今週の注目レース

チャレンジカップ(GⅢ)

阪神競馬場 2000メートル(芝)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

ジェラルディーナ

牝3歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ジェンティルドンナ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

精神面が能力発揮に多大な影響を与えていた2歳時よりは成長を感じる状況とはいえ、現在でもパドックは2人引き。返し馬までのテンションの高さは、他馬よりもはるかに目立つ。多少のうるささは許容範囲でも、度を超えた場合は注意が必要だろう。

母のジェンティルドンナは、牝馬三冠に加え、ジャパンカップ連覇や引退レースの有馬記念も勝った歴史的な名牝。初仔のモアナアネラ(父キングカメハメハ)は3勝したが、モーリス産駒の本馬のほうが入厩当初から評価は高く、当時管理していた石坂正厩舎では、「いずれは重賞を勝てる」と太鼓判を押されていたほど。出世に時間を要した原因は、レース前に体力を消耗してしまうテンションの高さにあったが、徐々に解消されてきたことで、持ち前の能力を発揮できるようになった。3連勝でのオープンクラス入りは、全て外から一気に差し切るインパクト十分の内容。母との比較は早計かもしれないが、それだけの可能性を持った馬だろう。ここも楽しみな1戦だ。

ソーヴァリアント

牡3歳

調教師:大竹正博(美浦)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ソーマジック
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

500キログラムを超える馬体から繰り出すフットワークは迫力十分。一見するとパワー型の印象だが、札幌で上がり3ハロン33秒0(推定)の数字をマークしたように速い脚を使えて、小回りを苦にしない器用さもある。阪神の内回りコースも問題ないはずだ。

母は2008年の桜花賞3着馬ソーマジックで、本馬はオープンクラスで活躍中のソーグリッタリング(父ステイゴールド)、マジックキャッスル(父ディープインパクト)の半弟にあたる血統馬。オルフェーヴル産駒ということもあり、配合のイメージはソーグリッタリングに近いが、マイル前後で結果を出した兄と違い、中距離が主戦場だ。能力は兄をもしのぐと感じさせ、3走前が6馬身差、前々走は3馬身1/2差で快勝し、格上挑戦だった前走のセントライト記念では、勝ったアサマノイタズラにクビ差の2着。次走の菊花賞で2着好走のオーソクレース(3着)には先着した。他世代相手の重賞挑戦は今回が初めてだが、タイトルを獲得できれば、来年への期待も大きくなるだろう。

ペルシアンナイト

牡7歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:オリエントチャーム
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

阪神コースの成績がひと息なのはGⅠを走る機会が多かったためで、苦手意識はないはずだ。前走の天皇賞・秋(7着)でマークした上がり3ハロン33秒1(推定)は、コントレイル(2着)に次ぐ出走馬中2位のタイム。GⅢなら決め手は上位と判断していい。

3歳秋でのGⅠ制覇だった2017年のマイルチャンピオンシップ以来、4年以上も勝ち星から遠ざかり7歳秋を迎えた。しかし、衰えたというほどの成績ではなく、自身の得意とする条件ならばGⅠ馬らしい走りを見せている。それが顕著だったのが2年連続で好走した札幌記念で、昨年はノームコア(1着)、ラッキーライラック(3着)の2強に割って入る2着。今年はソダシ(1着)、ラヴズオンリーユー(2着)には先着を許したものの、勝ち馬から0秒1差の3着に頑張った。年齢もあって以前よりズブさを見せるようになっただけに、現状はコーナー通過4回の中距離戦がベストの印象。条件が向く今回は久々の復活Vも十分に期待できそうだ。

ヒートオンビート

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:マルセリーナ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

前走時は14キログラム増でも太めの印象はなく、そのほとんどが成長分と思えたが、意外なほどに直線で弾けなかった。体が立派になったことで、距離適性も変わってきたのかもしれない。2000メートルへの距離短縮が功を奏せば、あっさり巻き返すシーンもありそうだ。

休み明けながら2番人気の支持を受けた前走の京都大賞典は、直線で伸び切れず8着に敗退。この秋予定していた大舞台へのチャレンジを見直し、着実にステップアップを目指す方針となった。父キングカメハメハ、母マルセリーナ、母の父ディープインパクトという、競走成績だけでなく繁殖入り後も結果を残してきた馬たちで構成された血統の持ち主。口向きや体の使い方、頭の高いフォームなど、克服すべき課題は少なからずあるようだが、そのなかで大崩れない成績を残している。潜在能力の高さは誰もが認めるところだけに、GⅢからの再出発で条件変更となる今回、初の重賞制覇を飾っても不思議はない。

マイネルウィルトス

牡5歳

調教師:宮徹(栗東)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:マイネボヌール
  • 母の父:ロージズインメイ
ここに注目!

ローカル巧者のイメージが強い馬で、直線に急坂のある阪神では7戦して勝ち星がなく、同じように坂がある中山でも振るわない結果だった。充実期に入った現在なら違うかもしれないが、頭には入れておきたい材料だろう。

大敗はないものの勝ち切れないレースが続いた昨年までのイメージを覆し、今年は3勝クラス・壇之浦ステークス(小倉・芝1800メートル)と福島民報杯(リステッド。新潟・芝2000メートル)で2連勝をマーク。特に後続を1秒8も突き放した福島民報杯の勝利は、不良馬場への適性が高いだけの内容ではなかった。トップレベルの馬が集結した前々走の札幌記念では勝ったソダシから0秒4差の4着に健闘し、未知の距離に挑戦した前走のアルゼンチン共和国杯も、直線でしっかりと脚を伸ばしてオーソリティの2着に入った。晩成傾向の強いスクリーンヒーローの産駒が、ついに本格化を果たしたのであれば、ここでも注目の1頭と言えるだろう。

スカーフェイス

牡5歳

調教師:橋田満(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:スプリングサンダー
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

休み明け2走目での勝利だった前走は、栗東坂路で自己ベストタイムをマークしての参戦。状態の良さも後押しした勝利だった。この中間の調教時計にもチェックが必要だろう。全4勝のうちの3勝をマークする阪神は最も得意にするコースだ。

母のスプリングサンダーも現役時代に5勝を挙げたが、この血統の活躍馬と言えば、2005年の天皇賞(春)を勝ったスズカマンボだろう。瞬発力だけでなく、スタミナにも秀でた母の半兄スズカマンボと、本馬の父ハーツクライは、サンデーサイレンス産駒の同期。2004年の京都新聞杯では2頭でワンツーを決めており、本馬にとっては不思議な縁も感じる。そのスズカマンボとハーツクライの共通点は、晩成タイプだったこと。連戦連勝がなく、着実に歩みを進めながらオープンクラスへと出世してきた本馬のキャリアに重なる部分がある。豪快な差し切り勝ちだった前走の3勝クラス・岸和田S(阪神・芝2000メートル)の再現を期待したいところだ。

アルジャンナ

牡4歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:コンドコマンド
  • 母の父:Tiz Wonderful
ここに注目!

ポイントは阪神・内回り2000メートルへの舞台替わりだろう。これまではコーナー通過が2回で直線の長いコースを走ることが多く、18着と大敗した日本ダービーは本来の迫力を欠いていた。強い競馬をしたデビュー戦が今回と同じ条件。一変の可能性は低くない。

現役時代はデビュー2戦目のスピナウェイS(G1・アメリカ)を13馬身1/4差で圧勝した母コンドコマンド。繁殖牝馬としても輸入時から期待値が非常に高く、今年のサウジアラビアロイヤルCを制したコマンドラインまでの3世代全てが、ディープインパクトとの配合になっている。母の初年度産駒になる本馬は、早い段階からクラシック候補と呼ばれ、ハイレベルなメンバーの中でも存在感を示す走りをしてきた。ただ、膝骨折による長期休養などがあり、4歳秋を迎えた現在もキャリアは9戦。重賞タイトルにも手が届いていないが、4月の読売マイラーズCでは2着に好走している。潜在能力の確かさを示すためにも、今回は重要な1戦となりそうだ。

モズナガレボシ

牡4歳

調教師:荒川義之(栗東)

  • 父:グランプリボス
  • 母:モズフリムカナイデ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

休み明けで結果を出したこともあるが、本質的にはレースを使いながら調子を上げていくタイプ。前走の福島記念(11着)は放牧明け。乗り込み十分でも動き切れない面はあったはずだ。詰まったレース間隔は得意とするところ。2走目での一変もあり得るだろう。

NHKマイルC優勝など短距離路線で活躍したグランプリボスの産駒だが、中距離をメインに出走しており、今年2月の2勝クラス・皿倉山特別(小倉・芝2600メートル)では、父のイメージと正反対のスタミナ決着を制した。血統で判断することが難しい、個性的な馬と言えるだろう。パフォーマンスも、スピードと瞬発力を武器にした父と違い、いい脚を長く使うステイヤーに近いタイプ。初の重賞挑戦でタイトルを獲得した前々走の小倉記念は、53キログラムのハンデだけでなく、上がりのかかるタフな馬場状態(稍重)と展開が合った印象だった。一方、ハイペースとなった前走の福島記念(11着)は追走に苦労し、脚をためるシーンが見られなかった。今回も好走には一定の条件が必要となりそうだ。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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