全4戦あるサマーマイルシリーズも、この関屋記念で3戦目を迎える。当レース優勝馬の中では2014年のクラレントと2015年のレッドアリオンがシリーズチャンピオンに輝き、昨年は当レース2着のトロワゼトワルが次走で京成杯オータムHを勝ってシリーズチャンピオンとなった。真夏の新潟開催を彩るこの一戦の傾向を探るべく、過去10年の結果を分析する。
前走の着順別成績を見ると、前走で5着以内に入っていた馬の好走率が高くなっている。基本的には前走好走馬を重視したいところだが、前走で6着以下に敗れていた馬も3着以内に10頭が入っていることから軽視は禁物と言えるだろう。〔表1〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5着以内 | 5-8-7-53 | 6.8% | 17.8% | 27.4% |
6着〜9着 | 3-0-3-33 | 7.7% | 7.7% | 15.4% |
10着以下 | 2-2-0-44 | 4.2% | 8.3% | 8.3% |
年齢別の成績では、5歳馬が3着以内に13頭入っているほか、3歳馬と4歳馬の3着内率が30%程度と、5歳以下の馬の成績が上位となっている。それに対し、6歳以上の馬は3着内率で5歳以下の馬に劣っているが、6歳馬は2019年に1着・2着、2020年に1着と、ここ2年は好走が目立っている。〔表2〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 1-0-2-7 | 10.0% | 10.0% | 30.0% |
4歳 | 2-3-2-17 | 8.3% | 20.8% | 29.2% |
5歳 | 3-5-5-48 | 4.9% | 13.1% | 21.3% |
6歳 | 3-2-0-32 | 8.1% | 13.5% | 13.5% |
7歳以上 | 1-0-1-26 | 3.6% | 3.6% | 7.1% |
また、性別では、牡・せん馬よりも牝馬の好走率が高くなっている。出走頭数は少ないものの、“夏は牝馬”という格言もあるだけに、牝馬が出走してきた際にはマークしておきたい。〔表3〕
性別 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
牡・せん馬 | 8-6-6-105 | 6.4% | 11.2% | 16.0% |
牝馬 | 2-4-4-25 | 5.7% | 17.1% | 28.6% |
前走別の成績を見ると、3着以内馬延べ30頭中16頭は前走でも今回と同じGⅢに出走していた。その3着以内馬16頭の前走の内訳を調べると、同じサマーマイルシリーズの中京記念が10頭、エプソムCが4頭いた。この2レースからの臨戦馬がいたら注目しておきたい。また、好走率に目を向けると、GⅠ組と3勝クラス組が上位となっている。前走でハイレベルなレースを経験していたGⅠ組や、3勝クラスを勝ち上がってオープンクラス入りを決めた勢いのある馬は軽視できないだろう。〔表4〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 3-1-2-17 | 13.0% | 17.4% | 26.1% |
GⅡ | 0-0-0-8 | 0% | 0% | 0% |
GⅢ | 4-8-4-68 | 4.8% | 14.3% | 19.0% |
オープン特別 | 1-0-2-30 | 3.0% | 3.0% | 9.1% |
3勝クラス | 2-1-1-5 | 22.2% | 33.3% | 44.4% |
その他 | 0-0-1-2 | 0% | 0% | 33.3% |
2017年以降の優勝馬4頭は、GⅠを除く直近で出走した芝1600メートル以上の重賞で単勝2番人気以内に支持されていた。また、該当したレースはいずれも過去3走以内のものだった。近走の条件と単勝人気は要チェックだ。〔表5〕
(河野 道夫)
年 | 優勝馬 | 該当レースでの単勝人気 |
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2017年 | マルターズアポジー | 2番人気(前走) |
2018年 | プリモシーン | 2番人気(3走前) |
2019年 | ミッキーグローリー | 1番人気(前々走) |
2020年 | サトノアーサー | 1番人気(前走) |
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