注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。
サマースプリントシリーズの最終戦に指定されていることから、このレースを最大目標にしている陣営も多いことだろう。また、一昨年の優勝馬ファインニードル、昨年の優勝馬タワーオブロンドンは共に、続くスプリンターズSも制覇。GⅠの前哨戦という意味でも注目が集まる一戦だ。今年は中京競馬場で開催されるが、阪神競馬場で行われた過去10年の結果から、傾向を見ていくことにしたい。
過去10年のセントウルSで好走例が多いのは5歳以下の馬。中でも3歳と4歳の成績が良好だ。6歳は3着に5頭が入っているものの、2着以内がゼロ。7歳以上は2着が2回あるが、優勝はゼロとなっている。〔表1〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 3-2-1-14 | 15.0% | 25.0% | 30.0% |
4歳 | 4-2-1-17 | 16.7% | 25.0% | 29.2% |
5歳 | 3-4-2-27 | 8.3% | 19.4% | 25.0% |
6歳 | 0-0-5-34 | 0% | 0% | 12.8% |
7歳以上 | 0-2-1-23 | 0% | 7.7% | 11.5% |
過去10年のセントウルSでは1番人気の3着内率が90.0%と良好。2番人気も3着内率が60.0%と、好成績を残している。しかし、3番人気は2着以内がなく3着が2回だけ。4番人気が2勝を挙げていることを考えると、少々気になるデータといえるかもしれない。〔表2〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-4-1-1 | 40.0% | 80.0% | 90.0% |
2番人気 | 2-3-1-4 | 20.0% | 50.0% | 60.0% |
3番人気 | 0-0-2-8 | 0% | 0% | 20.0% |
4番人気 | 2-0-1-7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
5番人気 | 0-1-2-7 | 0% | 10.0% | 30.0% |
6、7番人気 | 1-2-1-16 | 5.0% | 15.0% | 20.0% |
8〜10番人気 | 1-0-1-28 | 3.3% | 3.3% | 6.7% |
11番人気以下 | 0-0-1-44 | 0% | 0% | 2.2% |
出走馬の成績を前走の単勝人気別に分類してみると、前走で2番人気以内に推されていた馬が好成績。3番人気から5番人気だった馬は優勝がなく、2着も合計1回にとどまっている。対して、6番人気から9番人気だった馬が3勝しているのは注目に値するといえるだろう(2015年アクティブミノル=前走ニュージーランドT6番人気、2014年リトルゲルダ=前走北九州記念8番人気、2012年エピセアローム=前走北九州記念6番人気)。〔表3〕
前走の単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-2-3-12 | 19.0% | 28.6% | 42.9% |
2番人気 | 2-3-1-7 | 15.4% | 38.5% | 46.2% |
3番人気 | 0-0-1-6 | 0% | 0% | 14.3% |
4番人気 | 0-1-1-10 | 0% | 8.3% | 16.7% |
5番人気 | 0-0-1-12 | 0% | 0% | 7.7% |
6〜9番人気 | 3-2-1-30 | 8.3% | 13.9% | 16.7% |
10番人気以下 | 0-0-2-36 | 0% | 0% | 5.3% |
冒頭に記したとおり、セントウルSはサマースプリントシリーズの最終戦となっているため、既に同シリーズの対象レースに参戦していた馬の出走が多い。過去10年では、既に同年の対象レースで3着以内に入っていた馬が2010年を除いて連対している。ちなみに例外となっている2010年は、優勝馬ダッシャーゴーゴーが2走前にサマーシリーズ対象レースになる前のCBC賞で2着に入っていた。〔表4〕
年度 | 着順 | 馬名 | 該当レース | ||
---|---|---|---|---|---|
2011年 | 1着 | エーシンヴァーゴウ | 前走 | 北九州記念 | 3着 |
2012年 | 1着 | エピセアローム | 前走 | 北九州記念 | 3着 |
2着 | ロードカナロア | 前走 | 函館スプリントS | 2着 | |
2013年 | 1着 | ハクサンムーン | 前走 | アイビスSD | 1着 |
2014年 | 1着 | リトルゲルダ | 前走 | 北九州記念 | 1着 |
2015年 | 2着 | ウリウリ | 前走 | CBC賞 | 1着 |
2016年 | 2着 | ネロ | 前走 | アイビスSD | 2着 |
2017年 | 2着 | ラインミーティア | 前走 | アイビスSD | 1着 |
2018年 | 2着 | ラブカンプー | 前走 | 北九州記念 | 3着 |
2019年 | 1着 | タワーオブロンドン | 前走 | キーンランドC | 2着 |
過去6年の優勝馬には「4走前までに重賞で4着または5着に入っていた」という共通点がある。今年もそういった戦歴を持っている馬には要注目?〔表5〕
(浅野 靖典)
年度 | 優勝馬 | 該当レース | ||
---|---|---|---|---|
2014年 | リトルゲルダ | 2走前 | アイビスSD | 4着 |
2015年 | アクティブミノル | 3走前 | 朝日杯FS | 5着 |
2016年 | ビッグアーサー | 2走前 | シルクロードS | 5着 |
2017年 | ファインニードル | 前走 | 北九州記念 | 5着 |
2018年 | ファインニードル | 前走 | チェアマンズSP(香港) | 4着 |
2019年 | タワーオブロンドン | 4走前 | 東京新聞杯 | 5着 |
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