例年は京都で行われているが、整備工事の影響で昨年に続き今年も阪神で行われる。過去10年で単勝オッズ10倍未満の馬が9勝するなど、上位人気馬が強い重賞だが今年の行方やいかに。過去10年の結果から傾向を探ってみた。
過去10年の前走の着順別成績で好走率が高いのは、前走で5着以内に入っていた馬。前走で掲示板を外した馬は好走率が大幅に下がり、10着以下になるとそれがさらに低下する。〔表1〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5着以内 | 8-8-6-47 | 11.6% | 23.2% | 31.9% |
6〜9着 | 1-1-3-29 | 2.9% | 5.9% | 14.7% |
10着以下 | 1-1-1-40 | 2.3% | 4.7% | 7.0% |
前走での単勝人気にも似たような傾向があり、好走率が高いのは5番人気以内だった馬。6番人気以下だった馬の好走率は低く、10番人気以下だった馬が馬券に絡んだケースは一例しかない。〔表2〕
前走の単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5番人気以内 | 8-9-8-45 | 11.4% | 24.3% | 35.7% |
6〜9番人気 | 1-1-0-29 | 3.2% | 6.5% | 6.5% |
10番人気以下 | 0-0-1-38 | 0% | 0% | 2.6% |
次に、前走の着順と1着馬とのタイム差別に成績を調べると、前走で1着だった馬や、1着馬とのタイム差が0.4秒以内だった馬の好走率は高いが、0.5秒以上離されて敗れた馬は好走率がかなり低くなっている。マイラーズCで注目したいのは前走の着順よりも、1着馬とのタイム差かもしれない。〔表3〕
前走の着順とタイム差 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 2-2-2-22 | 7.1% | 14.3% | 21.4% |
2着以下(0.4秒以内) | 7-6-6-25 | 15.9% | 29.5% | 43.2% |
2着以下(0.5秒以上) | 1-2-2-69 | 1.4% | 4.1% | 6.8% |
前走の距離別成績では、前走が芝1600メートルだった馬よりも、その前後の距離に出走していた馬の方が好走率が高い。特に勝ち馬は阪神C(芝1400メートル)、中山記念(芝1800メートル)、金鯱賞、中日新聞杯(共に芝2000メートル)あたりから臨んできた馬が大半を占めている。逆に、前走が1600メートルだった馬では、ダービー卿チャレンジT組が〔0・0・1・24〕と不振。京都金杯〔0・0・2・4〕や東京新聞杯〔0・2・4・10〕だった馬も勝ち切れていない。〔表4〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
芝1200m | 0-0-1-7 | 0% | 0% | 12.5% |
芝1400m | 2-3-0-6 | 18.2% | 45.5% | 45.5% |
芝1600m | 2-6-9-77 | 2.1% | 8.5% | 18.1% |
芝1800m | 3-1-0-6 | 30.0% | 40.0% | 40.0% |
芝2000m | 3-0-0-9 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
芝2100m以上 | 0-0-0-3 | 0% | 0% | 0% |
ダート | 0-0-0-8 | 0% | 0% | 0% |
安田記念の前哨戦ということもあり、マイル前後の重賞で優勝実績がある馬の活躍が目立つ。過去10年の優勝馬のうち8頭にマイル前後(1400メートルから1800メートル)の重賞での優勝経験があった。それに加えてここ5年は、マイルGⅠで3着以内の実績がある馬が優勝している。マイルGⅠでの実績はチェックしておきたい。〔表5〕
(姫園 淀仁)
年度 | 優勝馬 | 主なマイルGⅠ実績 |
---|---|---|
2017年 | イスラボニータ | 2016年マイルCS2着 |
2018年 | サングレーザー | 2017年マイルCS3着 |
2019年 | ダノンプレミアム | 2017年朝日杯FS1着 |
2020年 | インディチャンプ | 2019年マイルCS1着 |
2021年 | ケイデンスコール | 2019年NHKマイルC2着 |
ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。