クイーンSは、1953年に3歳牝馬限定、別定の重賞競走として創設され、秋の東京開催の芝2000メートルで行われた。その後は開催場を東京競馬場と中山競馬場の間で幾度も変更して行われたが、新潟競馬場で行われた1988年を除き、1980年以降1999年まで中山競馬場で行われた。
2000年の牝馬競走体系の整備により、本競走は舞台を8月中旬の札幌競馬場・芝1800メートルに移したうえ、3歳以上の牝馬限定の重賞競走として生まれ変わり、秋華賞・天皇賞(秋)・エリザベス女王杯など秋の大レースを目指す牝馬たちが集い熱戦を繰り広げている。なお、2021年は開催日程の変更により函館競馬場で行われる。
ホームストレッチからのスタートで1コーナーまでの距離は約250メートル。1コーナー手前から2コーナーにかけて下り、2コーナー途中から4コーナー付近にかけて上りが続く。そこからゴール前(残り100メートル付近)まで緩やかに下って、最後の100メートルは平坦。最初のコーナーまでの距離が近くコーナーも小回りであるため、先行争いが激しくなって道中のペースは厳しくなりやすい。さらに、向正面からの上り坂とタフになりやすい馬場の影響で、直線に向くまでにスタミナを消耗しやすく、天候や馬場状態によってはゴール前でイギリス競馬のようなスタミナと馬力が試されるレースになることもある。
(亀谷 敬正)
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