今週の注目レース

安田記念(GⅠ)

東京競馬場 1600メートル(芝)定量 3歳以上オープン

データ分析

さまざまな路線から精鋭が集う上半期の最強マイラー決定戦

2020年の安田記念で自身2度目のGⅠ制覇を成し遂げたグランアレグリアは、下半期にもスプリンターズSとマイルチャンピオンシップを制し、JRA賞最優秀短距離馬に選出された。また、2019年の安田記念が自身初のGⅠ勝利だったインディチャンプも、下半期にマイルチャンピオンシップで優勝を果たし、JRA賞最優秀短距離馬のタイトルを獲得している。スプリント路線や中距離路線、さらには牝馬重賞路線から転戦してくる馬も多く、見どころには事欠かない一戦だ。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

キャリア「30戦以上」の馬は不振

過去10年の3着以内馬延べ30頭は、いずれも通算出走数が「29戦以内」だった。キャリア30戦以上の馬は評価を下げるべきだろう。〔表1〕

〔表1〕通算出走数別成績(過去10年)
通算出走数 着度数 勝率 連対率 3着内率
29戦以内 10-10-10-110 7.1% 14.3% 21.4%
30戦以上 0-0-0-24 0% 0% 0%

前走の単勝人気に注目

過去10年の3着以内馬延べ30頭中21頭は、前走が国内のレース、かつそのレースでの単勝人気が「4番人気以内」だった。一方、「5番人気以下」だった馬は3着内率9.4%と苦戦している。ちなみに、2016年以降の過去5年を集計対象とすると、前走5番人気以下だった馬の成績は〔0・1・0・30〕(3着内率3.2%)である。前走を比較する際は、当時の単勝人気にも注目した方がよさそうだ。〔表2〕

〔表2〕前走が国内のレースだった馬の、前走の単勝人気別成績(過去10年)
前走の単勝人気 着度数 勝率 連対率 3着内率
4番人気以内 9-6-6-60 11.1% 18.5% 25.9%
5番人気以下 0-3-3-58 0% 4.7% 9.4%

近年は前走好走馬が優勢

過去5年において、前走が国内のレースだった馬を集計対象として、前走の着順ならびに1着馬とのタイム差別成績を調べると、前走の着順が2着以下、かつ前走の1着馬とのタイム差が0.5秒以上だった馬は全て4着以下に敗れている。近年は前走で1着馬にある程度のタイム差をつけられて敗戦していた馬が苦戦しているようだ。〔表3〕

〔表3〕前走が国内のレースだった馬の、前走の着順ならびに1着馬とのタイム差別成績(過去5年)
前走の着順ならびに1着馬とのタイム差 着度数 勝率 連対率 3着内率
着順が1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差が0.4秒以内 5-4-4-33 10.9% 19.6% 28.3%
着順が2着以下、かつ1着馬とのタイム差が0.5秒以上 0-0-0-20 0% 0% 0%

また、過去5年において、前走が海外のレースだった馬を集計対象とした前走の着順別成績を見ると、「2着以下」だった馬は全て4着以下に敗れている。前走が海外のレースだった馬を比較する際も、そこで敗れていた馬は過信禁物とみておきたい。〔表4〕

〔表4〕前走が海外のレースだった馬の、前走の着順別成績(過去5年)
前走の着順 着度数 勝率 連対率 3着内率
1着 0-1-1-3 0% 20.0% 40.0%
2着以下 0-0-0-5 0% 0% 0%

コース適性が明暗を分けそう

過去5年の3着以内馬延べ15頭中12頭は、“前年以降に東京競馬場のレースで優勝”した経験のある馬だった。2020年以降に東京競馬場で行われたレースを勝っている馬は、上位に食い込む可能性が高いとみていいだろう。〔表5〕

〔表5〕前年以降に東京競馬場のレースで優勝した経験の有無別成績(過去5年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 3-5-4-22 8.8% 23.5% 35.3%
なし 2-0-1-39 4.8% 4.8% 7.1%

なお、“前年以降に東京競馬場のレースで優勝”した経験がなかったにもかかわらず3着以内に入った3頭は、いずれもJRAの1600メートルのGⅠにおいて“4コーナーを6番手以内で通過して2着以内”に入った経験のある馬だった。前年以降に東京コースで優勝していない馬のうち、マイルGⅠにおいて先行策から連対を果たしたことのない馬は、割り引きが必要だ。〔表6〕

〔表6〕前年以降に東京競馬場のレースで優勝した経験がなかった馬の、“JRAの1600メートルのGⅠ”において4コーナーを6番手以内で通過して2着以内に入った経験の有無別成績(過去5年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 2-0-1-6 22.2% 22.2% 33.3%
なし 0-0-0-33 0% 0% 0%
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1枠と8枠に入った馬が勝ち切れていない

過去10年の優勝馬10頭は、いずれも枠番が2枠から7枠だった。過去10年で1枠の馬は〔0・3・1・14〕、8枠の馬は〔0・1・1・24〕と勝ち切れていない。内外極端な枠に入った馬は評価を下げるべきだろう。また、優勝馬10頭は通算出走数が24戦以下だった点、前走の着順が1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差が0.4秒以内だった点も共通している。勝ち馬を予想する際は、枠番の他に〔表1〕や〔表3〕などで挙げた傾向も重視すべきだろう。〔表7〕

(伊吹 雅也)

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表7〕優勝馬の、枠番、通算出走数、前走の着順、前走の1着馬とのタイム差(過去10年)
年次 優勝馬 枠番 通算出走数 前走の着順 前走の1着馬とのタイム差
2011年 リアルインパクト 7枠 5戦 3着 0.3秒
2012年 ストロングリターン 2枠 18戦 4着 0.3秒
2013年 ロードカナロア 5枠 15戦 1着 -
2014年 ジャスタウェイ 5枠 18戦 1着 -
2015年 モーリス 3枠 10戦 1着 -
2016年 ロゴタイプ 5枠 24戦 2着 タイム差なし
2017年 サトノアラジン 7枠 24戦 9着 0.4秒
2018年 モズアスコット 5枠 10戦 2着 タイム差なし
2019年 インディチャンプ 3枠 9戦 4着 0.2秒
2020年 グランアレグリア 7枠 7戦 2着 タイム差なし

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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