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7月4日英ダービー(G1)

  • イギリスエプソム競馬場
  • 芝2410メートル

大逃げを打ったサーペンタインが波乱を演出

英2000ギニー優勝馬カメコと、イングリッシュキングに人気が集まる

2020年の英ダービー(G1・イギリス)は、波乱の結末となった。人気は英2000ギニー(G1・イギリス)で大本命のピナトゥボを3着に下したカメコと、ダービートライアルS(リステッド・イギリス)の勝ち馬でL.デットーリ騎手鞍上のイングリッシュキングに集まった。

ゲートを飛び出した16頭は、A.オブライエン厩舎所属、E.マクナマラ騎手騎乗のサーペンタインがリーダーとなって向正面を通過。2番手に前走リステッド競走を勝ってここに臨んだハリーファサット、3番手にオブライエン厩舎のアウラーンナヴィーアンの順で並んで、カメコが単独の4番手につけた。道中、サーペンタインとハリーファサットの間は約6馬身。ハリーファサットの後ろにアウラーンナヴィーアンの態勢のまま、勝負どころのタッテナムコーナー(最終コーナー)を迎えた。

サーペンタインが絵に描いたような逃げ切り勝ち

いつもならここでペースが上がって馬群が凝縮し、二転三転となるところだが、後続は魔物に魅入られたかのように動けず。先頭を突っ走るサーペンタインの脚色は衰えない。急坂が続く残り400メートル地点でも後続は大きく離れ、絵に描いたような逃げ切り勝ちとなった。

5馬身半差の2着にハリーファサット、さらに半馬身差の3着にアウラーンナヴィーアンで前残りの決着。カメコが4着。イングリッシュキングは5着となった。良馬場の勝ちタイムは2分34秒43。馬単は1643.9倍。3連単の払い戻しは実に2万9882.9倍の大穴となった。

鞍上のマクナマラ騎手はダービー初騎乗・初勝利

サーペンタインは昨年9月にデビューして10着。今年は6月12日のカラ競馬場の一般戦(芝2000メートル)が5着、同じ舞台で行われた6月27日の一般戦をW.ローダン騎手で逃げ切って大舞台に臨んだ。

オブライエン調教師は英ダービー最多となる8勝目。サーペンタインとともに波乱の主役となったマクナマラ騎手(30歳)は、2008年のアイルランド見習い騎手チャンピオンで、これが今年の初勝利。オブライエン厩舎の下積みを経験して英ダービー初騎乗を実らせたのは、2017年にウイングスオブイーグルスで穴をあけたP.ベギー騎手(当時31歳)を彷彿とさせた。

プロフィール

サーペンタインSerpentine

牡 2017年生 アイルランド産

  • 通算成績: 4戦2勝(2020年3戦2勝)
主な勝ち鞍
  • 2020年: 英ダービー(G1・イギリス。芝2410メートル)
  • レーティング: 120〔ロンジンワールドベストレースホースランキング(2020年1月1日から7月5日) 第14位タイ〕
血統表
1代 2代 3代
Galileo
1998年生
Sadler's Wells Northern Dancer
Fairy Bridge
Urban Sea Miswaki
Allegretta
Remember When
2007年生
Danehill Dancer デインヒル
Mira Adonde
Lagrion Diesis
Wrap It Up

父のガリレオは、20世紀のヨーロッパを代表する大種牡馬サドラーズウェルズと、凱旋門賞馬アーバンシーの間に生まれた良血。現役時にイギリス、アイルランド、アメリカで8戦6勝。主な勝ち鞍にG1の英ダービー、愛ダービー、キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS。父の後継馬となってヨーロッパ生産界に君臨し、昨年まで10年連続、通算11度の英愛リーディングサイヤ―に輝いている。産駒にはフランケル、ニューアプローチなど名馬が多数。直仔の英ダービー優勝は、ニューアプローチ、ルーラーオブザワールド、オーストラリア、アンソニーヴァンダイクに続き5頭目となった。

母のリメンバーウェンはデインヒルダンサーの娘で、2010年の英オークスでスノーフェアリーの2着(3位入線から繰り上がり)に入っている。その兄に凱旋門賞馬のディラントーマス、妹に英1000ギニー馬のホームカミングクイーンがいる。

英ダービーとは?

1780年に創設されたイギリスクラシックの最高峰。日本ダービーをはじめ世界のダービーの手本となった。優秀な種を選抜するためのレースであり、去勢馬に出走資格はない。フルゲートは20頭。コースは左回りでスタートからゴールまでの高低差はおよそ40メートル。距離は創設から3年目まで直線1マイルで行われ、1784年より1マイル4ハロン。計測方法の改正によって2017年から1マイル4ハロン6ヤード(2410メートル)となっている。

今年は新型コロナウイルスの影響で例年より1か月遅く行われた。今年の総賞金は前年より一気に110万ポンドダウンの50万ポンド(約7150万円)で、サーペンタインが得た賞金は28万3550ポンド(約4050万円)となった。

ダービーレコードは2010年優勝のワークフォースの2分31秒33。日本には1948年のパールダイヴァーから2010年のワークフォースまで計19頭の優勝馬が種牡馬として輸入されている。

注記:ことわりのない限り1ポンド=約143円で換算。

注記:コンテンツ中の成績は2020年7月18日現在のもの。年齢表記は所属国の基準による。

文:奥野 庸介

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