今週の注目レース

阪神大賞典(GⅡ)

阪神競馬場 3000メートル(芝)別定 4歳以上オープン

出走馬情報

アリストテレス

牡4歳

調教師:音無秀孝(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ブルーダイアモンド
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

キャリア10戦で崩れたのは、プリンシバルS(リステッド。東京・芝2000メートル)の6着のみ。これは馬体重を減らすなど、状態面に問題のあった1戦だった。それを除けば4勝、2着5回の好成績。折り合い不問のタイプというのも心強い限りだ。

近親に活躍馬が多数いるエピファネイア産駒。昨年の菊花賞(2着)でコントレイルをクビ差まで追い詰めたパフォーマンスは記憶に新しいところだが、それも長距離に対する適性だけでなく、成長力に富む晩成血統のサポートも大きかったはずだ。1番人気に支持された前走のアメリカジョッキークラブCは、菊花賞に出走した当時ほどの動きを調教で見せられず、連続開催最終週の不良馬場で、勝ち時計が2分17秒9にもなった馬場コンディションも不安視されたが、それらをあっさりと克服して重賞初制覇を果たした。阪神コースは過去に3戦していずれも2着。しかし、当時から格段に進歩した現在なら、これもクリアできるだろう。もちろん、3000メートルへの距離延長も歓迎材料だ。

ショウリュウイクゾ

牡5歳

調教師:佐々木晶三(栗東)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ショウリュウムーン
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

10キログラム増だった前走はキャリア最高の馬体重で、デビュー時からは40キログラム近くも増えている。太め感のないシルエットから、そのほとんどが成長分と考えていいだろう。初めて挑む3000メートルの距離を上手に走れるかどうかがポイントになりそうだ。

母ショウリュウムーンはアパパネを差し切ったチューリップ賞のイメージが強いが、京都牝馬Sに朝日チャレンジCと、古馬になって2つの重賞タイトルを加算したように、成長力に富むタイプでもあった。父に三冠馬オルフェーヴルを迎えた初仔のショウリュウイクゾは、母よりもはるかに晩成のイメージ。4歳の昨年は3勝クラスを勝ち切れずに終えたが、格上挑戦で挑んだ前走の日経新春杯を見事に勝利。明け5歳の初戦で、重賞勝ち馬の仲間入りを果たしている。前走はハンデ戦で斤量53キログラムだったのに対し、今回は別定戦で57キログラムを背負うが、前述したように成長力に富み、驚くようなパフォーマンスも見せる血統。十分に期待できるはずだ。

ユーキャンスマイル

牡6歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ムードインディゴ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

成績を残せなかった昨年末は、調教の動きも精彩を欠いていた。かなり強い負荷をかけている今回は、動きの質だけでなく、ノドの状態も昨秋より良好の様子。モタれる面がなくなったことで、回りの問題も完全に解消している。折り合い不問で、長距離戦が得意なタイプだ。

昨年の本レースの優勝馬で、今回は連覇を目指しての出走となるが、実はその阪神大賞典が昨年唯一の勝ち星。天皇賞(春)では勝ち馬から0秒4差の4着とまずまずの結果を残しているが、前々走のジャパンカップが勝ち馬から2秒0差の12着、前走の有馬記念が同1秒4差の11着と、秋はこの馬らしくない成績が続いた。どちらも外枠はこたえた印象だったが、「息遣いがあまり良くない」との話もあり、状態面が本物ではなかったのかもしれない。約3か月の休養を挟んで迎える今回は、今後に期待を繋げるためにも重要なレースとなりそう。1年ぶりの勝利を飾り、果たせていないGⅠ制覇へのステップにしたい。

ディープボンド

牡4歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:ゼフィランサス
  • 母の父:キングヘイロー
ここに注目!

強い負荷をかけた1週前追い切りの動きも含め、変則日程だった前走時よりも調整過程は順調に見える。内回りコース向きの先行脚質ではあるが、実際に結果を残しているのは京都・外回りや東京などの広いコース。阪神の内回りコースをクリアできるかどうか、注目したい。

昨年の京都新聞杯を制している重賞ウイナーで、日本ダービーでは5着、菊花賞では4着と、世代上位の成績を残してきた。一方で、出走馬中最速の推定上がり3ハロンタイムをマークしたことは未勝利(京都・芝2000メートル、1着)の1度しかなく、重賞クラスのメンバーではスピードや瞬発力で見劣りする面も感じられた。久々の2000メートルに加え、他世代との初対戦にもなった前走の中山金杯は2番人気で14着と大敗を喫したが、そのような本馬のキャラクターを考えれば、条件が合わなかったと判断していいだろう。心肺能力の高さを生かせる3000メートルの距離なら、昨年のクラシック戦線で見せてきたパフォーマンスを信頼していいはずだ。

ナムラドノヴァン

牡6歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:ディープブリランテ
  • 母:パンカティリオ
  • 母の父:Kingmambo
ここに注目!

過去の連対(4勝、2着2回)は全て左回り。今回は右回りへの対応が鍵だが、3走前の3勝クラス・グレイトフルS(中山・芝2500メートル)では、前が残る流れのなか、メンバー中最速タイの末脚で6着まで追い上げた。充実期に入った現在なら、克服しても不思議はない。

約1年5か月の長い休養を経験している馬で、昨年は3勝クラスを勝ち上がれなかったが、格上挑戦で臨んだ前々走のオープン特別・万葉S(中京・芝3000メートル)を勝利。51キログラムの軽ハンデも勝因の一つだろうが、最大の勝因は条件クラスではほとんど行われない3000メートルの距離だろう。序盤に集中力を欠くような面を見せても、後半で取り返すことのできる状況が本馬にマッチしていると考えてよさそうだ。前走のダイヤモンドSは初の重賞挑戦。ハンデも2キログラム増の53キログラムと試金石の1戦だったが、直線でしっかりと脚を伸ばして3着馬と0秒1差の4着に入り、距離適性の高さをあらためて示した。引き続いての長距離戦なら、期待は大きいはずだ。

ダンスディライト

牡5歳

調教師:松永幹夫(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ダンスインザムード
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

全4勝を阪神・芝の内回りでマークしているコース巧者で、末脚一辺倒だった以前のイメージから脱却し、好位からレースを進めることもできるようになっている。距離延長がはまれば、このメンバーが相手でも好勝負が可能だろう。

前々走の3勝クラス・オリオンS(阪神・芝2200メートル)を勝ち、デビュー16戦目でオープンクラス入りを果たした。重賞初挑戦となった前走の京都記念は勝ち馬から0秒7差の6着だったが、昇級即通用というタイプではなく、クラス慣れしながら成績を向上させていく馬であることは、過去の成績が示す通り。真価を発揮するのはこれからだろう。父がNHKマイルCと日本ダービーを制したキングカメハメハで、母は桜花賞とヴィクトリアマイルを制したダンスインザムード。配合のイメージからはマイルから中距離がベストと思えるが、オークス馬ダンスパートナーや菊花賞馬ダンスインザダークを出した祖母ダンシングキイの影響が強いのであれば、キャリア初の3000メートルもプラスに働くかもしれない。

タイセイトレイル

牡6歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:マザーウェル
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

攻め駆けしないタイプで調教の動きは常に平凡だが、馬体は徐々に締まってきたように見える。勝ち切るまでは至っていないが、以前よりも先行力が出てきた現在のほうがパフォーマンスは堅実だ。

最後の勝利は2019年6月の3勝クラス・グリーンS(阪神・芝2400メートル)。その後は勝利を飾れない状況が長く続いているが、同年のアルゼンチン共和国杯の2着をはじめ、オープンクラスでの3着が5回ある。前走のダイヤモンドSでは離された8着に敗れたが、これは外枠(7枠14番)で前に壁を作ることができなかったため。3走前のステイヤーズSでは勝ち馬から0秒5差の4着と、今回よりも長い距離で大きな差のない競馬をしており、ステイヤーとしての資質は見せている。今回のメンバーでも好走できる可能性は十分にあるだろう。父が晩成型のハーツクライで、祖母がシンコウラブリイという母系も優秀。侮れない存在と言えそうだ。

メイショウテンゲン

牡5歳

調教師:池添兼雄(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:メイショウベルーガ
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

結果の出なかった最近の3走は追い切りの動きに迫力がなく、併せ馬で劣勢が続いていたが、今回はいい頃の雰囲気が多少戻ってきているように見える。晩成タイプだった母の成長過程を思えば5歳春での能力減退は考えにくく、巻き返しがあってもおかしくない。

日経新春杯、京都大賞典と牡馬混合のGⅡを2勝し、2010年のエリザベス女王杯ではスノーフェアリーの2着に好走したメイショウベルーガを母に持つディープインパクト産駒。本馬も2019年の弥生賞を勝っている重賞勝ち馬で、昨年の宝塚記念では5着に健闘した実績がある。しかし、昨秋はアルゼンチン共和国杯が18頭立ての17着、ステイヤーズSが15頭立ての14着。昨年はハナ差2着と適性の高さを示していたダイヤモンドSも、今年は最下位の16着と、かなりのスランプに陥っている。走りに集中できていないことが一因であるのなら、その問題の解消が重要になってくるだろう。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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