今週の注目レース

朝日杯セントライト記念(GⅡ)

中山競馬場 2200メートル(芝・外)馬齢 3歳オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

ガロアクリーク

牡3歳

調教師:上原博之(美浦)

  • 父:キンシャサノキセキ
  • 母:ゴールドレリック
  • 母の父:Kingmambo
ここに注目!

勝った2戦は、レースの上がり3ハロンタイムがそれぞれ34秒1と34秒3という上がり勝負。そのなかで、自身は上がり3ハロン33秒台(推定)の脚を使って差し切っている。理想は落ち着いた流れからの決め手比べと言えるだろう。

名スプリンターだったキンシャサノキセキの産駒としては異色の中距離タイプ。1勝クラスから格上挑戦したスプリングSは6番人気だったが、力強く差し切って重賞初制覇を果たした。続く皐月賞も8番人気の低評価を覆す激走。中団後ろから勝負どころで馬群をさばくと、直線でもしっかり伸びて3着に入り、2戦連続の好走で世代トップクラスの力を証明した。前走の日本ダービーは6着だったが、通ったコースを考えると決して悪くない内容。少なくとも2400メートルまでは守備範囲と言えるだろう。9日の1週前追い切りでは、美浦南WコースでGⅠ馬セイウンコウセイと併せて上々の動きを披露。折り合いに不安がなく、自分の力をしっかりと出せるタイプだけに、今回も好勝負必至と見る。

フィリオアレグロ

牡3歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ジョコンダⅡ
  • 母の父:Rossini
ここに注目!

前走の青葉賞では、今回も登録している2着ヴァルコスとクビ差の3着に食い下がった。現時点では1勝クラスの立場だが、地力は間違いなくオープン級。GⅡのここでも何ら引けを取ることはない。

半兄サトノクラウン(父Marju)は2016年の香港ヴァーズ(G1・香港)と2017年の宝塚記念を優勝。また、半姉ポンデザール(父ハーツクライ)が8月の札幌日経オープン(リステッド)を楽勝したのは記憶に新しいところだ。このきょうだいは成長曲線がゆっくりしているのが共通項で、本馬も本格化は古馬以降のイメージ。それでも春は共同通信杯、青葉賞と重賞で2戦連続3着だから、将来性は高い。特に前走の青葉賞は、後方追走から直線で内ラチ沿いを伸びて抜け出しかけるシーン。最後は1頭になったこともあってかひと押しを欠いたが、勝ち馬とは0秒1差で、“負けてなお強し”の内容だった。今回は初の右回りとなるが、そんな課題を克服して重賞初制覇を果たしても驚けない。

ヴァルコス

牡3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ノヴェリスト
  • 母:ランズエッジ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

勝った2戦はレースの上がり3ハロンタイムがそれぞれ35秒4、36秒0だったので、時計と上がりが掛かったほうがいいタイプ。ここもなるべくペースが締まってほしい。逆に、スローペースからの上がり勝負になると切れ負けするかもしれない。

祖母ウインドインハーヘアから広がる名牝系の出身。伯父にディープインパクトやブラックタイド、近親にはレイデオロやゴルトブリッツなどの活躍馬がいる。この一族は鋭い決め手を武器にする馬が多いが、ノヴェリスト産駒の本馬は持久力が売り。それを証明したのが春の2戦で、3走前の1勝クラス・ゆきやなぎ賞(阪神・芝2400メートル)が早め進出から堂々の押し切り勝ち。さらには続く青葉賞も後方追走から向正面で好位に取り付き、そのまま実にしぶとい粘りを見せて2着に好走した。GⅠ初挑戦の日本ダービーは14着に敗れたが、この一戦だけで見限るわけにはいかない。長く脚を使えるので、初めての中山コースも合うイメージ。ここを目標に十分に乗り込まれており、好勝負が期待される。

サトノフラッグ

牡3歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:バラダセール
  • 母の父:Not For Sale
ここに注目!

弥生賞ディープインパクト記念は重馬場で勝ったが、騎乗した武豊騎手がレース後に「良馬場のほうがいい」とコメントしていた。実際、大跳びのダイナミックなフットワークは、きれいな馬場にマッチする印象がある。開幕2週目の馬場コンディションは歓迎だろう。

デビュー2戦目の未勝利(東京・芝2000メートル)から1勝クラス(中山・芝2000メートル)、さらには重賞初挑戦となった弥生賞ディープインパクト記念も快勝して、クラシック候補に名乗り出た。ところが、2番人気に支持された皐月賞で勝ち馬から1秒1差の5着に敗れると、続く日本ダービーでも見せ場をつくれず、同1秒2差の11着に大敗。この両GⅠの敗因がはっきりしないが、弥生賞の勝ちっぷりから見ても、全力を出し切っての結果ではないことは明らかだろう。9日の1週前追い切りでは、美浦南Wコースで戸崎圭太騎手を背に迎え、5ハロン64秒4、ラスト1ハロン11秒9の好時計を楽々とマーク。休み明けでも仕上がりは良さそうなので、汚名返上の重賞2勝目を飾りたい。

バビット

牡3歳

調教師:浜田多実雄(栗東)

  • 父:ナカヤマフェスタ
  • 母:アートリョウコ
  • 母の父:タイキシャトル
ここに注目!

ナカヤマフェスタの産駒はスタミナに定評があり、2018年の日経賞を制したガンコや、2019年のオープン特別・万葉Sを勝ったヴォージュが活躍している。本馬は今回が過去最長の芝2200メートルになるが、むしろプラスに働きそうだ。

デビューからの2戦は2着だったが、3戦目の未勝利(福島・芝2000メートル)で初勝利を挙げると軌道に乗った。続く1勝クラス・早苗賞(新潟・芝1800メートル)、さらには重賞初挑戦となったラジオNIKKEI賞まで破竹の3連勝。逃げる競馬が板につき、菊花賞のダークホースに浮上してきた。ここはリフレッシュ放牧を挟んでの一戦。管理する浜田多実雄調教師は成長に目を細めつつ、「どちらかと言うと気で走るタイプだけど、今回はちょっとおとなしい感じがしますね。距離やコース、直線の急坂も未知数ですし、いろいろと挑戦的なところがあります」と明かし、控え目なコメントを残している。春の実績組を相手にどれだけ戦えるのか、試金石の一戦になる。

ダノンファスト

牡3歳

調教師:菊沢隆徳(美浦)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ダンスファンタジア
  • 母の父:ファルブラヴ
ここに注目!

ダートの良馬場は2着2回。対照的にダートの稍重から不良馬場は3戦3勝で、速い時計の出やすいダート向きと考えられる。今回の芝替わりがプラスに出ても不思議はなく、未知の魅力にあふれた存在と言える。

父はキングカメハメハ、母は2011年のフェアリーSを制したダンスファンタジア。近親にダンスインザダークやダンスパートナーの名前があり、日本を代表する名牝系の出身と言える。本馬はデビューからの芝2戦はともに僅差の3着だったが、ダートに転じて快進撃がスタート。オープンクラス初参戦となった前々走の青竜S(東京・ダート1600メートル)は勝ったデュードヴァンにクビ差の2着に入ると、前走の2勝クラス・天の川賞(福島・ダート1700メートル)は後方一気の大楽勝だった。今回は約9か月半ぶりの芝が鍵だが、血統的にはむしろ芝向きの印象も受ける。デビューからの2戦も大きく負けているわけではなく、好勝負になっていい。

ココロノトウダイ

牡3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:エイシンフラッシュ
  • 母:フェアリーダンス
  • 母の父:アグネスタキオン
ここに注目!

500キログラムを超える大型馬らしい大跳びだけに、スムーズに走らせて良さが出るタイプ。過去3勝はぞれぞれ11頭立て、7頭立て、13頭立てだったので、多頭数になった場合に対応できるかどうかは鍵になる。

現3歳世代におけるエイシンフラッシュ産駒の牡馬では出世頭。祖母は名繁殖牝馬のフェアリードールで、伯母にトゥザヴィクトリーやビーポジティブ、伯父にサイレントディールといった重賞ウイナーの名前がある。本馬の1つ上の半姉フェアリーポルカ(父ルーラーシップ)も今年重賞2勝を挙げており、実に活力のある牝系だ。本馬は2歳時に2勝を挙げて、3歳を迎えると重賞にチャレンジ。共同通信杯は5着、スプリングSは7着に敗れてクラシック出走はかなわなかったが、立て直して迎えた前走の2勝クラス・猪苗代特別(福島・芝2000メートル)を快勝して成長をアピールした。大型馬らしく伸びしろは十分。ここは再度の重賞挑戦となるが、春とはひと味違う走りを見せられるはずだ。

リスペクト

牡3歳

調教師:奥村武(美浦)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ラヴィアンフルール
  • 母の父:ステイゴールド
ここに注目!

先行、差しのどちらの戦法でも結果を残しており、良馬場から重馬場まで対応しているのも大きな強みだ。近5戦連続で連対しているように、相手なりに走れるタイプ。重賞初挑戦でも侮れない。

2歳時は4戦して2着が最高だったが、3歳を迎えて距離を延ばしてから成績が安定してきた。年明け2戦目の未勝利(東京・芝2400メートル)を快勝すると、1勝クラスでも山吹賞(中山・芝2200メートル)、新緑賞(東京・芝2300メートル)と連続2着。放牧を挟んで迎えた前走の1勝クラス・開成山特別(福島・芝2600メートル)は他世代との初対戦だったが、前々から押し切りを図るファンタスティック(2着)とカンバラ(3着)の2頭をゴール前でかわし、待望の2勝目を手にした。ここは一気の相手強化となるが、父がエピファネイア、伯父に重賞3勝のナカヤマナイトがいる血統はスケール感十分。自慢のスタミナを生かして上位争いに食い込みたい。

(岡崎 淳)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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