今週の注目レース

ラジオNIKKEI杯京都2歳ステークス(GⅢ)

阪神競馬場 2000メートル(芝)馬齢 2歳オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

バスラットレオン

牡2歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:バスラットアマル
  • 母の父:New Approach
ここに注目!

デビュー戦でマークした上がり3ハロンタイムは、札幌・芝コースではなかなか目にすることのない33秒6(推定)。瞬発力こそが最大の武器とするならば、芝の状態がいい現在の阪神・芝コースは最適の舞台と言えるのかもしれない。本領発揮のチャンスだ。

無敗の三冠馬コントレイル、今年のジャパンダートダービー(JpnⅠ)を制したダノンファラオとの3頭併せでもヒケを取らず、互角以上の走りを見せた18日の1週前追い切りが相当なインパクトだった。GⅠ馬が続々と誕生している矢作芳人厩舎の管理馬だが、本馬も先輩たちに匹敵する計り知れない能力を持っているのかもしれない。実際、それはファンも感じているようで、キャリア2戦目での重賞挑戦になった前走の札幌2歳Sでも堂々の1番人気に支持された。結果は勝ったソダシから0秒3差の3着に敗れたが、瞬発力勝負だったデビュー戦とは正反対の持久力勝負。さらに、後続の目標になる展開がこたえた印象もあった。評価を落とす必要はなく、むしろ重賞レベルでも戦えるメドが立ったと言えそうだ。

ラーゴム

牡2歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:シュガーショック
  • 母の父:Candy Ride
ここに注目!

今回と同じ条件でデビュー勝ちを果たした馬。父オルフェーヴル自身も阪神・芝の内回りコースを得意にしていたが、それは産駒にも受け継がれており、最近ではラッキーライラックがこのコースでGⅠを勝っている。前走の東京からのコース替わりはプラスと考えていいだろう。

父オルフェーヴルと同じ栗毛だが、馬体のサイズは本馬のほうが一回り大きく、約3か月の休み明けだった前走のアイビーS(リステッド。東京・芝1800メートル、2着)では508キログラムの馬体重。現状ではこれくらいの数字がベストだろうが、ステイゴールドの系統は成長力に定評があり、さらにたくましさを増していっても不思議はない。その前走は、瞬発力勝負でオーソクレース(1着)の決め手に屈したが、これは求められた適性の違いもあったのだろう。その着差がクビなら、能力の高さは示したと言えそうだ。この中間も順調で、古馬オープン馬との併せ馬でも互角以上の走りを見せている。1か月程度の間隔で走るのは今回が初めてだが、大型馬だけに1度使った効果は大きいのかもしれない。

グロリアムンディ

牡2歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ベットーレ
  • 母の父:Blu Air Force
ここに注目!

キングカメハメハ産駒らしいしっかりとした骨格で、ボリュームも十分。阪神の坂を克服するだけのパワーを感じる馬だ。しかし、デビュー戦は余裕を残した仕上げだったのも事実だろう。1度使った上積みが見込める今回は、馬体もシャープになってくるはずだ。

1番人気の支持を受けた前走のメイクデビュー京都(芝2000メートル)を差し切り勝ち。道中は馬群の内側でじっくりと待機し、4コーナーで大外へ。直線を向いた段階では前との差がかなりあったように思えたが、トップギアに入ってからのスピードが他馬と大きく違っていた。手綱を取った福永祐一騎手が「走りますね」と絶賛したのも納得のパフォーマンス。もちろん、キャリア2戦目での重賞挑戦でもヒケを取ることはないだろう。スクリーンヒーロー産駒の半姉ナイントゥファイブはスピード優位の短距離馬だが、キングカメハメハ産駒の本馬はパドックの周回から落ち着いていて、道中の折り合いの不安も見せていない。2000メートル前後の距離にこそ適性があると判断したい。

グラティトゥー

牡2歳

調教師:橋口慎介(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ペブルガーデン
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

小倉のデビュー戦は稍重、京都の前走は重と水分を含んだ馬場の経験しかないが、フットワークの大きい馬なので、良馬場でこそ真価を発揮するタイプかもしれない。また、直線平坦のコースよりも坂のあるコースのほうが、心肺能力の高さを生かせそうだ。コース替わりに期待したい。

父は初年度産駒から無敗の三冠牝馬を出したエピファネイア、母の父は父仔で三冠馬となったディープインパクト。今年の菊花賞でコントレイルにクビ差の2着に迫ったアリストテレスも同配合で、現在の日本競馬で最も旬な配合と言える。本馬はパワーに優れる父、瞬発力に秀でる母の父の特徴を受け継ぐだけでなく、サンデーサイレンスの4×3というインブリードも持つ素晴らしい血統構成。行きたがるような面もあった前走の1勝クラス・紫菊賞(京都・芝2000メートル、2着)の内容が示すように、精神面の成長は必要で、馬体に芯が入るまでに時間を要す印象もあるが、大きく化ける可能性は十分にあるだろう。この血統の奥深さを確認するという意味でも見逃せない1戦となりそうだ。

ワンダフルタウン

牡2歳

調教師:高橋義忠(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:シーオブラブ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

休み明けだった前走は16キログラムの体重増。太い印象まではなかったが、もともとは440キログラム台のコンパクトな馬。良化途上だった可能性は否めない。初勝利時もデビュー2戦目でレース内容が向上。ここは久々を1度使った変わり身が期待できるはずだ。

母シーオブラブは地方競馬で1勝を挙げただけだが、叔母に2016年の紫苑Sを制したビッシュ、叔父には昨年の菊花賞で5番人気の支持を受けたホウオウサーベルがいる。活躍馬が出て不思議のない牝系の出身と言えるだろう。稍重の馬場で1分46秒5の2歳コースレコードをマークし、2着に8馬身もの差をつけた前々走の未勝利(新潟・芝1800メートル)のパフォーマンスが強烈で、前走の萩S(リステッド。京都・芝1800メートル)では単勝オッズ1.8倍の支持を受けた。この1戦は休み明けと瞬発力勝負の展開がこたえたようで3着と敗れたが、上がり3ハロン34秒1(推定)の数字は先着を許した上位2頭と同じ出走馬中最速タイ。この1戦だけで評価を下げるのは早計だろう。

マカオンドール

牡2歳

調教師:今野貞一(栗東)

  • 父:ゴールドシップ
  • 母:ミリオンウィッシーズ
  • 母の父:Darshaan
ここに注目!

阪神コースは2戦して4、6着と結果が出ていないが、どちらもスタートで後手を踏んでのもの。芝1600メートルの距離が忙しかった印象も受けた。今回は未勝利(中京)を勝った芝2000メートル。この距離なら阪神コースでも問題なく走れるだろう。

デビューから3戦目の未勝利で初勝利。ひと息入れた効果で馬体重は増えていたが、太めが残っていた印象はなく、わずかな期間で成長したと考えてよさそう。実際、レースぶりも明らかに良化していた。父ゴールドシップと同じ芦毛の馬体で、フットワークの大きい走法も父に似ているが、パワーはまだ付き切っていないようで、重馬場だった前走の1勝クラス・紫菊賞(京都・芝2000メートル)では勝ったヨーホーレイクから0秒6差の3着。父だけでなく、母の父にもスタミナ型のダルシャーンという血統背景から、瞬発力勝負よりも持久力を生かす展開に向いたタイプと考えるのが妥当なところだが、現状は良馬場でそれなりにペースが流れる状況のほうがいいのかもしれない。

ダノンドリーマー

牡2歳

調教師:藤原英昭(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:ダノンジャンヌ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

デビュー戦の前々走が中山で、前走が新潟。ともに長距離輸送を挟んでの競馬だったが、腹回りには少し余裕が感じられた。3走目の上積みが期待できる一方で、当日輸送の阪神で馬体が締まってくるかどうかも重要になってくるだろう。パドックに要注目だ。

曽祖母がエアデジャヴーで、近親には二冠馬のエアシャカール、エアメサイアなど活躍馬が多数。最近でもエアスピネル、エアウィンザーなどが誕生している優秀な母系の出身だ。父ルーラーシップ、母の父ディープインパクトという配合は、2017年の菊花賞を勝ったキセキと同じ。キセキがそうであるように、本馬も瞬発力を生かす形よりもスピードの持続力で勝負するタイプのようで、好位追走から2分01秒3の2歳コースレコードで押し切った前走の未勝利(新潟・内回り芝2000メートル)も上がり3ハロンは35秒8(推定)と、突出した数字をマークしていたわけではなかった。ある程度のペースで流れる形のほうが、好走の確率も上がるだろう。展開が鍵となりそうだ。

ビップランバン

牡2歳

調教師:清水久詞(栗東)

  • 父:エイシンフラッシュ
  • 母:シェリール
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

休み明けの前走は10キログラム増の馬体重だったが、太めは感じなかった。きっちりと仕上がっての中1週なら疲れも少ないだろうし、レース自体もマイペースでの逃げ切り勝ち。強行軍の日程でも、割り引く必要はなさそうだ。

3戦目での勝ち上がりになった前走の未勝利(阪神・芝1800メートル)では、出走馬中最速の上がり3ハロン34秒9をマーク。ただ、その数字は決して突出したものではなかった。父はエイシンフラッシュ、母の父がサンデーサイレンスのイメージから瞬発力を武器にするタイプのように感じるが、半兄に2013年の目黒記念をコースレコードで勝ったムスカテール(父マヤノトップガン)、伯父に2000年の札幌記念、富士Sを勝ったダイワカーリアンがいるように、実際は瞬発力よりもスピードの持続力に秀でた血統と言えるだろう。未勝利勝ち直後の重賞挑戦になるが、自分で競馬を作れる強みを生かして上位進出を目指す。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

ページトップへ戻る
表示モード: