今週の注目レース

ディープインパクト追悼競走 小倉記念(GⅢ)

小倉競馬場 2000メートル(芝)ハンデ 3歳以上オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

サトノルークス

牡4歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:リッスン
  • 母の父:Sadler's Wells
ここに注目!

スタミナ豊富なことで知られるサドラーズウェルズを母の父に持つ血統で、きょうだいも中長距離タイプが多い。ゆえに今回のポイントは、小回りの芝2000メートルに対応できるかどうか。スタミナよりもスピードが優先される傾向が強い開幕週なら、なおのことだろう。

皐月賞が14着、日本ダービーは17着と春のクラシック戦線では結果を出せなかったが、3歳秋に気配が上昇。セントライト記念の2着に続き、前々走の菊花賞でも8番人気を覆して2着に好走した。菊花賞は晩成の血が目覚めた一戦と言ってもいいだろう。だからこそ、好走を続けたタイミングでの左前脚の膝骨折による戦線離脱は悔やまれた。復帰戦となった前走の鳴尾記念はプラス10キログラムだったが、太めに見えにくい体型で、仕上がりも悪くないように思えた。しかし、後方から少し脚を伸ばしただけの8着。結果的には約7か月半の休養が影響したと感じさせる内容だった。立て直して迎える復帰2戦目。秋の大舞台を目指すためにも、結果を出すことが期待される。

ランブリングアレー

牝4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ブルーミングアレー
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

帰厩後の本数はそこまで多くないが、前向きでスイッチがすぐに入るタイプ。1週前に強い追い切りを消化したことで、出走態勢はほぼ整うはずだ。開幕週の芝は合いそうなタイプ。スピードを生かすためにも、良馬場で競馬がしたいところだろう。

母は現役時に4勝をマークした、シンボリクリスエス産駒のブルーミングアレー。本馬は瞬発力を武器にするイメージの強いディープインパクト産駒だが、母の父の影響が強いのか、ある程度のポジションを取り、長く脚を使って押し切るスタイルを得意としている。陣営も「瞬時にギアを上げられるタイプでないので、乗り方が大事になってきます」と話す。前々走と前走は、共に4コーナーで早々と前を射程圏に入れる競馬で連勝。今回は昇級初戦に加え、3歳春のフラワーC(3着)以来となる重賞挑戦だけに、自分のスタイルに持ち込めるかどうかが鍵となるだろう。デビュー時から評価されていた素質の高さを示し、秋の重賞路線へとつなげたいところだ。

サマーセント

牝4歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:プリムローズレーン
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

2番手キープから抜け出した前走のマーメイドS(1着)のような競馬ができるかどうかが一番のポイントになりそうだが、小倉・芝2000メートルはスタートから1コーナーまでの距離が十分にある。逃げ馬を見る位置を取れるようなら、連続好走もありそうだ。

格上挑戦で重賞制覇を果たした、前走のマーメイドS。50キログラムのハンデがプラスだったのは間違いなさそうだが、それ以上に注目したいのはマーメイドSが梅雨時季に行われたことで、稍重の勝ち時計は2分01秒1。瞬発力に欠ける反面、タフなレースに強いハービンジャー産駒に向いた舞台だったと言えるだろう。近年の小倉記念は2分を楽々と切る決着が続いており、一昨年の勝ち馬トリオンフは1分56秒9のコースレコードをマークしている。今年は開催日割変更により開幕週に行われるので、さらに速い時計での決着になる可能性もある。越えるべきハードルは少なくないが、クリアすることができれば秋への期待も大きく膨らむはずだ。

タニノフランケル

牡5歳

調教師:角居勝彦(栗東)

  • 父:Frankel
  • 母:Vodka
  • 母の父:Tanino Gimlet
ここに注目!

近5走中4回が2桁着順。単なるスランプではなく、力が衰えたのではと思えるほどの成績だったが、結果を残せない時期は調教の動きにも活気がなかった。全盛期を思わせる好調教を連発している今回は、これまでと違う走りを見せられるかもしれない。

父は14戦無敗(うちG1は10勝)の競走成績を残し、近年のヨーロッパ最強馬に推す声も強いフランケル、母は数々の名勝負を演じて、多くのファンを獲得した名牝ウオッカ。血統レベルが飛躍的に上がっている現在の日本競馬においても、屈指の良血馬と言っていいだろう。そんな本馬は、瞬発力に秀でた母ではなく、スピードの持続力を武器にした父に近いタイプで、その個性が生きる舞台の一つが小倉の中距離戦。昨年は小倉大賞典で勝ち馬とタイム差なしの2着、小倉記念も0秒1差の4着と結果を残している。フットワークの大きい馬だけに、スムーズな先行が好走の条件にはなるが、それがかなえば念願の重賞初制覇があっても驚けない。

サラス

牝5歳

調教師:西村真幸(栗東)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ララア
  • 母の父:Tapit
ここに注目!

前走時の馬体重は534キログラムと、牝馬と思えないほどの馬格を誇る。また、軽さよりもパワーが特徴とされるオルフェーヴル産駒で、フットワークもかなり大きい。開幕週の小回りコースに対応できるかどうかがポイントとなりそうだ。

昨年のマーメイドSを後方2番手から大外一気の豪脚で制し、タイトルホースの仲間入りを果たしたが、その後の脚部不安で11か月の休養を余儀なくされた。これが響いたようで、久々の実戦だった前々走の新潟大賞典は、勝ち馬から1秒6離された15着と大敗。この一戦はレース勘が戻っていなかったとの見方もできるが、連覇を狙った前走のマーメイドSでの14着は、状態が戻り切っていないことを示す結果だったと言えるだろう。巻き返しに向け、これまでよりも強い負荷をかけた調教を積んではいるが、以前のような鋭さを見せるには至っていない印象。重賞タイトルを持つだけに、復調すれば楽しみな存在。当日のコンディションが大きなポイントとなりそうだ。

ノーブルマーズ

牡7歳

調教師:宮本博(栗東)

  • 父:ジャングルポケット
  • 母:アイアンドユー
  • 母の父:Silver Hawk
ここに注目!

7歳となり、調教で見せる動きにも変化は少なくなってきたが、今回が休み明け3走目。暑い時季を苦にしないタイプでもあり、状態は上がってくるはずだ。小倉は過去に3戦して〔1・0・2・0〕と、実は3着以内を外したことのない得意コースだ。

最後の勝利は2018年1月の1600万下・迎春S(中山・芝2200メートル)で、昨年の小倉記念(3着)以降は4着以下の敗戦が続いている。しかし、勝ち星のなかった約2年半の間もまるで振るわなかったわけではなく、1秒以上の大敗はGⅠの2戦を除けば、前走の七夕賞(13着)の1戦だけ。これもタフな馬場状態(重)と馬群が広がる展開で、集中力が持続しなかったようだ。条件さえかみ合えば、重賞レベルでも戦える能力を持っており、一昨年の宝塚記念(3着)のようなインパクトのある走りも見せている。良好な馬場状態が見込める開幕週で、持ち味を生かす競馬ができれば、3着だった昨年以上のパフォーマンスを期待してもいいはずだ。

ミスディレクション

せん6歳

調教師:武幸四郎(栗東)

  • 父:ミスキャスト
  • 母:スウィフトオブフライト
  • 母の父:Sky Classic
ここに注目!

父ミスキャストは名牝ノースフライトを母に持つ良血馬で、代表産駒は14番人気で天皇賞(春)を制したビートブラック。本馬の意外性のあるパフォーマンスは父系が理由かもしれない。約2年ぶりの登場になる小倉コースは1戦1勝で、相性がいい可能性もある。

前走の3勝クラス・尼崎S(阪神・芝2200メートル)の勝利は、クラス10戦目で、勝ち上がりまでに約1年3か月を要したものだった。勝因の一つは、マイペースの逃げに持ち込めたこと。後続のプレッシャーもそれほどない中で、前半1000メートル通過タイムは1分02秒3という、かなりのスローペースだった。残り800メートルからのラップタイムはすべて11秒台をマークしているが、それも序盤の楽なレース運びが功を奏してのもの。オープンクラスへの昇級初戦が重賞となる今回は、相手強化で前走のような楽な展開は期待できないかもしれないが、前に行った馬が残りやすい開幕週の傾向を考えれば、好走するシーンが見られるかもしれない。

サトノガーネット

牝5歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ビートリックスキッド
  • 母の父:Victory Note
ここに注目!

小倉コースを走るのは今回が初めだが、同じ小回りの函館で結果を残しており、小回りコースでも走りにくいということはないはずだ。夏場でもしっかりと負荷をかけた調教を消化しており、状態面の良さを生かしたい。

最初のコーナーから鞍上の手が動き、序盤は追走に手間取るタイプながら、直線ではしっかりと伸びてくる末脚は魅力的だ。初めての重賞制覇を飾った昨年12月の中日新聞杯も、終始気合をつけられていたものの、出走馬中最速タイの上がり3ハロン33秒3(推定)をマークして、豪快な差し切りを決めた。今年に入ってからの5戦は展開が向かなかったり、前々走のヴィクトリアマイル(13着)のように条件自体が合わなかったりと、掲示板(5着以内)を外すレースが続いているが、前が止まる展開になれば出番はあるはずだ。速い時計での決着よりも少し時計を要する状況のほうが合う印象で、開幕週の馬場コンディションへの対応も鍵になるだろう。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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