今週の注目レース

エリザベス女王杯(GⅠ)

阪神競馬場 2200メートル(芝)定量 (牝) 3歳以上オープン

出走馬情報

アカイトリノムスメ

牝3歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:アパパネ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

桜花賞(4着)が前走比で6キログラム減で、秋華賞(1着)が2キログラム減。輸送しても馬体がそれほど減らないセールスポイントは、今回もプラスになるだろう。オークス(2着)で2400メートルをクリアし、秋華賞と同じ阪神・内回りコース。条件的な不安は少なそうだ。

桜花賞は4着、オークスは2着と、春の二冠では善戦止まりだった馬が、牝馬三冠最終戦の秋華賞に休み明けで挑み、見事な勝利を飾った。管理する国枝栄厩舎は、2018年の三冠牝馬アーモンドアイの秋華賞も休み明けで制しており、そのノウハウが生きた勝利と言えるかもしれない。秋華賞を目標に馬を仕上げていたとはいえ、それがシーズン初戦なら、まだまだ余力はあるはず。むしろ、秋2戦目のジャパンカップで素晴らしいパフォーマンスを見せたアーモンドアイと同じように、2走目の今回のほうが動きも良くなってくるのではないだろうか。父はディープインパクトで、母はアパパネという三冠馬同士の血統馬。奥は相当に深く、他世代相手の女王決定戦でも、期待のほうがはるかに大きい。

レイパパレ

牝4歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:シェルズレイ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

前走時の馬体重はキャリア最高の442キログラム。デビュー時から26キログラムも増えており、馬体の薄さも感じなくなってきた。まだ克服できていない56キログラムの斤量は不安材料で、近走の敗因の全てが距離の問題ではないことも頭に入れておきたい。

デビューから5連勝で挑んだ大阪杯では、コントレイル、グランアレグリアなどの強豪を下し、GⅠ初挑戦で初制覇を決めた。重馬場でハイラップを刻んでの逃げ切りは、2着馬に4馬身差をつける圧倒的な内容。持っているポテンシャルの高さは、現役馬でも屈指と言える存在だ。本来ならここでも断然の主役に支持されるはずの馬だろうが、近2走の内容が小さくない不安を生むことに。初めての敗戦を喫した宝塚記念では、逃げたユニコーンライオン(2着)を捕まえることができずに3着。前走のオールカマーでは、ゴール前のひと伸びを欠いて4着と、結果を残せなかった。敗因が2200メートルの距離にあるのなら、その克服が最大のテーマとなってくるだろう。

ウインマリリン

牝4歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:コスモチェーロ
  • 母の父:Fusaichi Pegasus
ここに注目!

以前に手術をした肘腫が前走のオールカマー(1着)後に再発し、その様子を見ながらの調整になっているとのこと。攻めの動きが素晴らしかった前走時の状態に戻せるかどうかが、この1戦最大のポイントと言っていいだろう。

3歳時はフローラSを制覇し、オークスではデアリングタクトから1/2馬身差の2着に好走。4歳となった今年は日経賞、前走のオールカマーと、牡馬相手のGⅡで2勝をマークした。前々走の天皇賞(春)でも5着に好走するなど、芝の中長距離をメインに顕著な活躍を見せ、晩成傾向のあるスクリーンヒーロー産駒らしい成長ぶりも感じさせている。昨年も差のない4着に健闘しているエリザベス女王杯は、条件的にベストであり、充実期に入った本馬にとって、最もチャンスが大きいGⅠと考えられていたが、前走後に再発した肘腫の状態は気になる材料だ。仕上がりに不足がなければ、当然ながら主役候補の1頭になるはずだ。

テルツェット

牝4歳

調教師:和田正一郎(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ラッドルチェンド
  • 母の父:Danehill Dancer
ここに注目!

大敗した前々走のヴィクトリアマイル(14着)は、当日のテンションが高く、能力発揮が難しい状況に見えた。前走の好走を引き出した要因が滞在で挑んだ環境にあったなら、今回は関西圏への初遠征が課題。当日の落ち着きが鍵になりそうだ。

キャリア8戦で〔6・0・1・1〕の素晴らしい成績を残すディープインパクト産駒。春のダービー卿チャレンジTで重賞初制覇。前々走のヴィクトリアマイルはスタートの出遅れなども影響して14着と大敗したものの、巻き返しを期した前走のクイーンSでは、後方2番手の位置取りから、馬群を割る形で差し切り勝ち。2つ目の重賞勝利で、潜在能力の高さをあらためて示している。良馬場発表でも、雨の影響を感じさせる馬場コンディションだった前走は、軽い走りをするディープインパクト産駒が不得手とされる状況。この設定をクリアしたことは、初めての2200メートルに挑む今回の1戦に向け、大きな自信となったはずだ。2度目のGⅠ挑戦でのタイトル獲得も十分にありそうだ。

デゼル

牝4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:アヴニールセルタン
  • 母の父:Le Havre
ここに注目!

夏場の調整が難しかったのか、秀逸な動きを見せるタイプにしては少し物足りなさを感じた前走時の調教過程。モタれるような仕草を見せていたのも、体調が本物でなかったためだろう。どこまで復調できているかがポイントになる。

フランスの二冠牝馬アヴニールセルタンを母に持つディープインパクト産駒。デビュー時から資質の高さを評価されていた馬で、キャリア3戦で挑んだ昨年のオークスでも、2番人気の支持を受けたほど。このレースは11着に敗れたが、その後も評価は下がることなく、マジックキャッスルを下して初めての重賞制覇を飾った今春の阪神牝馬Sも、1番人気での勝利だった。前々走のヴィクトリアマイルは8着、前走の府中牝馬Sでは16着と、2戦連続で結果を出せていないこともあり、今回の下馬評はそこまで高くないが、今年の最大目標と位置付けられてきた今回の1戦は、本馬に最も合う条件設定のレース。巻き返しがあっても不思議はない。

ウインキートス

牝4歳

調教師:宗像義忠(美浦)

  • 父:ゴールドシップ
  • 母:イクスキューズ
  • 母の父:ボストンハーバー
ここに注目!

太めが残っていた前々走と違い、前走時の馬体重は14キログラム減の472キログラム。あの状態を維持できれば、今回も能力を発揮できるだろう。阪神・芝2200メートルは最初のコーナーまでの距離が長く、狙ったポジションを取りに行きやすいはずだ。

父ゴールドシップ譲りのスタミナが最大の武器であり、2000メートル以上の距離を走り続けてきた。2000メートルを超える牝馬限定のGⅠがこのエリザベス女王杯だけという番組構成を考えれば、どの馬よりも勝負気配の強い馬と言えるかもしれない。今年は3月の3勝クラス・湾岸S(中山・芝2200メートル)を勝ってオープンクラス入りを果たし、2度目の重賞挑戦となった目黒記念で、見事に初制覇。当時のハンデは52キログラムで、この恩恵もあったかもしれないが、前走のオールカマーでは55キログラムの斤量を背負って2着に好走。その実力が本物であることを証明している。充実一途の現状なら、初のGⅠ挑戦でも臆することはないはずだ。

ランブリングアレー

牝5歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ブルーミングアレー
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

ギアを瞬時に上げるタイプではなく、ヴィクトリアマイル(2着)のようなラップに緩みがないレースを好む。ペースが流れるGⅠのほうが合う馬と言えるのかもしれない。ディープインパクト産駒だが、水分を含んだ馬場は得意なほう。雨が降ればチャンスも大きくなる。

3月の中山牝馬Sを勝ち、5歳にして初の重賞制覇を果たしたディープインパクト産駒。初のGⅠ挑戦になったヴィクトリアマイルでは、勝ったグランアレグリアに4馬身の差をつけられたものの、マジックキャッスル(3着)をクビ差抑え、10番人気の低評価ながら2着に好走した。今回と同じ距離のレースであることを理由に出走した前走のオールカマーでは、期待されたような伸びを見せることができず、勝ったウインマリリンから0秒6差の7着。初めて走った2200メートルがこたえたのかもしれないが、この距離を1度経験した意味は大きいはず。ペース慣れが見込める今回は、前走と違う走りを見せられるだろう。

クラヴェル

牝4歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ディアデラマドレ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

凡走が少ない馬で、掲示板(5着以内)を外したレースはデビュー2戦目の6着のみ。その一方で、近走でハンデ戦ばかりを選択していたこともあり、これまで55キログラムの斤量までしか背負った経験がない。初の56キログラムで、これまでのような走りができるかどうかだろう。

母はディアデラマドレで、祖母はディアデラノビア。ともに重賞を3勝した活躍馬で、今年2月で勇退した角居勝彦厩舎の管理馬だった。菊花賞、ジャパンカップを勝った父エピファネイアも角居厩舎の所属馬で、昨年は三冠牝馬デアリングタクト、今年はエフフォーリアという超大物を生み出すなど、次代のリーディングサイヤーとして期待されている。良血馬がそろった今回のメンバーでも、血統的な魅力が大きい馬と言えるだろう。晩成傾向の強い母系の影響か、オープンクラスでの活躍は古馬になってからで、マーメイドSで2着、中京記念が3着、新潟記念も3着と、重賞で差のない走りを続けている。初のGⅠ挑戦でも、引けを取ることはないはずだ。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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