本競走は、名馬シンザン(1961年生、父:ヒンドスタン、母:ハヤノボリ、19戦15勝)を記念して、1967年に3歳限定・別定重量による重賞競走として創設された。シンザンは1964年にセントライト以来23年ぶりとなる日本競馬史上2頭目の“クラシック三冠制覇”の偉業を達成し、翌年の天皇賞(秋)と有馬記念を制して“五冠馬”の称号を得た。引退後も種牡馬として、ミナガワマンナ(1981年菊花賞)、ミホシンザン(1985年皐月賞・菊花賞、1987年天皇賞(春))を輩出するなど活躍した。また、1996年5月にはタマツバキが持っていた当時の日本における軽種馬の最長寿記録を塗り替えたが、1996年7月13日に老衰のため35歳3か月と11日でこの世を去った。なお、同馬は1984年に顕彰馬に選出されており、京都競馬場にはその栄誉を称え、銅像が建立されている。
本競走は、改修工事のため阪神競馬場で開催された1980年と1994年を除いて、創設以降変わることなく京都競馬場・外回りコースの芝1600メートルで行われている。なお、2021年は京都競馬場整備工事による開催日程の変更により中京競馬場で行われる。
2コーナーに向かって斜めにスタートするレイアウトで、コース形態としては、東京・芝1800メートルに類似している。2コーナーまでの距離が短く、スタート後は外の馬が内に入ってくるため、馬群が密集することが多い。2コーナーからバックストレッチの半ばまでは緩やかな上りだが、3コーナー手前から直線の入り口にかけて緩やかな下りとなる。直線距離は412.5メートルで、残り340メートル付近から約100メートル続く急坂が待ち受ける。どちらかと言うとスタミナを要求されるコースだが、距離のロスなくインを回ってきた馬が好走するケースも見られる。
(亀谷 敬正)
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