも、メンバー中上位の末脚を発揮しており、発馬五分ならチャンスは十分だ。

3歳時にデビュー戦を勝ち上がるも、なかなか2勝目を挙げられなかった。条件クラスを使いながら少しずつ力をつけ、昨年暮れにオープンクラス入り。昇級初戦の愛知杯も差し切り、本格化をアピールした。全兄ユーキャンスマイルは2020年阪神大賞典など重賞3勝を挙げ、一線級で長く活躍。末脚を生かすスタイルも似ている。成長力のある血統だけに、本馬ももっと上を目指せるはずだ。近2走の中山牝馬S6着、福島牝馬S5着は出遅れが響いたが、芝1800メートルの距離もやや短い印象だった。3勝している芝2000メートルなら反撃可能だろう。

マリアエレーナ

牝4歳

調教師:吉田直弘(栗東)

  • 父:クロフネ
  • 母:テンダリーヴォイス
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

昨年秋のオープン特別・新潟牝馬S(新潟・芝2200メートル)を勝ち、今年初戦の愛知杯でもタイム差なしの2着に好走。牡馬相手だった前走の京都記念(8着)は2番手追走から粘れなかったが、牝馬限定戦なら重賞初制覇のチャンスはある。

2000メートル以上の距離を使うようになった昨年の6月以降は〔3・1・1・1〕と好成績。距離を延ばしたことが結果につながっているが、少しずつ馬体重を増やしながら力も着実につけている。以前は末脚を生かすスタイルだったが、今年に入って2戦は先行する形で見せ場を作っており、脚質に幅が出てきたのも成長の証だ。前走の京都記念は逃げ切ったアフリカンゴールドの直後で流れに乗るも、背後からのマークが厳しかった。結果は8着に敗れたが、タイム差は0秒5で大きくは負けていない。開幕週の阪神で行われる本レースにおいて、先行できるのはアドバンテージになるはずだ。

クラヴェル

牝5歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ディアデラマドレ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

重賞は5戦して〔0・1・3・1〕と安定した成績。昨年秋のエリザベス女王杯でも3着に好走した。昨年のマーメイドSは格上挑戦ながらクビ差の2着に惜敗。得意の舞台で待望の重賞初制覇を狙う。

祖母ディアデラノビアは重賞3勝、母ディアデラマドレも2014年のマーメイドSを含む重賞3勝の活躍。本馬も母系から非凡な瞬発力を受け継いでいる。重賞初挑戦だった昨年の本レースから4戦連続で3着以内を確保。今年初戦の日経新春杯で8着に敗れた後は、間隔を空けて立て直した。安田翔伍調教師は「前走は鼻出血をしていたので、しっかり休養させました。飼い葉も食べてくれていますし、普段の調教量もかけられています」とコメント。約5か月ぶりでも順調に乗り込まれており、出走態勢は整いそうだ。母が重賞初制覇を飾ったレースで、本馬もタイトル獲得を狙う。

ソフトフルート

牝5歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ストロベリーフェア
  • 母の父:Kingmambo
ここに注目!

2020年秋華賞3着、2021年エリザベス女王杯4着とGⅠでも上位争いした実力馬だが、ここまで重賞は未勝利。昨年のマーメイドSも1番人気で8着に敗れた。2年連続の参戦でリベンジなるか注目だ。

2020年秋華賞ではデアリングタクト、マジックキャッスルに次ぐ3着。初めての重賞挑戦がGⅠの大舞台だったが、強敵相手に差のないレースを演じた。松田国英厩舎の解散に伴い、昨年3月から斉藤崇史厩舎に移籍。転厩2戦目の3勝クラス・シドニーT(中京・芝2000メートル)を勝ち、オープンクラス入りを決めた。その後は勝ち切れていないが、昨年のエリザベス女王杯(4着)と今年の愛知杯(4着)では、ともに直線で鋭く伸びて上位争いに加わっており、あと少しで重賞に手の届くところまで来ている。今回は2戦2勝の川田将雅騎手とのコンビが復活。リーディング首位をキープする名手の手綱さばきにも注目したい。

アイコンテーラー

牝4歳

調教師:河内洋(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:ボイルトウショウ
  • 母の父:ケイムホーム
ここに注目!

ここまでの4勝は全て新潟コースで挙げたもの。左回り巧者のイメージが強いが、今年に入って右回りのオープン特別でも連続3着に好走している。力をつけた今なら、右回りの阪神コースにも対応可能だろう。

3歳の昨年は6戦4勝。好位から抜け出す正攻法のレース運びで条件クラスを勝ち上がった。今年初戦の愛知杯は、逃げて勝ち馬から0秒3差の5着。続くオープン特別・関門橋S(小倉・芝2000メートル)、大阪城S(リステッド・阪神・芝1800メートル)でも続けて3着に好走した。1番人気に支持された前走の新潟大賞典は、他馬のマークも厳しく伸びを欠いて9着。騎乗した亀田温心騎手は「3コーナーでペースが上がったこともあって、手応えほど伸びなかったです」と振り返った。直線の短い阪神・内回りコースに舞台が替わり、持ち味の先行力を生かして粘り込む。

ラヴユーライヴ

牝5歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ラヴズオンリーミー
  • 母の父:Storm Cat
ここに注目!

全兄リアルスティール、全姉ラヴズオンリーユーが海外G1を制覇。本馬は昨年11月にオープンクラス入りを果たした。前走から馬体重増で臨んだレースでは〔3・1・0・0〕の好成績。当日の馬体重は要チェックだ。

海外G1を制したきょうだい2頭は3歳のクラシック戦線でも活躍したが、本馬は体質的に弱い面があり、順調にレースを使えなかった。それでも条件クラスを使いながら力をつけ、昨年11月の3勝クラス・立雲峡S(阪神・芝1600メートル)を勝ってオープンクラス入り。重賞に挑戦した前走の愛知杯は12着に敗れたが、メンバー中2位の推定上がり3ハロンタイムをマークした。その後は放牧を挟み、ここは約5か月ぶりのレースになるが、2か月以上の休み明けでは〔2・1・1・0〕と全て3着以内に好走している。フレッシュな状態で力を発揮できればチャンスはあるはずだ。

リアアメリア

牝5歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:リアアントニア
  • 母の父:Rockport Harbor
ここに注目!

重賞2勝の実績は出走メンバーの中でも上位。2019年阪神ジュベナイルフィリーズ(6着)では単勝オッズ1.8倍の断然人気に支持された。古馬になって以降は苦戦続きだが、素質馬の復活に注目したい。

2019年6月のメイクデビュー阪神(芝1600メートル)は8馬身差の圧勝。続くアルテミスSは後方待機から上がり3ハロン33秒0(推定)の末脚で差し切った。断然の1番人気だった阪神ジュベナイルフィリーズは直線で追い上げるも6着。翌2020年春の牝馬クラシックも桜花賞10着、オークス4着と敗れた。同年秋初戦のローズSで重賞2勝目をマーク。その後は重賞で結果が出ておらず、昨年秋の府中牝馬S(17着)を使った後はじっくりと休養を取った。今回は約8か月ぶりのレースとなるが、これまでの成績からはフレッシュな状態のほうが走る傾向にあり、立て直した効果に期待したい。

ウインマイティー

牝5歳

調教師:五十嵐忠男(栗東)

  • 父:ゴールドシップ
  • 母:アオバコリン
  • 母の父:カコイーシーズ
ここに注目!

積極的に逃げた前走は牡馬相手に4着。苦戦が続いた時期もあったが、復調気配を感じさせる走りを見せた。本レースと同じ舞台の忘れな草賞(リステッド)を勝っており、コース替わりは歓迎材料だ。

連勝の勢いに乗って挑戦した2020年オークスは、13番人気の伏兵ながら器用な立ち回りを見せて3着に粘った。夏場を休養して、秋は秋華賞トライアルの紫苑Sから始動したが、出遅れて後方からの競馬になり6着。続く秋華賞も流れに乗れず9着に敗れた。その後も気性的に難しい面を見せ、力を発揮できない不完全燃焼のレースが続いた。今年からは再びブリンカーを着け、休み明け初戦は9着に敗れたが、2戦目の前走・メトロポリタンS(リステッド・東京・芝2400メートル)は積極的に逃げて4着と一変。引き続き力さえ出し切れれば、ここでも通用するはずだ。

(寺下 厚司)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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