セントライト記念は、クラシック三冠の最終戦・菊花賞のトライアルレースとなる。最後の一冠に向けて弾みをつけるのは春の実績馬か、それとも夏の上がり馬か。過去10年の結果からレース傾向に迫って行こう。
過去10年の単勝人気別の成績では、1番人気が3着内率80.0%と安定感が高い。また、優勝馬10頭は全て6番人気以内で、7番人気以下の馬は5頭が3着以内に入っているものの、2016年以降の過去5年に限れば3着以内に入ったのは2019年2着のサトノルークス(8番人気)だけだ。近年は下位人気馬の好走が極端に少なくなっている。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-3-1-2 | 40.0% | 70.0% | 80.0% |
2番人気 | 1-2-1-6 | 10.0% | 30.0% | 40.0% |
3番人気 | 1-1-3-5 | 10.0% | 20.0% | 50.0% |
4番人気 | 2-0-1-7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
5番人気 | 0-1-0-9 | 0% | 10.0% | 10.0% |
6番人気 | 2-0-2-6 | 20.0% | 20.0% | 40.0% |
7〜10番人気 | 0-2-2-36 | 0% | 5.0% | 10.0% |
11番人気以下 | 0-1-0-53 | 0% | 1.9% | 1.9% |
新潟競馬場で行われた2014年を除いた、中山開催過去9回分の出走馬について、前走の4コーナーの通過順別に成績をまとめると、5勝を挙げるなど3着以内に12頭が入っている「7番手以下」組の好走率が最も高くなっている。ちなみに、「1、2番手」組は6頭連対しているが、この6頭はいずれも重賞勝ちの実績を有していた。重賞勝ちの実績がなく、前走の4コーナーを2番手以内で通過していた馬が好走する可能性は低そうだ。〔表2〕
前走の4コーナーの通過順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1、2番手 | 4-2-0-36 | 9.5% | 14.3% | 14.3% |
3〜6番手 | 0-4-5-34 | 0% | 9.3% | 20.9% |
7番手以下 | 5-3-4-35 | 10.6% | 17.0% | 25.5% |
前走が地方競馬のレース | 0-0-0-4 | 0% | 0% | 0% |
同じく中山開催過去9回分の出走馬について、中山・芝コースでの最高着順別成績を調べると、最高着順が1着だった馬が3着内率31.0%、2着だった馬が同30.0%と、3着以下だった馬や、中山・芝コースに出走経験のなかった馬よりも上位の数値をマークしている。中山の芝コースで連対経験がある馬を高く評価すべきだろう。〔表3〕
最高着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 5-4-4-29 | 11.9% | 21.4% | 31.0% |
2着 | 0-0-3-7 | 0% | 0% | 30.0% |
3着 | 1-0-0-13 | 7.1% | 7.1% | 7.1% |
4着以下 | 2-2-1-22 | 7.4% | 14.8% | 18.5% |
中山・芝コース不出走 | 1-3-1-38 | 2.3% | 9.3% | 11.6% |
2014年以降の優勝馬7頭は、いずれも過去4走以内に連勝経験があった。今年も近走で連勝している馬に注目したい。〔表4〕
(河野 道夫)
年度 | 優勝馬 | 4走前 | 3走前 | 前々走 | 前走 |
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2014年 | イスラボニータ | 1着 | 1着 | 1着 | 2着 |
2015年 | キタサンブラック | 1着 | 1着 | 3着 | 14着 |
2016年 | ディーマジェスティ | 1着 | 1着 | 1着 | 3着 |
2017年 | ミッキースワロー | 1着 | 1着 | 5着 | 3着 |
2018年 | ジェネラーレウーノ | 1着 | 1着 | 3着 | 16着 |
2019年 | リオンリオン | 3着 | 1着 | 1着 | 15着 |
2020年 | バビット | 2着 | 1着 | 1着 | 1着 |
ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。