今週の注目レース

秋華賞(GⅠ)

阪神競馬場 2000メートル(芝)馬齢 (牝) 3歳オープン

出走馬情報

ソダシ

牝3歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:クロフネ
  • 母:ブチコ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

2000メートル以上の平地芝重賞を勝てなかったクロフネ産駒のジンクスを破った前走の札幌記念(1着)。しかし、直線が平坦な札幌コースと、ゴール前に坂がある阪神コースとでは、少なからず違いもあるだろう。今回もポイントは距離克服となるはずだ。

多くの競馬ファンに愛される白毛のアイドルホース。見た目の可愛さはもちろんだが、GⅠ2勝を含む7戦6勝のキャリアが証明する潜在能力の高さ、早い段階で先頭に立ち、後続の追撃をしのぎ切るレースのスタイルも、支持を受ける理由ではないだろうか。距離面が課題のひとつとされ、1番人気の座を年上のGⅠ馬ラヴズオンリーユー(2着)に譲った前走の札幌記念は、その典型的なレース内容と言えるだろう。そのラヴズオンリーユーの追撃を抑え切ったパフォーマンスは、阪神ジュベナイルフィリーズと桜花賞優勝時に通じるものがあった。春にしのぎを削ったライバルに加え、夏の上がり馬が注目される今回も、ソダシらしいレースをすれば、おのずと結果はついてくるはず。二冠達成を期待したい。

ユーバーレーベン

牝3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:ゴールドシップ
  • 母:マイネテレジア
  • 母の父:ロージズインメイ
ここに注目!

休養期間が長引き、帰厩の時期が9月半ばまで遅れた。休み明けのGⅠ挑戦も珍しくない時代だが、順調に夏を過ごしたわけではない調整過程となると、話は変わってくる。調教の動きなどを含め、当日の気配が最も気になる馬と言えそうだ。

昨年の札幌2歳Sではクビ差の2着、阪神ジュベナイルフィリーズも勝ち馬と0秒1差の3着(ともに勝ち馬はソダシ)と、早い段階から世代トップクラスの能力を示してきた。タフなレースに強く、距離が延びていいタイプの多いゴールドシップの産駒。フローラSで3着に敗れたにもかかわらず、最も合う舞台との声もあがり3番人気の高い支持を受けたオークスでの勝利は、この馬の適性が2400メートルの距離にあったことをあらためて示すものだった。それゆえに約5か月ぶりの1戦になる今回は、臨戦過程だけでなく、2000メートルへの距離短縮が懸念材料かもしれない。豊富なスタミナを生かせるレース展開を期待したいところだ。

アンドヴァラナウト

牝3歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:グルヴェイグ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

2000メートルの距離適性の高さもあるだろうが、結果を出している近3走は全て左回りで直線の長いコースだった。阪神コースでも3戦しているが、内回りコースの経験はない。これまでとは違うコース形態への対応が一番のポイントになりそうだ。

母は重賞勝ち馬でディープインパクト産駒のグルヴェイグ、祖母は日本を代表する名牝のエアグルーヴ。本馬もデビュー前から大きな期待と注目を集め、馬体に芯が入り切っていなかったデビュー当初こそ勝ち切れない競馬が続いたが、夏を境に一気に素質が開花したようだ。1勝クラス・出雲崎特別(新潟・芝2000メートル)を勝って挑んだ前走のローズSでは、オークス上位馬を問題にせず、出走馬中最速の上がり3ハロン33秒8(推定)をマークして、豪快に突き抜けた。キャリア6戦で3勝、2着3回という安定感と、どのようなペースにも対応できる優れたレースセンスを持っており、2000メートルで2戦2勝と距離適性も高い。GⅠ初挑戦での戴冠があっても不思議はない。

ファインルージュ

牝3歳

調教師:岩戸孝樹(美浦)

  • 父:キズナ
  • 母:パシオンルージュ
  • 母の父:ボストンハーバー
ここに注目!

オークス出走時とほぼ変わらない状態で出走してきた前走は、休み明けと思えないほどの好仕上がりだった。前走後の放牧でリフレッシュできたかどうか、長距離輸送の影響が出ていないかなどが、パドックでのチェックポイントになるだろう。

前走の紫苑Sを勝ち、重賞初制覇を果たしたフェアリーSに続く2つ目のタイトルを獲得。どちらも中山が舞台で、このコースへの適性の高さを示したものとも言えそうだ。ほかにも、クラシック初戦の桜花賞では、勝ったソダシから0秒1差の3着に好走しており、ゴール前に急坂のあるコースが合っているのかもしれない。父はダービー馬のキズナだが、母の父は距離の壁があるとされるボストンハーバー。11着に敗退した前々走のオークスがそれを感じさせる内容だったこともあり、2000メートルを克服した前走の勝利は、今回に向けて大きな収穫となったレースと言えるだろう。最後の一冠獲得なるか、注目したい。

アカイトリノムスメ

牝3歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:アパパネ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

母のアパパネは牝馬三冠を制したが、母系の影響が強く出た馬体で、そのイメージはマイラーだった。本馬は母よりもゆったりとした馬体で、そのイメージは中距離型。内回りコースの適性は未知数だが、距離適性は高いはずだ。

父は2005年にクラシック三冠を達成したディープインパクト、母は2010年に牝馬三冠を達成したアパパネという三冠馬同士の豪華な配合は、アカイトリノムスメで4頭目。2番仔のジナンボーと3番仔のラインベックは、重賞の好走歴こそあるものの勝利には至らず、今年の2月にクイーンCを勝った本馬が、この血統で最初の重賞勝ち馬となった。前々走の桜花賞では4着、前走のオークスでは2着に敗れたが、GⅠでも通用する能力は示している。ここまで休み明けは2戦2勝。当初から秋シーズン初戦は今回のGⅠ挑戦が予定されており、きっちりと馬を作ってくる国枝栄厩舎の管理馬なら、久々でも問題ないと考えていいだろう。

アールドヴィーヴル

牝3歳

調教師:今野貞一(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:イサベル
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

この馬のポイントは常に馬体重の維持、もしくは増加。デビュー戦の446キログラムが最も重く、それ以降は420キログラム台が多い馬体のシルエットは、どうしても薄く見えがちだ。今回のパドックでのチェックポイントも、そのあたりだろう。精神面での成長は感じられる。

母のイサベルは現役時代に4勝をマークしたディープインパクト産駒。母の全弟には2017年の青葉賞を勝ち、日本ダービーで1番人気3着だったアドミラブルがいる。父にキングカメハメハを迎えた本馬の血統構成は、レベルアップした現在の日本競馬でもトップランクと言えるだろう。カイ食いが細く、馬体重を増やすことができなかった母同様に、本馬も約4か月の休養期間を設けた前走のローズSで8キログラム増の430キログラムと、思ったほどのボリュームアップを見せられなかった。それでも、勝ち馬から0秒3差の3着を確保した能力は今回のメンバーの中で引けを取らないと考えられるが、GⅠで上位争いするためにも馬体の成長は欲しいところだ。

スルーセブンシーズ

牝3歳

調教師:尾関知人(美浦)

  • 父:ドリームジャーニー
  • 母:マイティースルー
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

33秒台の推定上がり3ハロンタイムをマークしたことは1度もないが、コンスタントに上位の末脚を発揮できる馬。ある程度のペースで流れる競馬のほうが合っているタイプだろう。馬格がない馬なので、初めての関西圏への長距離輸送に対応できるがポイントになりそうだ。

初のGⅠ挑戦になった前々走のオークスは9着に敗れたが、勝ち馬とのタイム差は0秒7。キャリア5戦で、3着以内を外したのはオークスのみという安定した成績だ。メンバーレベルが高いなかでの格上挑戦となった前走の紫苑Sでも、勝ったファインルージュから0秒3差の2着。最内枠からのスタートで終始内を進み、直線で馬群が密集してスムーズさを欠くシーンがあったことを考慮すれば、本番での可能性が広がるレースだったと言えるだろう。父のドリームジャーニーは今回と同じ舞台の重賞を2勝、同じ内回りの宝塚記念も制しており、このコース形態を得意としていた。京都競馬場の整備工事により例年と異なる舞台設定は、本馬にとって歓迎材料となるだろう。

ミスフィガロ

牝3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ミスアンコール
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

前走の紫苑Sは、開幕週の中山・芝コースで、外を回る形で3着まで押し上げた。非常に中身の濃い競馬であり、連勝した時と違う形の競馬を経験したことも、大きなプラスとなりそうだ。輸送時間の短い阪神なら、前走以上の馬体重で出走することも可能だろう。

父はディープインパクト、母はミスアンコール、祖母はブロードアピールという血統構成。全兄には2018年の日本ダービーを勝ったワグネリアンがいる。本馬はデビュー当初はカイ食いが細く、強い調教を課すことができなかったが、5月の未勝利(中京・芝2000メートル)を勝ったことにより、3か月のリフレッシュ期間を確保した。これが大きかったようで、休養前は400キログラムを割り込みそうだった馬体重が徐々に増え、3着に好走した前走の紫苑Sでは、長距離輸送がありながら416キログラムと過去最高の馬体重を記録した。その成長過程などから、友道康夫厩舎の所属で2016年の秋華賞を制したヴィブロスをほうふつさせるとの声も上がっており、楽しみな1戦となる。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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