今週の注目レース

スプリンターズステークス(GⅠ)

中山競馬場 1200メートル(芝・外)定量 3歳以上オープン

データ分析

芝短距離路線の王者が決まる下半期のGⅠシリーズ開幕戦

2020年のスプリンターズSを単勝1番人気の支持に応えて制したグランアレグリアは、同年のJRA賞最優秀短距離馬に選出された。2011年から2020年のJRA賞最優秀短距離馬延べ10頭中、7頭は当該年にスプリンターズSを勝っていた。その中には2011年のカレンチャン、2014年のスノードラゴン、2017年のレッドファルクスなど、当該年のGⅠ勝利がこのレースだけだった例もある。スプリント路線のチャンピオン候補が集う注目の大一番を展望すべく、今回は新潟・芝1200メートルで行われた2014年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみよう。

年明け以降の戦績に注目

過去10年の3着以内馬延べ30頭中24頭は“同年に四大場(東京、中山、京都、阪神)で行われたオープンクラスのレース”において1着となった経験のある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率5.8%と苦戦している。年明け以降に四大場で行われたオープンクラスのレースを勝っていない馬は、評価を下げた方がよさそうだ。〔表1〕

〔表1〕“同年に四大場(東京、中山、京都、阪神)で行われたオープンクラスのレース”において1着となった経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 10-8-6-32 17.9% 32.1% 42.9%
なし 0-2-4-98 0% 1.9% 5.8%

なお、“同年に四大場(東京、中山、京都、阪神)で行われたオープンクラスのレース”において1着となった経験がなかったにもかかわらず3着以内に入った6頭のうち5頭は、通算出走数が16戦以内、かつ牝馬だった。キャリアの浅い牝馬は、前出の条件をクリアしていなくても評価を下げる必要はなさそうだ。〔表2〕

〔表2〕“同年に四大場(東京、中山、京都、阪神)で行われたオープンクラスのレース”において1着となった経験がなかった馬の、通算出走数ならびに性別成績(過去10年)
通算出走数ならびに性 着度数 勝率 連対率 3着内率
通算出走数が16戦以内、かつ性が牝 0-2-3-6 0% 18.2% 45.5%
通算出走数が17戦以上、もしくは性が牡・せん 0-0-1-92 0% 0% 1.1%

牝馬がやや優勢

性別成績を見ると牡・せん馬は3着内率が15.0%、牝馬は3着内率が26.4%となっている。3着以内馬の数に大きな差はないため、どちらかといえば牝馬を重視したい。〔表3〕

〔表3〕性別成績(過去10年)
着度数 勝率 連対率 3着内率
牡・せん 7-5-4-91 6.5% 11.2% 15.0%
3-5-6-39 5.7% 15.1% 26.4%

なお、牡・せん馬で3着以内に入った延べ16頭のうち12頭は、“同年のJRA重賞”において1着となった経験のある馬だった。一方、この経験がなかった牡・せん馬は3着内率6.2%と苦戦している。なお、2015年以降の過去6年に限ると〔0・0・1・33〕(3着内率2.9%)である。年明け以降のJRA重賞を勝っていない牡馬やせん馬は割り引きが必要だ。〔表4〕

〔表4〕牡・せん馬の、“同年のJRA重賞”において1着となった経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 6-4-2-30 14.3% 23.8% 28.6%
なし 1-1-2-61 1.5% 3.1% 6.2%

前走好走馬が強い

過去10年の3着以内馬延べ30頭中24頭は、前走の着順が1着、もしくは2着以下かつ1着馬とのタイム差が0.3秒以内だった。一方、前走の着順が2着以下、かつ1着馬とのタイム差が0.4秒以上だった馬は3着内率8.5%と苦戦しており、2016年以降の過去5年に限れば〔0・1・1・38〕(3着内率5.0%)と苦戦傾向が強まっている。臨戦過程を比較する際は、前走好走馬を重視したい。〔表5〕

〔表5〕前走の着順ならびに1着馬とのタイム差別成績(過去10年)
前走の着順ならびに1着馬とのタイム差 着度数 勝率 連対率 3着内率
着順が1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差が0.3秒以内 10-7-7-65 11.2% 19.1% 27.0%
着順が2着以下、かつ1着馬とのタイム差が0.4秒以上 0-3-3-65 0% 4.2% 8.5%

前走の4コーナーを2番手以内で通過した馬は不振

過去7年の3着以内馬延べ21頭中19頭は、前走が国内のレース(直線コースを除く)、かつ前走の4コーナーの通過順が「3番手以下」だった。一方、「2番手以内」だった馬は3着内率9.1%と苦戦している。先行タイプは過信禁物とみるべきだろう。〔表6〕

〔表6〕前走が国内のレースだった馬の、前走の4コーナーの通過順別成績(過去7年)
前走の4コーナーの通過順 着度数 勝率 連対率 3着内率
2番手以内 0-1-1-20 0% 4.5% 9.1%
3番手以下 7-6-6-65 8.3% 15.5% 22.6%
  • 注記:前走が直線コースだった馬を除く

キャリアも重要なポイント

過去5年の3着以内馬延べ15頭中14頭は、通算出走数が「26戦以下」だった。一方、「27戦以上」だった馬は3着内率3.7%と苦戦している。近年の傾向を重視するならば、キャリア27戦以上の馬は評価を下げたいところだ。〔表7〕

〔表7〕通算出走数別成績(過去5年)
通算出走数 着度数 勝率 連対率 3着内率
26戦以下 5-5-4-39 9.4% 18.9% 26.4%
27戦以上 0-0-1-26 0% 0% 3.7%
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末脚が明暗を分けそう

過去5年の優勝馬延べ5頭は、いずれも前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位が3位以内だった。まずは前走の末脚が際立っていた馬に注目したい。また、この5頭は“同年に四大場(東京、中山、京都、阪神)で行われたオープンクラスのレース”において1着となった経験があった点、前走の着順が1着、もしくは2着以下かつ1着馬とのタイム差が0.1秒以内だった点、前走の4コーナーの通過順が6番手以下だった点、通算出走数が26戦以下だった点も共通している。〔表1〕、〔表5〕、〔表6〕、〔表7〕で挙げた傾向も重視すべきだろう。〔表8〕

(伊吹 雅也)

〔表8〕優勝馬の、前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位、“同年に四大場(東京、中山、京都、阪神)で行われたオープンクラスのレース”における最高着順、前走の着順、前走の1着馬とのタイム差、前走の4コーナーの通過順、通算出走数(過去5年)
年次 優勝馬 前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位 “同年に四大場(東京、中山、京都、阪神)で行われたオープンクラスのレース”における最高着順 前走の着順 前走の1着馬とのタイム差 前走の4コーナーの通過順 通算出走数
2016年 レッドファルクス 1位 1着(欅S) 1着 - 9番手 17戦
2017年 レッドファルクス 3位 1着(京王杯スプリングC) 3着 0.1秒 13番手 22戦
2018年 ファインニードル 3位 1着(セントウルSほか) 1着 - 6番手 26戦
2019年 タワーオブロンドン 1位 1着(セントウルSほか) 1着 - 7番手 13戦
2020年 グランアレグリア 1位 1着(安田記念) 1着 - 7番手 8戦

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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